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2013.03.27

「百読百鑑レビュー」『ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間』by黒まり

 

「ロード・オブ・ザ・リング」はJ・J・R・トールキンの「指輪物語」を原作とする実写映画である。アカデミー賞では13部門にノミネートされ、そのうち撮影賞や作曲賞など4部門で受賞された。また、作品は3部構成となっており、「旅の仲間」はシリーズ一作目となる。

始まりは、世界を支配するためにつくられたひとつの指輪。遠い昔につくられた世界を滅ぼす魔力を持つ指輪は、それを手にした者に強大な力を与える。そして指輪は様々な者の手へと渡っていった。長い月日がたち、指輪はホビットのフロド・バギンズの手に渡った。その指輪を手にしたことでフロドは指輪を狙うサウロンの手下から追われることとなった。魔法使いガンダルフの助言で裂け谷に向かったフロドはあらゆる種族を集めた会議に参加した。そこで、指輪を捨てる以外に世界を救う方法はないという結論がでた。だが指輪を捨てる方法はたった一つ、敵地にある滅びの山の火口に捨てること。その危険な旅にフロドは名乗りを上げた。そして、フロドをはじめとする9人の長く過酷な旅が始まった。

この作品は、3時間弱もある映画です。ですが、ストーリー展開のテンポがよくあっという間に感じます。また舞台である広大な自然が美しく、目を引かれると同時に壮大な背景が旅の過酷さをより引き立てているようです。音楽も作品にあっていて、ホビットの村では和やかで、戦闘時には緊張感のある音楽がより一層作品の中に観ている人を引き込みます。アクションシーンも見せ場で、戦闘はもちろん、敵から逃げるシーンなど一つひとつにハラハラさせられます。特に坑道を抜けるシーンでは、フロドよりもはるかに大きい怪物の戦闘、今にも崩れそうな足場での悪鬼からの逃走を観ていると息をするのを忘れてしまいます。