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2018.01.23

国際キャリア学科

(授業紹介) 「Asian Studies A/B」(アジア地域研究、担当:陳齢)

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「Asian Studies A/B」(担当:陳齢)の授業では、中国圏域の政治と文化を視野におさめ、中国という国の地政学的要素の把握と中華民族という集団的心性を探っていきます。

方法としては過去一年間に起きた時事を中心に、近年、中国では何が起き、どんなことが話題になり、人々はどのように考えているのかなどをみていくことによって、中国に対する理解を深めることを目的としています。一例をあげると、春節(中国のお正月)を故郷で過ごし、出稼ぎ先の都会に戻ろうとするお母さんを幼い子供が泣きながら引き留め、そばにいる祖父母が困惑している写真が大手サイトに掲載され、大きな社会的反響を呼んだことを題材に、こうした「留守児童」という時代の産物がどのようにして生まれたのか、こうした事象の背景にある中国独自の戸籍制度、そしてそれと関連している人口政策、教育制度などに対象を広げて学習し、考察します。

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急速な発展を続ける中国の中核都市のひとつ、重慶の中心街

前期の授業では、担当教員が講義をする形で進めましたが、後期では学生が関心を持っているトピックスについて発表をし、それを踏まえて履修者全員で討議し、教員がコメントを加えて締め括るといった方法で授業を進めました。

周知のように、中国は世界でも比類ないほどの勢いで経済発展を続けています。その変貌ぶりには中国出身の担当教員自身も日々、圧倒され、驚嘆を禁じ得ないでいます。授業では、このようにダイナミックな変化を遂げている現代中国を時間軸に定位させ、文化や政治の領域を共時的、通時的に捉えようとする実践を試みています。


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以下では受講している学生の感想のいくつかをご紹介いたします。

A.Aさん(福岡県立筑紫高等学校出身)

私はこの授業を通して、歴史からみた日中関係、そして映画やアニメからみた日中関係について考えました。国が近いこともあり、総じてお互いにいい影響を受けているなという印象でした。私は固定観念にとらわれず、自分の目で見て、感じたことを、周りの人にも次の世代の人にも伝えていきたいと思っています。私自身、中国人の友達を増やし、中国に行き、日中間でより多くの交流ができたらいいなと思います。 

N.Sさん(福岡県立新宮高等学校出身)

数々のテーマについて、プレゼンテーションを通して掘り下げていくなかで、日本と中国の似ているところや違うところ、また私たちが思っている中国と実際の中国との違いなど、たくさんのことを見つけることができました。そうしたなかで、私たち日本人は中国に対して偏見を持ちすぎているということも改めて実感させられました。 

N.Bさん(福岡県立糸島高等学校出身)

陳先生の「Asian Studies A/B」の授業では、初めて知ることが多く、視野が広がりました。今までは、中国という国や中国の人に対して必ずしもよい印象を持っていませんでしたが、授業を受けて考えが変わりました。ステレオタイプな見方や考えに惑わされずに、どんどん知り、体験していくことが大切なのだと実感しました。 

T.Eさん(福岡県立柏陵高等学校出身)

日本と中国は距離が近いだけにかえって政治的に難しい状況があるかと思いました。これから、客観的に見ることのできる第三国からの視点でも中国の現実を調べていきたいと思います。 
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A.Mさん(筑紫女学園高等学校出身)

日中双方で両国の関係があまり良くない状況にあることの責任が相手国にあると主張しています。もちろん自国の利益を守ることは重要で、その考えについてはどちらにも責任はないと思います。しかし、関係を改善していくためには、相手を良く理解した上で、どうすればよいかを具体的に考えていくべきだと思います。 

M.Kさん(大分県立臼杵高等学校出身)

私は陳先生の「Asian Studies A/B」の授業で中国の様々な文化について学びました。この授業を受ける前、日本と中国は同じ東アジアの国だから、あまり文化も変わらないものだと思っていましたが、全く違いました。政治や家庭、また食べ物など、こんなに近い国なのに大きく異なっていて、思っていた以上に知らないことが多かったです。いつも陳先生が詳しく解説してくださったため、とてもわかりやすく、楽しく授業を受けることができました。 

M.Mさん(沖縄県立普天間高等学校出身)

「Asian Studies A/B」の授業を受けて、またクラスメイトの発表を聞いて、教科書だけでは知ることのできない中国について深く知ることができました。中国の文化に対する関心が深まり、近いようで遠い国である中国をぜひ一度、訪れてみたいと思いました。 

K.Fさん(福岡県立光陵高等学校出身)

私がこの授業で学んで特に印象に残っていることは中国には多くの民族が居住しているということでした。日本では、民族の違いはほとんどなく、同じ日本人という括りしかありません。中国人は多くは漢民族ですが、その他にも多種多様な民族がいて、住む地域や文化にも違いがあることに驚き、興味深く思いました。 

N.Kさん(福岡県立新宮高等学校出身)

中国では急激な経済発展や女性の社会進出の拡大という一見、聞こえの良い状況の下、核家族が増え、人口減少や老人問題などの多くの面で問題が生まれています。日本と中国を比較してみると、似ている傾向にあることもわかりました。中国の時事を調べることで、日本の現状も同時に考えてみる機会が得られ、中国に対し、一層関心を持つようになりました。

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新旧中国:中国経済の中心である上海(上)と成都の伝統的な街並み(下)
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