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2019.08.27

現代文化学科

【ユニークなゼミ学外活動】長崎県平戸市フィールドワーク(池田ゼミ 3年)

 池田ゼミ(3年)では、観光と文化・社会との関わりについて多角的に分析・検討できるようになることを目標としています。特に観光のメリット・デメリットの双方を捉えつつ、観光地の現状及び実態を把握し、その地域が抱える問題点や改善策を考えることをゼミの活動としています。特に今年は「女子大生の視点で旅行商品を造る」ことをテーマに掲げ、観光統計データを分析し、その結果とフィールドワークなどで得られた意見や情報を反映させながら、実際に旅行商品として販売することを目指しています。
 その活動の現地調査として、8月26日(月)に長崎県平戸市へのフィールドワークを実施しました。平戸市は古くから海を通じた海外との交流が活発な場所で、17世紀初頭オランダ船やイギリス船が訪れ、江戸幕府の許可を得て日本最初の西洋貿易港として栄え、異国の文化の発信地となった場所です。また長崎県内で最初にキリスト教の布教が開始された地として、風光明媚な美しい自然のなかにキリスト教の歴史と文化が息づく観光地です。今回はフィールドワークの活動についてご紹介します。

 フィールドワークではまず、「平戸ザビエル記念教会」に向かいました。平戸を訪れる多くの観光客が訪問するザビエル教会を訪れ、平戸とキリスト教の歴史や、教会と観光との調和に関する課題などを考えました。
 
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≪★平戸ザビエル記念教会で記念写真★≫

 その後、生月島に向かい多数のCMのロケ地として活用されている「生月サンセット・ウェイ」を訪れました。夏の時期には珍しく大雨に見舞われ、限りなく広がる水平線や青い海を見ることはできませんでしたが、山側に切り立つ断崖や日本ではないような感覚になってしまうほどの素晴らしい景観を堪能しました。晴れていればドライブコースとしても有名な場所で、またぜひ晴れた日に訪問したいと思います。

 そして、生月を後にした一行は、「春日集落拠点施設かたりな」を訪問しました。この場所は、昨年世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の1つである「平戸の聖地と集落(春日集落と安満岳)」の世界遺産としての価値を地元の語り部の方から直接聞くことができます。春日集落の解説を受けた後、動画を視聴し、なぜ世界遺産に登録されたのか改めて勉強しました。また同施設では、地元のおばあちゃんたちが安満岳の湧水を使用したお茶や手作りのお漬物でおもてなしを受けることができます。ファンも多いおばあちゃんたちとの交流に、心癒され、学生たちもほっと一息です。
 
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≪★平戸とキリスト教の歴史について真剣に解説を聞いています★≫
 
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≪★交流部屋ではおばあちゃんたちにお茶を頂きました★≫
 
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≪★おばあちゃんたちの手作りのお漬物を堪能しました★≫
 
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≪★おもてなしを頂いたおばあちゃんと記念写真★≫

 その後、「人津久海水浴場」を訪れました。「死ぬ前に行きたい世界の絶景-日本編-」でも取り上げられた絶景のビーチで、白い砂浜とエメラルドグリーンに輝く海の織りなすコントラストは、多くの人を魅力しています。幸運にも訪れた際は雨も止み、美しい海を見ることができました。
 
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≪★人津久海水浴場で記念写真★≫

 そして最後に、「田平天主堂」を訪問しました。田平天主堂は当初世界遺産候補として構成資産に挙げられていましたが、潜伏キリシタンに世界遺産の価値証明が変更された際に除外を余儀なくされました。しかし、除外後も観光客が年々増加しており、それに伴い本来の「信仰の場」としての意味と観光地化の動きに地域は揺れています。特に信者の方々にお話を聞くなかで、観光客が増加したことで生じた問題点や揺れる地域の実情に触れ、信仰の場と観光との調和の難しさを実感しました。
 
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≪★献堂101年を誇る田平天主堂で記念撮影★≫

 今回のフィールドワークをもとに、後期のゼミ活動では実際に旅行商品づくりを開始する予定です。女子大生の視点から考える新たな旅行商品を造成し、平戸市の関係者に対してプレゼンテーションを行うことを目標として活動していきます!実際に旅行商品として販売が実現できるよう、今後とも活動を継続・発展させていきます。今回のフィールドワークにご協力いただきました皆さま、誠にありがとうございました。