メディア・コミュニケーション学科には、在学中に海外へと飛び出す学生もいます。アメリカはテネシー大学マーティン校での1年間の留学生活を終えた4年生のM.Tさんに、海外での生活について踏み込んでお話をおきしました。
・入学前から留学を視野に入れていたそうですが、なぜその上でこの学科を選んだのでしょうか。
もともとデザインに関心をもっていたので、メディア・コミュニケーション学科がうってつけでした。英語は英語で、別に興味がありました。
・なるほど! 実際に留学するにあたり、どんな準備をしましたか?
大学案内や留学説明会でさまざまな留学サポートについて学び、留学先の設備や治安について細かく把握しました。でも、海外経験がなかったので、2年生の夏ごろに留学審査に通った知らせを受けたときから、ずっと緊張していました。もちろん留学したい気持ちも強かったのですが、いざ留学に出発するまでは「大丈夫なのかな」「やって行けるのかな」という不安のほう大きかったです。
・初めての海外に1年間も住むとなると、相当な勇気がいりますよね。
実際に、現地で出発前とのギャップを感じたことはありましたか?
たくさんあります! 手取り足取り手厚く留学生をもてなしてくれるのかと思いきや、アメリカでは最低限の説明だけして「あとは自分でやってね」という対応だったので、ショックを受けました。しばらくのあいだは戸惑うことも多かったです。いまふりかえると、それも文化の違いなのでしょうけれど。
・アメリカではどんなところに住んでいたのでしょうか?
初めの2か月間は学生寮に住みました。親元を離れて自分で家事をこなしてみて、家族への感謝を改めて感じました。その後、大学の敷地内にあるアパートを韓国からの留学生と2人で借りて、ルームシェアをしていました。キッチンなどは共有で、ベッドルームは個室です。最初はルームメイトに自分の意見をうまく伝えられずに苦労しましたが、英語と文化の壁をクリアして相手とわかりあえたときはすごくうれしかったです。他にも、クラスにはサウジアラビア・中国・タイ・メキシコなどからの学生がいました。キャンパスが広大で自然も多く、日本では見かけない赤い鳥やリスなどの動物を見つけられるのも楽しかったです。
私が受けたTIEPという留学生のプログラムでは、英語の授業以外にも、エクスカーションでカヌーで川を下ったりラクダにのったりして各国の文化に触れるイベントが開催されていました。BBQもよく行われていて「今日の夕方やるから来られる人は参加してねー!」という感じで掲示板に案内が出ます。
ありますあります。初めのころは、スーパーで買ったお菓子でも、売店で買ったサンドイッチでも、味が合わなくて。50%の確率で失敗していました……。
・2回に1回はハズレ……つらいですね……。
でも、慣れてくるにつれて失敗する確率はぐんと減りました。ハンバーガーやピザはおいしかったです。日本食のおいしさも再確認しました。
・日本食に焦がれて自炊をすることもありましたか?
はい。でもあまり食材が手に入らなかったので、それなりの工夫が必要でした。ネットで和食の作り方を調べたら、顆粒だしと砂糖と醤油で「めんつゆ」が作れると知ったので、それで味付けした料理ばかり作っていました(笑)。
・限られた条件のなかで方法を探すチャレンジ精神、おみそれいたします……。
授業がない日はどんなことをして過ごしましたか?
友人と休みの日に学校内のジムに通ったりしました。一緒にディズニーワールドやユニバーサルスタジオなどにも旅行に行けて、波長のあう友人ができてからは留学生活もぐんと楽しくなりました。
・留学中にデザイン系の授業で学びが活きた場面はありましたか?
授業で色彩論を学んでいたので、お菓子やそのパッケージなどの色使いの違いに気がつけました。たとえばケーキが赤や青などで色づけされていたら、日本人はあまりおいしそうには感じないはずですが、アメリカではみんなよろこんで食べていました。ピクトグラムの違いもおもしろかったです。たとえば、歩行者用の信号機だと「進め」は日本と同じように人が歩く姿で表現されますが、「止まれ」のサインは手のひらを正面に向けた絵でした。
・卒業研究でもこれらの経験をいかせそうですね。
今はテーマの決定や研究の方向性を決めている段階で、まだ具体的に固まってはいませんが、この学科で今まで学んできたことの集大成となるような映像作品を作ろうと思っています。留学で経験した国や文化による色の印象の違いを念頭に置いて、「はたして他の人も私と同じように感じているのだろうか」という問題意識を大切にしながら、客観的かつグローバルな視点を取り入れたいです。
・たくさんのいい経験はこの先色んな場面でいきてきますね。
帰国してから、ご自身で感じた変化はありますか?
友人と旅行を企画したことも、留学当初では考えられない行動力でした。英語力も確かに身についたので、今後就職して英語を活かせるチャンスがあれば、ぜひ挑戦してみたいです。
初めての海外で1年間も過ごすのは、ご本人にも家族にとっても勇気がいることだったはず。豊富な経験と周囲への感謝を胸に刻んで元気に帰って来こられたことを、心から祝福いたします。デザインを学ぶ意欲はそのままに、英語力を磨いて帰ってきたM.Tさん。今後のハイブリットな活躍、応援しています!
(学科Today 編集担当)
・入学前から留学を視野に入れていたそうですが、なぜその上でこの学科を選んだのでしょうか。
もともとデザインに関心をもっていたので、メディア・コミュニケーション学科がうってつけでした。英語は英語で、別に興味がありました。
・なるほど! 実際に留学するにあたり、どんな準備をしましたか?
大学案内や留学説明会でさまざまな留学サポートについて学び、留学先の設備や治安について細かく把握しました。でも、海外経験がなかったので、2年生の夏ごろに留学審査に通った知らせを受けたときから、ずっと緊張していました。もちろん留学したい気持ちも強かったのですが、いざ留学に出発するまでは「大丈夫なのかな」「やって行けるのかな」という不安のほう大きかったです。
・初めての海外に1年間も住むとなると、相当な勇気がいりますよね。
実際に、現地で出発前とのギャップを感じたことはありましたか?
たくさんあります! 手取り足取り手厚く留学生をもてなしてくれるのかと思いきや、アメリカでは最低限の説明だけして「あとは自分でやってね」という対応だったので、ショックを受けました。しばらくのあいだは戸惑うことも多かったです。いまふりかえると、それも文化の違いなのでしょうけれど。
・アメリカではどんなところに住んでいたのでしょうか?
初めの2か月間は学生寮に住みました。親元を離れて自分で家事をこなしてみて、家族への感謝を改めて感じました。その後、大学の敷地内にあるアパートを韓国からの留学生と2人で借りて、ルームシェアをしていました。キッチンなどは共有で、ベッドルームは個室です。最初はルームメイトに自分の意見をうまく伝えられずに苦労しましたが、英語と文化の壁をクリアして相手とわかりあえたときはすごくうれしかったです。他にも、クラスにはサウジアラビア・中国・タイ・メキシコなどからの学生がいました。キャンパスが広大で自然も多く、日本では見かけない赤い鳥やリスなどの動物を見つけられるのも楽しかったです。
私が受けたTIEPという留学生のプログラムでは、英語の授業以外にも、エクスカーションでカヌーで川を下ったりラクダにのったりして各国の文化に触れるイベントが開催されていました。BBQもよく行われていて「今日の夕方やるから来られる人は参加してねー!」という感じで掲示板に案内が出ます。
・楽しそうですねえ。食べものに関して困ったことは無かったのですか。
ありますあります。初めのころは、スーパーで買ったお菓子でも、売店で買ったサンドイッチでも、味が合わなくて。50%の確率で失敗していました……。
・2回に1回はハズレ……つらいですね……。
でも、慣れてくるにつれて失敗する確率はぐんと減りました。ハンバーガーやピザはおいしかったです。日本食のおいしさも再確認しました。
・日本食に焦がれて自炊をすることもありましたか?
はい。でもあまり食材が手に入らなかったので、それなりの工夫が必要でした。ネットで和食の作り方を調べたら、顆粒だしと砂糖と醤油で「めんつゆ」が作れると知ったので、それで味付けした料理ばかり作っていました(笑)。
・限られた条件のなかで方法を探すチャレンジ精神、おみそれいたします……。
授業がない日はどんなことをして過ごしましたか?
友人と休みの日に学校内のジムに通ったりしました。一緒にディズニーワールドやユニバーサルスタジオなどにも旅行に行けて、波長のあう友人ができてからは留学生活もぐんと楽しくなりました。
・留学中にデザイン系の授業で学びが活きた場面はありましたか?
授業で色彩論を学んでいたので、お菓子やそのパッケージなどの色使いの違いに気がつけました。たとえばケーキが赤や青などで色づけされていたら、日本人はあまりおいしそうには感じないはずですが、アメリカではみんなよろこんで食べていました。ピクトグラムの違いもおもしろかったです。たとえば、歩行者用の信号機だと「進め」は日本と同じように人が歩く姿で表現されますが、「止まれ」のサインは手のひらを正面に向けた絵でした。
・卒業研究でもこれらの経験をいかせそうですね。
今はテーマの決定や研究の方向性を決めている段階で、まだ具体的に固まってはいませんが、この学科で今まで学んできたことの集大成となるような映像作品を作ろうと思っています。留学で経験した国や文化による色の印象の違いを念頭に置いて、「はたして他の人も私と同じように感じているのだろうか」という問題意識を大切にしながら、客観的かつグローバルな視点を取り入れたいです。
・たくさんのいい経験はこの先色んな場面でいきてきますね。
帰国してから、ご自身で感じた変化はありますか?
友人と旅行を企画したことも、留学当初では考えられない行動力でした。英語力も確かに身についたので、今後就職して英語を活かせるチャンスがあれば、ぜひ挑戦してみたいです。
初めての海外で1年間も過ごすのは、ご本人にも家族にとっても勇気がいることだったはず。豊富な経験と周囲への感謝を胸に刻んで元気に帰って来こられたことを、心から祝福いたします。デザインを学ぶ意欲はそのままに、英語力を磨いて帰ってきたM.Tさん。今後のハイブリットな活躍、応援しています!
(学科Today 編集担当)