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2018.01.04

心理学科

授業紹介:3年次 白澤ゼミ(『専門演習』)

 3年次になると学生たちは“ゼミ”に所属し、指導教員のもと、ゼミの仲間たちと研究や学外活動に励むことになります。ゼミは、大学の中で最も教員の個性が反映された場所と言えますが、そこでの取り組みはなかなか見えにくいものです。そこで『心理学科Today』では、心理学科の教員たちがゼミでどのような活動を行っているのかを紹介していきます。第5回となる今回は、白澤教授の3年次のゼミです。

 

 白澤ゼミには、幼児期から青年期までの心理的発達や適応上の問題、子どもとその家族への支援に関心を持つゼミ生が集まっています。3年次のゼミ(『専門演習A/B』)では、1,2年次の基礎的な学びの中で生じた漠然とした興味や関心を、4年次に取り組む研究の「テーマ」として明確にしていく作業を行います。ゼミは、ただ一つの正解を受け身的に教えてもらう場ではありません。ゼミのメンバーの前で、自分なりに考えたことを発表し、他のメンバーの話に耳を傾け質問するという「学び合い」を通して、また臨床現場の見学や体験的学習を通して、それぞれが主体的に学び、考え続ける力を涵養する場です。

ゼミでの学びについて(I.M.さん:八幡南高等学校)

 前期は、ゼミで取り上げるテーマについてゼミのメンバー全員で検討することから始まりました。最初に考えたテーマは、「虐待問題」「母子関係」でした。ゼミの時間は、これらのテーマについて異なる視点から書かれた複数の文献を読み、それぞれの意見を出し合いました。また、児童相談所への施設見学やコラージュ療法などの心理療法の体験などを通して、これまで講義で学んだ知識や理論についての理解がさらに深まったと思います。
 後期は、「過去のいじめ体験の心理的影響」や「青年期の友人関係と心理的適応」に関する論文を読み、各自要約をした上で自分の考えを発表することを通して、卒業研究論文に向けて、どのように文章を構成したらよいのか、どのような研究の方法があるのかといった知識を得ました。現在は、それぞれが研究のテーマを決め、そのテーマと関連のある文献を探しています。
 白澤ゼミでは、先生から「あなたはこれについてどのように考えますか?」と質問されることが多く、その際には必ず全員が自分の意見を発表します。これにより、どのように言えば自分の意見が相手に伝わるのかということを考えることができ、さらに他者の意見から新しい視点を発見することもできます。
 また、白澤先生はゼミの終わりに必ずフィードバックを行ってくださるので、何が重要であるのか再確認をすることができます。
このようなゼミの流れにより、卒業研究へ向けた準備を行うとともに、臨床現場において必要な知識が身に付くと考えています。
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