学科 Today

  1. HOME
  2. 学科 Today
  3. 国際キャリア学部
  4. 国際英語学科
  5. Junior Seminar 【久屋ゼミ:社会言語学 Sociolinguistics】

2020.12.01

国際英語学科

Junior Seminar 【久屋ゼミ:社会言語学 Sociolinguistics】

DEPARTMENT OF ENGLISH AS A GLOBAL LANGUAGE (EAGL)

久屋 愛実 講師

国際英語学科で、社会言語学を担当している 久屋 愛実 と申します。 多様性に富む生きたことばを研究しています。

国際英語学科の【社会言語学】では何を学べるのですか?
英語の二つの多様性について学びます。
一つは、共時的多様性です。これは、同時代における地域・場面・話者の属性(年齢など)による多様性です。非母語話者英語と母語話者英語の差はもちろんのこと、イギリス英語やアメリカ英語の中にも地域・世代・場面などによる差がみられることを学びます。
もう一つは、通時的多様性(時代差)です。数百年前の英語は現在の英語とは大きく異なります。英語はどのようにして今の姿になったのか、その変化の歴史について理解を深めます。
英語という言語を上記のような視点から多角的に観察します。

【社会言語学】の魅力を教えてください。
いわゆる学校で学ぶ「標準英語」にはみられない発音・語彙・文法の存在を通して、ことばについて今まで当たり前に受け入れてきたことを批判的に分析する力を養える点が魅力といえます。
例えば、英語が実質的な国際共通語となっている今、「正しい英語」とは一体何でしょうか?日本人の英語など、非母語話者の英語を含む地域的な英語の多様性をどう評価しますか?さらにいえば、「正しいことば」とは一体何でしょうか?ことばは社会的な生き物であり、ことばの「正しさ」は社会的な要因で変わることがあります。
例えば、「これはここでしか食べれない」と「これはここでしか食べられない」、皆さんどちらを使いますか?誰に対して話しているか、どこで話しているか、など様々な要因で、どちらを使うか(使ってもいいか)の判断は変わってくるのではないでしょうか?これを社会言語学では「バリエーション」と呼んでいますが、英語にも上記のようなバリエーションの例がたくさんあります。
ことばの多様性に目を向けることで、社会とことばの関連性に気づくようになり、そうした気づきがより高度な英語能力を身に付けることにも役立つと信じています。

高校時代から準備できることはありますか?
母語話者英語・非母語話者英語に関わらず、実世界は皆さんが教科書で学んだ「標準英語」とは異なる発音・語彙・文法であふれています。普段見聞きしている映画・歌・友人との会話などの中で、そうした例を探し、ことばの多様性に目を向けてみてはいかがでしょうか。そうした観察を通して、ことばは実にダイナミックで多様なものであることに気づくと思います。また、学校で学ぶ「標準英語」についての知識をしっかりもっておくことも、多様性に対する気づきへの第一歩であると考えます。

在学生(ゼミ生)の声

2020年度前期オンライン授業で、久屋ゼミを受講した学生の感想(代表)をご紹介します。

T.M.さん(九州産業大学付属九州産業高等学校)

久屋ゼミを選んだ理由は、社会言語学に興味があったからです。英語ができるまでの成り立ちや、世界中にはたくさんの言語があることに興味を持ちました。また英語にも方言があり、表現の仕方によって伝わり方が変わってくることもあると知りました。これから英語を使うとき、気をつけていきたいと思いました。
遠隔授業で不安もありましたが、対面授業のときよりも発言を多くできたので良かったです。また、遠隔でもプレゼンができ、どのようなプレゼンをしたら分かりやすいのか、友達のプレゼンを見て学ぶこともできたので、後期ではそれを生かして頑張っていきたいです。
 

F.Y.さん(北筑高等学校)

以前、久屋先生の授業を受講し、とてもわかりやすく自分の身になったと感じたため選びました。イギリス英語・アメリカ英語の生い立ちを詳しく学び、新しい発見ばかりで毎回の授業が充実していました。ゼミでは、普段の授業で学ばない専門的なことを学べたことが楽しかったです。
オンライン上ではありましたが、先生やクラスメイトとのやりとりを通して多くの意見交換ができました。毎回の小テストで、更に理解を深めることができました。
 

F.M.さん(筑陽学園高等学校)

言語について興味があったので、このゼミを選びました。自ら作ったパワーポイントを使ってプレゼンテーションを行うのは、慣れない作業だったため苦戦したけれど、クラスメイトから感想やアドバイスを貰えて嬉しかったし、遠隔授業でも意見交換がきちんとできたため楽しかったです。遠隔でのゼミには不安がありましたが、先生の手順を踏んだ授業の進め方がとても分かりやすく、私もついて行くことができました。後期ではもっと発言できるようになりたいと思います。