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2018.10.04

メディア・コミュニケーション学科

授業紹介:福岡の新聞社と放送局の今を伝えるワークショップ

夏に実施される集中講義「マスメディア・フィールドワーク」では、福岡の放送局と新聞社を訪問して、最前線で働く方々からメディアの今を直に学びます。授業に参加した学生たちは、メディアづくりを追体験しながらその成果を伝えるために、現地で見聞きしたことを新聞にまとめた上で、ラジオ番組形式の寸劇で表現する、グループ課題に挑戦しました。

新聞づくりの課題では、実際の新聞一面のレイアウトを模倣することが課せられます。プロがつくった紙面を再現するためにどのようなアプリケーションを使うべきなのかも含めて、白紙のところから自分たちで考えて編集を進めなければならず、ずいぶん知恵をしぼったようです。市販されている新聞をお手本に、見出しと本文のフォントの違いや、レイアウトの組み方、広告と記事の割合などをじっくり観察して、すべてのコンテンツをつくっていきます。実際に作業をしてみると段組みに苦戦し、新聞社でうかがった制作現場の方の言葉が、より深く身に沁みたようでした。

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さらに、制作した新聞を用いて、ラジオの情報番組の形式にのっとった発表も実施しました。音だけで情報を伝えるラジオの特徴を再現するために、発表では教室を2部屋利用します。一方の教室には、機材を設置したラジオブースを再現してパーソナリティ役のチームがしゃべり、そこから音声のみを隣の教室のスピーカーに出力して、リスナー役の他の受講生たちに届けます。

リスナー役の受講生も、ただ耳を傾けるだけではありません。各番組では内容にあわせたメッセージテーマがアナウンスされるので、お題に沿ったお便りを書いて、アドリブで番組にいいリアクションを返していきます。どの学生も、番組をききながら即座に自分の思いを文字にしていて、内容もさることながら投稿時に用いるラジオネームのセンスに舌を巻きました。失礼ながら、自分の発表の出番以外の時は気が抜けちゃうかな……?とも思ったのですが、実態が見えないスピーカーの向こうからの語りかけに素早く反応して、番組に入り込んでいました。

 
 
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パーソナリティ役のチームが集めたメッセージを選んで相談している間は、番組に合わせて選んだ曲だけを隣の教室に流しているため、マイクのオン/オフによって生じる緩急も体感できたようです。放送中に話すべき内容が飛んでしまったり、リスナーからの鋭い質問にことばが詰まったりと、ハプニングも多々発生しました。しかし、どのチームも持前の明るさで乗り越えて、あたふたする様子でむしろプラスアルファのインパクトを与えたり、リスナーに秀逸な切り返しをしたりと、擬似的な生放送ならではの予想外の展開を楽しんでいました。 

 
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発表終了後には事前授業にもお越しいただいた元NHKディレクターの渡邉学さんから、それぞれのグループに対して「こうしたらもっとよくなる」といった丁寧なアドバイスをいただきました。新聞にも隅々まで赤入れしていただき、ブラッシュアップのヒントをいただいたので、リライトの最終提出までもうひと頑張りです。

各現場で本当に貴重な体験をさせていただいことが、学生の発言の端々からも感じ取れました。ご対応いただいた関係各位の皆さま、グループ課題を講評いただいた渡辺様、ありがとうございます。

 
(学科Today編集担当)