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2017.07.13

心理学科

授業紹介「臨床心理学概論」

 福岡女学院大学心理学科では、学生の可能性を開花させるための講義や演習が数多く準備されています。では、そこではどのような授業が行われ、学生たちは何を学んでいるのでしょうか?このような疑問にお答えするため、本ブログ『心理学科Today』では担当教員による授業紹介を行っています。
 今回ご紹介する授業は、『臨床心理学概論』です。本科目は1年次前期に配置されている必修科目で、心の問題に対処する臨床心理学について学びます。「概論」という名称からも分かるように入門編ですが、受講生は教員から知識を提供されるだけではなく、自分たちで調べ、発表し、体験することでその学びを深めるなど、密度の濃い授業になっています。

 

 『臨床心理学概論』は、「こころの援助」について初めて心理学科の学生が学ぶ講義です。「人はなぜ悩むのか?」「『こころ』というものは成長するのか?」「『こころ』の問題はどうすれば解決するのか?」 そのような疑問に対して、臨床心理学の歴史、こころの発達、こころの理解の仕方、こころの援助の仕方を学んでいきます。その過程の中で、「心理学科を卒業すればこころが読めるようになる」といった誤解が解け、こころについての理解が進みます。
 
 大講義室での講義(100名以上)となると、教員から学生に知識を伝えるだけとなりやすいものです。しかしこの授業では、知識を得た上で、学生の皆さんが「なるほど!」「そうか!」と実感をともなって理解し、「もっと知りたい!」と感じる経験を大事にしています。例えば、心理面接場面における相談者と援助者の関わりについて学ぶ際には、映像を用いて実際の場面を目で理解できるようにしたり(写真①)、他の学生とペアを組んで援助者役と相談者役になって、相談内容に耳を傾けて聴く体験学習を行ったりしています(写真②)。
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写真①【映像を用いて理解を深める】     写真②【傾聴ワーク】
 
 先日は、「催眠療法」「箱庭療法」「家族療法」などの9つの心理療法について、学生たちが自分で調べ、小グループで発表を行いました(写真③)。大学4年生や大学院生が各グループにサポートに入る中、受講生が緊張しながらも積極的に学ぶ姿勢が印象的でした。発表後に出てきた疑問や意見は翌週の講義で取り上げ説明することで、主体的な学びにつなげていきます。小グループ発表を体験した学生の感想を紹介します。
(担当:重橋)
              

学生の感想  様々な心理療法発表しました!

 自分で発表するため、各心理療法の提唱者や理論等を調べることで、担当の心理療法の内容により興味を持ちました。また、他の受講生の心理療法の発表を聞くことで、新たな疑問点や更に詳細を調べてみたいと思えました。このように、自主的に学ぶ姿勢が印象的な発表会となりました。これからも、更に学びを自分のものに出来るよう、自主的に取り組んでいく必要性を実感しました。先輩方、お忙しい中、ご協力ありがとうございました。
(N.Nさん:筑紫女学園高等学校出身)
 
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写真③【グループ発表:自分で調べた心理療法を発表】