3年生を対象とする「Current Business」(担当:山口)は、世界とつながるビジネスの第一線で活躍されてきた様々な業種の方を招き、実務の視点から日本の産業や企業経営、国際展開などについてご講義いただくオムニバス形式の授業です。
西日本シティ銀行と提携した同行女性行員の方による講義を3回シリーズで開催したのに続き、11月末からは貿易業界、旅行業界、不動産業界、政府機関からお招きした講師による講義を開催しました。
このうち、長年にわたり日本通運の海外旅行部門で活躍され、現在は旅行会社ハル・トラベルを経営されている古賀勇代表取締役からは、①大手旅行会社、②高所得層向けや特定地域など得意分野に特化した旅行会社(クラブツーリズム、ワールド航空サービスなど)、③鉄道・運輸系旅行会社、④インハウスエージェント(企業内代理店:トヨタツーリスト、内外航空サービスなど)、⑤航空会社系代理店(JALパック、ANAセールスなど)、⑥ランドオペレーター(海外地上手配業者:ミキツーリスト、ガリバーアソシエイトなど)、⑦ホテルレップ(海外ホテルの手配を主な業務とする)、⑧インターネット系代理店など、分類ごとに旅行会社の業務と昨今の動きについて詳しく解説いただいたのち、①企画(ツアー・プランニング)、②仕入(ツアー・オペレーター)、③カウンターセールス、④アウトセールス、⑤予約・発券、⑥添乗など旅行会社における具体的な仕事とそれぞれに求められる資質について、ご自身の長年にわたる実務経験をご紹介いただきながら、ご説明いただきました。
続いて、テロなど外的不安要因によって大きく影響を受け、インターネットの普及による新しい形態の代理店の出現で再編が進む一方で、訪日外国人の増加などの追い風も吹いている旅行業界の現状についてご紹介いただき、旅行業を含めたサービス業に携わるための基本は、①人の世話をすることが好きか、②人の話を聞いて何を求めているか引き出せるか、③好奇心が旺盛か、④トラブルや突発的な事案にも臨機応変に、前向きに対応できるかであり、「いろいろな人との出会いがあることが旅行業の醍醐味である」と述べられました。
講義の最後には「旅行業に限らず世の中が大きく変わろうとしています。その変化に柔軟に対応する一方で、何が好きかという自分の軸をぶれずに生きていくことが大切です」とされたうえで、旅行業を目指している学生が多いことを踏まえ、「旅行業に就きたい人も旅行以外の自分の得意分野を持ってください。それが、旅行業においても新しいアイデアを生みます。好きこそものの上手なれ、私はこの言葉を大切にしています」とアドバイスいただきました。
なお、古賀社長には今年度前期、同社本社でのインターンシップで3年生のY.Yさん(福岡県立久留米高等学校出身)がお世話になったほか、2月には同社のドバイ(アラブ首長国連邦)への旅行添乗業務でのインターンシップにI.Kさん(佐賀県立佐賀北高等学校出身)やK.Sさん(福岡県立春日高等学校出身)ら3年生がお世話になる予定です。
以下では受講した学生の感想をいくつかご紹介します。