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2022.07.15

大学院

臨床心理士・公認心理師の現場から学ぶ⑥ ~修了生の声~

本専攻は、臨床心理士第一種指定大学院として開設し20年目を迎えます。これまでに235名の修了生が巣立ち、資格を取得し様々な分野で活躍しています。秋には、「臨床心理士のアイデンティティに基づいた心理臨床実践について」をテーマとして大学院開設20周年のシンポジウムを企画しています。そこで、todayでは「修了生の今」を紹介していきます。先輩達の活躍は、在校生だけではなく、これから大学院進学を目指す人々の道しるべとなるでしょう。
今回は児童相談所で、臨床心理士・公認心理師として活躍しているA.T.さんを紹介します。

 

~臨床心理士・公認心理師として働く修了9期生A・Tさんからのメッセージ~

***現在の仕事について***

私は大学院修了後、精神科単科の病院に就職しました。その後、児童養護施設で働き、現在は児童相談所で児童心理司をしています。子どもの問題行動についての保護者からの相談や知的障害のあるお子さんの心理検査なども心理士の仕事です。また様々な事情で保護者と一緒に暮らせない子どもたちの支援も行っています。ケースワーカーや児童福祉施設職員など、多職種連携も求められる職場です。

***現在の現場に活かされる本学大学院での学びについて***

私が大学院での2年間を振り返って思い出すのは、とにかく“内省”のことです。自分の考えや気持ちについて内省して、“言語化”する作業は初めての経験で私にとってはとても難しいことでした。現場に出てしまうと日々の忙しさから、クライエントの気持ちや考えについて考えることはあっても自分は何を感じ、どうしてそういう行動をしたのかじっくり考える機会は少ないように思います。しかし今、心理士としての自分を考えると、苦しかった内省の日々がとても大切であったことに気づかされます。臨床心理士として“私自身がこころを動かして、クライエントにかかわることができるように”と思えるのは、自分と向き合った内省の日々のおかげだなと思っています。

 

 

◎今後も、臨床心理士・公認心理師の現場で働く修了生について、随時紹介予定です。