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2017.12.25

心理学科

授業紹介:3年次 富永ゼミ(『専門演習』)

 3年次になると学生たちは“ゼミ”に所属し、指導教員のもと、ゼミの仲間たちと研究や学外活動に励むことになります。ゼミは大学の中で最も教員の個性が反映された場所と言えますが、そこでの取り組みはなかなか見えにくいものです。そこで『心理学科Today』では、心理学科の教員たちがゼミでどのような活動を行っているのかを紹介していきます。第4回となる今回は、富永准教授の3年次のゼミです。

 

 3年ゼミでは、3~4人のグループで、心理学の先行研究の追試を行うという課題に取り組んでいます。この課題の意図は、4年次になると4年間の集大成として学生は卒業研究に取り組みますが、そこで必要となる、研究を進める上での一つ一つの作業や、一連の流れを学んでもらうことにあります。また、卒業研究は個人で行いますが、仲間との協力は不可欠であることから、仲間と協働する力を育てるということも意図しています。
 まずは先行研究を選び、それを十分読み込むことに始まり、質問紙の作成やデータの統計処理といった作業を行っていきます。「お手本」を元に作業は進めていくわけですが、「マネ」で終わりにならないように、どういうわけで先行研究ではそのような手段が採られているのかを理解しながら進めてもらっています。統計結果の数値の意味するところを理解することや、そうして得られた結果について考察することは、特に難しいところのようですが、話し合ったり、教員からアドバイスをもらったりしながら、結果、考察、そして今回の研究で見えた課題についても、主体的にレポートにまとめることができました。そして、そのレポートの概要をスライドにまとめ、発表会を行いました。発表会には大学院生に聞きに来てもらいましたが、3年生でこれだけの発表ができるのは立派だと感心していました。
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 こうして研究の一通りの作業を実践した後、現在はそれぞれの卒業研究の作成に向けて、自分の研究テーマを掘り下げる作業に入っていっているところです。卒業研究に向けての取り組みには、自分で課題を見つける、課題に対して適切な解決法を考える、データを基に考察を行う、他者に伝わりやすいように自分の考えをプレゼンする等、社会に出てからも大切なスキルが含まれており、そうした力を身につけていってほしいと思っています。
 早いものであと数カ月もすれば4年生になりますが、彼女たちがどのような卒業研究を仕上げていくのか、今から楽しみです。
(担当:富永)