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2019.02.12

国際キャリア学科

(授業紹介)「Current Business」-ホテル産業:リーガロイヤルホテル小倉 加来部長代理による講義

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国際キャリア学科3年生を対象とする「Current Business」(担当:山口)は、世界とつながるビジネスの第一線で活躍されてきた様々な業種の方を招き、実務の視点から日本の産業や企業経営、国際展開などについてご講義いただくオムニバス形式の授業です。前回はホテル業界から、リーガロイヤルホテル小倉で総務人事を担当されている加来弘樹部長代理をお招きし、ホテル業界の仕事と求められる人材についてお話しいただきました。

IMG_7216.JPG加来部長代理からははじめに観光ビザの緩和、格安航空会社の就航増加、アジア諸国の所得増加などの要因が重なって、訪日外国人数が2017年には2800万人を超えるなど、追い風が吹いている日本の観光業界を取り巻く状況について概観いただいたのに続き、シティホテル、ビジネスホテル、リゾートホテルなど、日本におけるホテルの分類から説き起こしていただき、「賓客のための近代的ホテルを大阪に」との大阪の政財界の要望を受けて開業した新大阪ホテルを前身とするリーガロイヤル・グループについてご紹介いただきました。

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続いて、九州の玄関口、北九州のランドマークとして1993年に開業したリーガロイヤルホテル小倉について、2016年に開催されたG7北九州エネルギー大臣会合や天皇皇后両陛下がお泊りになった2017年の全国豊かな海づくり大会福岡大会でのエピソード、 そしてタレントのディナーショーでのご苦労話などを織り交ぜながらご紹介いただきました。

IMG_7194.JPGホテル業界の仕事については「ホテルの商品は設備と料理とサービスです」とされたうえで、①宿泊(フロント、フロアーサービス、宿泊予約、客室)、②宴会(宴会サービス、ブライダル、宴会予約、宴会調理)、③食堂(調理人、サービススタッフ)で構成されるホテルの業務、①接客部門、②バック部門(業務を管理したり、裏方として料理を作ったり、客室を掃除したりする部門)、③営業部門で構成されるホテルの組織、さらにはそれぞれの部署に求められるサービスのポイントと心得、各部門がお互いを理解し、協力し合うチームワークの重要性などについて、リーガロイヤルホテル小倉における具体的なエピソードを交えながらわかりやすく解説いただきました。
 
ホテル業界で働く人に求められる資質については、「チームワークとホスピタリティです」と述べられ、特にホスピタリティ(おもてなし)については、ある披露宴の会場で乾杯の時、スタッフが新郎の姉の遺影の前にそっとシャンパングラスを置いて家族の方々に感謝されたエピソードなどを紹介されながら、「『情けは人の為ならず』といいます。お客様への心配りはホテルへの高評価にもつながります。お客様の心のなかに一歩、踏み込んで、求められているサービスを提供することが大切です」とお話しいただきました。

IMG_7193.JPG続いて、「CS・ES・No1」というリーガロイヤル・グループのビジョンと顧客ロイヤリティについて解説いただきました。ここでいうロイヤリティとは「顧客があるブランドや商品、またはサービスに対して感じる信頼や愛着」、顧客ロイヤリティとは「顧客が長期的に信頼や愛着を持ってくれている状態」のことで、顧客ロイヤリティには①お客様が継続的に利用される→②購入単価があがる→③商品を周囲の友人や知人に勧める、それによって企業の集客やマーケティングに積極的に協力してくれる、という効果があり、いかにこの顧客ロイヤリティを高めていくかがポイントであると話されました。
 
講義の最後には接遇の基本として、①身嗜み、②表情(笑顔)、③言葉遣い、④挨拶、⑤態度の5つのポイントをあげられ、それぞれについて「身嗜みのポイントは控えめ、上品、清潔」「挨拶は自分の心を開いて相手に迫るという意味です。あ=あかるく、い=いつでも笑顔で、さ=先に挨拶をして、つ=次の言葉を」「態度は態は目に見える、度は度合・心の中という意味で、心の中の気持ちの深さをあなたのしぐさで相手に伝えること」「理想的な笑顔は赤ちゃんの笑顔」など、とても分かりやすくお教えくださいました。そのうえで、「接客スタッフにとって最も大切なスキルは聴く力、傾聴力です」と話され、その傾聴力を高めるためには「目と耳と心を活用して、注意深く、一生懸命に聞くこと、相手と誠実に向き合い、その心をしっかり受け止めること、自分の心に余裕を持つこと、そして先入観を持たないことが大切です」とアドバイスいただきました。

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昨年度の各部長代理の講義を聴いた国際キャリア学科一期生(2018年卒)からはY.Kさん(福岡県立小倉西高等学校出身)がホテル日航福岡に、Y.Sさん(福岡大学附属若葉高等学校出身)がヒルトン福岡シーホークにそれぞれ就職して、活躍しています。また、昨年度の講義を聴いた現4年のA.Kさん(福岡県立糸島高等学校出身)はリーガロイヤルホテル小倉に内定をいただき、この4月から勤務します。現3年生にも同じくホテル業界、そして航空業界、旅行業界など他のサービス業を目指している学生も多く、メモを取りながら真剣な表情で聞き入っていました。以下は聴講した学生の感想(代表)です。

S.Aさん(福岡県立筑紫中央高等学校出身)

私自身、アルバイト先で接客業務に携わっているため、今回の講義で共感するところ、そして新たに学ぶところがたくさんありました。改めてホスピタリティの大切さに気付かされた講義でした。貴重なお話をありがとうございました。

C.Iさん(長崎県立佐世保南高等学校出身)

旅行業界に関心があり、かつホテルで働く父の仕事を近くで見てきたので、ホテル業界について詳しく学ぶことができた今回の講義はとても貴重な時間になりました。特に、お客様の表情や仕草、さりげない動作を見極め、そのお気持ちを汲み取るという徹底したサービスの提供にはとても感動しました。この講義では、ホテル業だけではなく、サービス業全般に通じる根幹を学ぶことができたと思います。

A.Iさん(長崎県立長崎北高等学校出身)

サービス業界でもお客様とより密に接する機会の多いホテル業界のお仕事のやりがいや大変さを学ぶことができました。特に、国際的で従業なイベントを担うリーガロイヤルホテル小倉のようなひとつの都市を代表するシティホテルならではの仕事やそれが果たす役割についても深く知ることができました。

M.Uさん(福岡県立古賀竟成館高等学校出身)

今回の講義ではホスピタリティ精神について深く学ぶことができました。特に、講義の最後にお話しいただいた接遇の基本はこれから社会に出る私たちにとって非常に重要だったと思います。なかでも「自分の心を開いて相手の心にせまる」挨拶の重要さを改めて理解することができました。

H.Uさん(福岡県立春日高等学校出身)

ホテル業界にとどまらず、どのサービス業にも通ずる心得を学ぶことができました。特に、ホスピタリティと五感を働かせることの大切さについてのお話は心に残りました。ホスピタリティで特に大切なことは常にお客様の立場に立って考えること、そしてお客様を観察し、少ない会話からもわずかな変化に気づくことができる力が必要になるとのことでした。将来に活かせる貴重なアドバイスをいただけた講義でした。

A.Oさん(大手前高等学校-香川-出身)

ホテルの組織と業務についてのご説明のなかで加来様は、お互いにほかの部署に心配りして、常にチームワークを考えて仕事をすることが大切であるとおっしゃいました。これはホテル業界だけでなく、全ての仕事に通じることだと思いました。私もリーガロイヤルホテル小倉のように従業員の方々が皆、それぞれ相手に感謝をして、思いあっているような企業で働きたいと思います。

M.Oさん(福岡県立八幡南高等学校出身)

お客様に対するおもてなしのお話が特に印象に残りました。お客様が望まれていることを事前に察し、サービスすることで期待を超えるサービスを提供でき、それが顧客満足度の向上につながることがよく理解できました。そのためには、お客様をよく観察し、気づきを増やすことが大切であると教えていただいたので、これから常に心にとめておこうと思います。

N.Kさん(福岡県立香住丘高等学校出身)

今回の講義はホテル業界だけでなく、様々な業種にも共通するお話だったと思います。今回、学ばせていただいたホスピタリティ精神を忘れずに人と接することができるように努めていきたいです。

M.Kさん(大分県立臼杵高等学校出身)

接客業に必要なコミュニケーション・スキルなどについて学ぶことができ、とても将来のためになる講義でした。これからは最も必要とされる「傾聴力」を高められるように心に余裕を持ち、先入観を持たずに人と接していこうと思います。

N.Sさん(福岡県立新宮高等学校出身)

加来様はホテル業務に関するお話のなかでチームワークの大切さを強調されていました。私たちのこれからの社会人生活において、企業という組織に入るうえでチームワークは欠かせないものであり、チームワークで仕事をするということはどのようなことなのか、何に気を付けていくべきなのかを常に考え、傾聴力を大切にしていきたいと思います。

M.Sさん(福岡女学院高等学校出身)

夏に参加した国際ビジネス・フィールドワークの際にリーガロイヤルホテル小倉に宿泊していたので、より理解しながらお話を聴くことができました。私は接客業に関心があります。接客業での最も大切なコミュニケーション・スキルは傾聴力だということを講義の最後に伺ったので、これから心に余裕を持ち、先入観を持たずにお客様のお気持ちをしっかりと受け止めることができるような人になりたいと思います。

A.Mさん(筑紫女学園高等学校出身)

将来、接客業に就きたいと考えている私にとって今回の講義はとても興味深いものでした。夏にホテル日航福岡様でのインターンシップで学ばせていただいたこととも重なっており、サービス業における重要なポイントは共通していると思いました。

A.Tさん(福岡県立福岡中央高等学校)

質疑応答の際にクレームに対する対応について質問させていただきました。加来様からは、一人のお客様からのクレームの裏にはお声を出されなかった70人以上のお客様の声があり、伝えていただいたことに感謝して対応する必要があると教えてくださいました。ホテルでアルバイトをしていますが、ずっとわからなかったクレーム対応について答えをいただき、嬉しかったです。今回の講義で教わったことと夏に経験させていただいたホテル日航福岡様でのインターンシップで学んだことと結びつけることができ、本当に勉強になりました。今回、学ばせていただいたことを活かして、いいホテルウーマンになれるように努力していきたいです。
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