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2019.05.23

メディア・コミュニケーション学科

グループ・プロジェクトに4年生が登壇

メディア・コミュニケーション学科の1年生全員がとりくむ科目「グループ・プロジェクト」をご紹介します。この授業では、学科の全教員が関わるさまざまなレクチャーやワークショップを受けた上で、少人数のグループで制作課題に挑戦します。集団での制作を通して、メディアとデザインとコミュニケーションの関わりを協同的かつ横断的に学びます。

今年度の最終課題は、雑誌『暮しの手帖』をモデルにした小さなメディアづくりです。雑誌そのものになじみのない新入生も多いため、2回目の授業では雑誌と関わりの深いゲスト講師をお招きして、制作のいろはをうかがいました。そこで登壇したのは、プロの編集者やデザイナーではなく、メディア・コミュニケーション学科の4年生Y.KさんとH.Hさんです。

 

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「昨年のオープンキャンパスで広報紙『Pop up! soda』を見た人?」

このお二人は、2018年度から配布しているメディア・コミュニケーション学科の広報紙『Pop up! soda』や、大学案内の学科のページの制作に携わっています。また、守山准教授が進めている雑誌『暮しの手帖』の研究を手伝った経験があります。

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ゲストの二人は、これから雑誌作りに取り組もうとしている新入生に、自身が手がけた冊子が完成するまでの流れや、制作を通して感じたことなどを、得意のイラストを盛り込んだスライドを使って語ってくれました。たとえば、制作において最も時間がかかったのは、何度も話し合いを重ねてコンセプトを固める過程だったそうです。それから、1〜2年次で受けた授業の学びを活かして、レイアウト案のラフを作ってイメージを具体化していく作業を分担して進めます。

授業時間外で行う広報冊子制作には、そもそも単位が与えられません。それにもかかわらず全力で取り組めた原動力は、制作そのものの純粋な楽しさと、ただただ自分たちの学科を知ってほしいという願いにあったと話してくれました。受講生たちは、そんな4年生二人の声に真剣に耳を傾け、配布した広報紙『Pop up! soda』のページをめくりながら「学生がこのレベルのものを作ったなんて信じられない……」と驚きの声を漏らしていました。
 
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授業の終わりには、二人が考案した名札作りのワークショップを行いました。『暮らしの手帖』研究のお手伝いの際に、編集長である花森安治による手書き文字の独特の味わいに注目した彼女たちは、雑誌のなかから花森が書いたと思われる文字を地道に探し集めて、コピーをとりながら手作業で切り貼りし、「あいうえお表」を作りました。それをもとに、ワークショップでは手書き文字の字体を再現しながら、自分の名札を作ろうという試みです。受講生たちは、「あいうえお表」とにらめっこしながら、ゆっくりと丁寧に文字を書きとっていました。ふだん書き慣れたひら仮名と言えども、他人の手書き文字の風合いを再現するのは、なかなか難しいようでした。
 
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授業時間外の活動はもちろん大変ですが、「こんなことをやってみたい!」と声をあげさえすれば、メディア・コミュニケーション学科では教職員や友人からさまざまなサポートを得られます。新入生もただチャンスを待つのではなく、自分から機会をつくれるように、授業以外のことにも積極的に挑戦してほしいと背中を押してくれました。

Y.Kさん、H.Hさんありがとうございました!
学科Today編集担当)