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2017.12.06

千葉浩美教授がシカゴで開催されたアメリカ学会で研究発表を行いました

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千葉教授が11月にシカゴで開催されたアメリカ学会(American Studies Association)年次大会に出席し、研究発表を行いました。この学会には世界各地から2,300名以上のアメリカ研究者が参加し、研究発表や意見交換を行いました。アメリカ合衆国に関するさまざまテーマに沿って、連日100以上、4日間で440ものセッションが組まれ、活発な討議がなされました。

千葉教授は、大会2日目、カリフォルニア大学やアリゾナ州立大学などの教授と同じセッション、”Rethinking Japanese American Internment”(「日系アメリカ人の強制収容再考」)で登壇し、”Dissenting Opinions from Churches: Defending Japanese Americans during World War II”と題して、第二次世界大戦中の日系人強制収容に抗議した教会関係者の立場や支援活動を中心に発表しました。ある強制収容所が建設されたアリゾナ州の砂漠地帯はアメリカ先住民の保留地だったという歴史や、さまざまな抑圧にさらされてきたマイノリティーの状況や権利回復の闘争など、今後、発掘し、検討していくべき研究課題が、まだまだ山積みです。移民問題や人種差別、貧富の差の拡大など、深刻な問題を抱えるアメリカの現状ともつながるテーマでした。
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同じセッションで研究発表した研究者たちと(左から2番目が千葉教授)

研究発表以外にも、学会の会期中いろいろなプログラムに参加し、多くの研究者や地元住民と交流する機会にも恵まれました。例えば、シカゴ南部の黒人教会ほか、地域住民の権利獲得の奮闘を描いた壁画アート見学、市内北部の移民コミュニティー(ベトナム難民、韓国系、日系、ヒスパニック系移民や、その後の若い世代が多く居住する地区)での交流、折しも開催中であった日系人強制収容に関する大規模展示の見学などです。短い米国出張でしたが、アメリカ理解を深める上で、たいへん有意義な密度の濃い時間となりました。
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シカゴ南部の壁画アート
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シカゴ市街地

国際キャリア学科3、4年生が履修する千葉ゼミでは、地域研究分野の一つとして千葉教授の研究分野であるアメリカ合衆国の歴史、文化、政治社会問題などを深く掘り下げていきます。移民史、人種差別、銃の乱射事件、同性婚など、日々、ニュースで見聞きする問題と絡めながら、学生がプレゼンテーションを行い、各テーマの歴史的・社会的背景を学び、討論します。さらに4年次には、開発途上国の問題にも目を向け、たとえば、教育の機会のジェンダーギャップ、貧困・飢餓、地雷、難民問題について理解を深めていきます。

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現3年生の千葉ゼミのメンバー
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  * I Can Do:International Career Development