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2017.01.26

心理学科

『基礎演習B』で“キャリアインタビュー”を行いました

 1年生対象の必修科目『基礎演習B』で、“キャリアインタビュー”を実施しました。これは、厚生労働省でも取り上げられているキャリア教育プログラムを参考に本学科が独自に作成したもので、就職活動を終えた4年生や進路就職課で働く女性職員に将来や人生(キャリア)に関するインタビューを行い、その内容を発表するものです。
 インターンシップや4年次の就職活動から、結婚やその後の仕事(特に家庭と仕事の両立)については、多くの学生が疑問や不安を抱いています。そこで、学生たち自身がその疑問や不安を“質問”という形で表現し、アポイントメントを取った上で先輩たちにそれらを投げかけ、得た答えと自分たちの考えを皆に発表するという作業を行いました。これを通じて、“自分の考えを明確化する”“他者の話を聴く”“プレゼンテーションを行う”などの技能を磨きつつ、自分の将来に関する意識(キャリア意識)を養うものです。
 
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【女性職員にインタビューする学生】   【インタビュー内容を発表する学生】
 
 では、今回の授業を通じて学生たちはどのような学びを得たのでしょうか?今回は、メガバンクから内定を得た4年生にインタビューを行ったS.Y.さん(福岡県立筑紫中央高等学校出身)の感想を紹介します。
(文責:分部)
 
 私たちのグループでは、心理学科の4年生の先輩に、就職活動を念頭に大学生活を充実させるためにはどうすれば良いかについてインタビューを行いました。
 作業はインタビュー時の質問を考えるところから始まりましたが、最初に候補として挙がった質問は「就活で大変だったことは?」「大学生活でやっておいて良かったことは?」など、具体性に欠けるものでした。先生に「なぜその質問をしたいのか?」と聞かれても答えることができず、「就活が不安だから聞いておきたい」といった理由しか挙げられませんでした。
 そこで、自分たちが漠然と感じている不安に「なぜ自分たちは不安に感じているのか?」という問いを立て、もう一度質問を考え直しました。その結果、「就活のスタートが遅れないかが不安だ」や「自己分析は大変だと聞くから不安だ」といったように、自分たちを不安にさせている要因を明確にすることができました。そして、自分たちが本当に聞きたいことは、「それをどうやって乗り越えたのか」や「この方法にはこういうメリットとデメリットがある」などの解決策・予防策と自分への適合度であったことに気づきました。
 これらの改善を行ったことで、「自分を不安にさせる要因は何なのか」が明らかになり、自分自身を理解するきっかけになりました。そして何より、先輩に投げかける質問一つ一つに理由や目的を持たせることができたため、先輩の答えを掘り下げるためにその場でさらに質問を出せるなど、非常に充実したインタビューにすることができました。
 今回の活動から、将来に対する不安に向き合う姿勢を学びました。最初は、将来に漠然と不安を抱いているだけでしたが、それでは解決までの道のりは遠いことが分かりました。そして、不安の原因を考える姿勢を学ぶとともに、その姿勢こそが解決の糸口になることが分かりました。今後も将来に対して不安を抱くことは多いと思いますが、今回の活動で得られた学びや先輩からのアドバイスを活かして原因に対処し、自分の納得いくキャリアを形成していきたいと思います。
(S.Y.さん 福岡県立筑紫中央高等学校出身)