「世界とつながる仕事で活躍する女性の育成」を目指している国際キャリア学科では、経済界と連携して2年生、3年生を対象(一部、1年生も参加可)に国際ビジネスの現場で学ぶインターンシップやフィールドワークを実施しています。
インターンシップは九州インターンシップ推進協議会を通じた大学全体でのプログラムのほか、学科独自の科目として国際ビジネス・インターンシップを開講しています。今年度前期の国際ビジネス・インターンシップは、福岡、佐賀、鹿児島、広島、沖縄の5県のほか、カナダ(バンクーバー、トロント)、イタリア(ローマ)、台湾(台北)、韓国(ソウル)、香港、マカオの6カ国・地域で実施し、のべ85名が参加しました。これに大学全体でのプログラムに参加した7名を加えると、92名がこの夏、インターンシップを経験したことになります。
このうち、旅行会社のハル・トラベルでのインターンシップには、国際キャリア学科3年のY.Bさん(筑紫女学園高等学校出身)が参加しました。Y.Bさんは旅行業界で35年のご経験をお持ちの古賀社長をはじめ同社の皆様から多くのことを学ばせていただきました。お忙しいなか、ご指導いただきましたハル・トラベルの皆様、本当にありがとうございました。
●ご指導いただいた古賀社長とY.Bさん(筑紫女学園高等学校出身)
以下では、旅行業の現場で多くの学びを得たY.Bさんの報告をご紹介します。
ハル・トラベルでのインターンシップを経験して
:Y.B(筑紫女学園高等学校出身)
私は株式会社ハル・トラベル様でのインターンシップさせていただきました。最初に日通旅行で長く勤務された同社の古賀社長から旅行代理店の仕事について詳しく教えていただきました。旅行代理店では、店頭に置いてあるパンフレットにあるような飛行機・ホテル・食事等がセットになったパックツアーだけではなく、航空券やホテルのみの手配、そして受注型企画旅行と呼ばれるお客様のニーズに合わせて日程、ホテル、交通手段、訪問地などを組み立てる、いわばオートクチュールの旅行手配も行っています。受注型企画旅行には、社員旅行、修学旅行などの人数が多い団体旅行のほか、会社の研修、会議のようなビジネス旅行の手配などがあります。
私は一週間の研修の中で、お客様のための旅のしおりの作成やパスポート・データのとりまとめを行ったほか、お客様に快適にご旅行いただくためのサポート業務を体験させていただきました。電話の応対なども経験しました。どの仕事も緊張感があり、それぞれ違った学びがありましたが、最も印象深かったのが、実際にお客様から依頼された受注型企画旅行を企画、提案させていただけたことです。お客様の人数や年齢層、どういった集まりでどのようなご旅行がご希望なのかなどの情報を基に、プランを組み立てました。2件の日帰りバスツアーと1件の沖縄旅行を担当させていただいたのですが、いずれもお客様は中高年の方々でした。いかに密度が濃く、しかしお客様にとって無理のない行程にするかが難しかったです。特に、沖縄旅行はオフシーズンである冬のご出発だったので、どのようにして夏のイメージが強い沖縄旅行を魅力あるプランにするか、とても悩みました。困った時には古賀社長や社員の方にご相談しながら、プランを完成させることができました。
今回のインターンシップを通して、当初の目標であった「旅行を提供する側から旅行業界について学ぶ」ことが達成できたと思います。旅行業界と言うと、ツアーの添乗や店頭での業務を連想しがちですが、旅行プランができあがる前の段階からたくさんの配慮や準備があるからこそ、お客様に旅行を楽しんでいただけることがわかりました。また、古賀社長のお仕事の様子を間近で拝見し、旅行の良しあしを決めるのは、ホテルのランクや食事のおいしさだけではなく、いかに自分がお客様の立場にたって考えるかが大切なのだと学びました。
このインターンシップで得た多くの学びを、これからの学生生活、就職活動、そしてどんな業界であっても社会人として働きだしてからも忘れずに、心に留めておきたいです。お世話になりましたハル・トラベルの皆様、本当にありがとうございました。
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