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2019.07.29

メディア・コミュニケーション学科

オーストラリアの日本語学校で活躍する卒業生による特別授業

人文学部には、日本語教員養成コースがあり、所定の単位を修得すると、日本語以外を母語とする人に日本語を教えるための「日本語教員」資格が与えられます。メディア・コミュニケーション学科の守山惠子准教授が教鞭をとる同コースの必修科目「日本語教材研究」で、特別講師をお招きしました。ご登壇いただいたのは、メディア・コミュニケーション学科の前身である表現学科の卒業生である今村さんです。今村さんは、現在オーストラリアで日本語学校を経営されています。一時帰国中に、後輩たちのためにレクチャーをしてくださいました。

 
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「オーストラリアを訪れたことがある方?」「キャンベラという都市をご存じの方?」など、とてもにこやかに学生たちに質問を投げかけながら、まずはオーストラリアの豆知識からお話くださいました。オーストラリアでは小学校でも第二外国語の学習があり、その選択肢の一つに日本語もあることを知り驚きました。今村さんが経営する日本語学校は、首都のキャンベラやメルボルンを中心に複数の教室があり、お母さんと一緒に学ぶ赤ちゃんから成人の方まで、幅広い年代の方が通っているそうです。学習者の方には日本語を学ぶ目的を必ず尋ね、旅行・趣味・学校の授業のフォローなど、その目的にあった内容のレッスンを行っているとのこと。「日本のことならなんでも知りたい!」という思いに応えるカルチャークラスのプログラムは、手毬ずしクッキング・年賀状制作・書道・浴衣の着付けをプロから学ぶ七夕イベントなど多岐に渡り、和気あいあいとした学習の様子が写真から伝わってきました。

さらに、今村さんがこの日のために実施した、日本語学校内でのアンケート調査の結果を紹介していただきました。日本語を学ぶ方々には「日本語を学習するうえで難しいことは何か?」という質問を、日本語を教えている先生には「日本語を教えるうえで難しいことは何か?」という質問を投げかけて、双方の立場から生の声を届けてくださいました。ふだん日本語を話している私たちが気づかないような困りごとを具体的に知れて、さまざまな学びにつながりました。
 
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今村さんが「将来日本語教師になるぞ!と思っている人」と問いかけた際、気恥ずかしさもあったのかとは思いますが、学生たちの手があまり上がりませんでした。すると今村さんは、「実は私もみなさんと同じように、将来日本語教師になりたいと強く思っていたわけではありませんでした。でも今は、あのころ守山先生の授業を受けて資格をとっていて本当に良かった」と打ち明けてくださいました。世界で大活躍している先輩の話は、学生の心に響いたことと思います。

後半は、受講生個々人の質問にも丁寧にご対応くださいました。今村さん、お忙しいなか本当にありがとうございました。

 
(学科Today編集担当)