学科 Today

2019.05.30

メディア・コミュニケーション学科

池田理知子教授の新刊をご紹介

 
 コミュニケーション学がご専門の池田理知子教授の新刊『グローバル社会における異文化コミュニケーション -身近な「異」から考える-をご紹介します。
各章は写真やイラストと身近な出来事が書かれたページで始まっており、自分の日常に置き換えることで、異文化理解を助けてくれます。
 
本書は基礎編、応用編、発展編の
3部で構成されています。このなかでは、国と国の隔たりといったわかりやすい「境界線」だけでなく、日本国籍という共通点があっても、ジェンダー、年齢、経済状況など様々な観点で生じる、みえにくい「境界線」を意識することの重要性が説かれています。
 
 
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生まれ育った国で生活しているため、私は「異文化」に直面する機会があまりないと感じていましたが、この本を読んで、そもそもその考えが自分の周りにある多様な「異」を見過すことに繋がっていたのだとわかりました。理解不足によって、いつの間にか他者を傷つけていたこともあったでしょうが、自分の行動は正しいという思い込みから、何も疑っていませんでした。ですから、考える機会をもたなかったらきっとこの先も同じことを繰り返していたはずです。
 
複雑化するグローバル社会を生きる私たちにとって、いろいろな視点から物事を見たり考えたりすることの必要性を考えさせられました。まずは自分が思う「あたりまえ」を疑って、「異なる他者」を思いやれる人になりたいと思います。
学科Today編集担当)