千葉准教授が、8月11日から17日まで韓国のソウルで開催された国際宣教学会(International Association for Mission Studies)の世界大会に参加しました。この学会は、キリスト教宣教やそれに関連する異文化交流、インパクトなどについて、国際的、学際的に研究することを目的として1972年に創設され、現在、本部はイギリスのオックスフォードに置かれています。
メンバーは世界各地のさまざまな宗派の宣教学・神学などの研究者で、博士号またはそれに相当する学位を有していなければなりません。4年に一度開かれる世界大会では、すべての大陸の多様な国々から研究者が集まり、研究発表や学術交流をするほか、ホスト国の実情や歴史を学ぶため、いろいろなテーマ毎にグループに分かれて現地を見学します。宗派を超えた友情を実感できる素晴らしい交流の時でもあります。
千葉准教授は、前回のトロント(カナダ)大会では、欧州から米国への難民受け入れに果たした教会の役割について研究発表を行い、その成果は国際学術雑誌に掲載されました。今回のソウル大会にも、世界中から200人近くの研究者が出席しました。千葉准教授は今回唯一の日本人出席者で、「宣教におけるジェンダー」「信仰の自由と迫害」と題した研究グループの討議に参加したほか、韓国の「光復節」(日本からの独立を祝う記念日)の集会では、フランスやドイツの研究者たちとともに、韓国のキリスト教会や殉教の歴史について、現地で見学したことをプレゼンテーションしました。
プレゼンテーションを行う千葉准教授
「信仰の自由と迫害」研究グループ。エジプト、南アフリカ、ロシア、インド、ドイツなどの研究者と。
また、開会式や最終日の晩餐会、会議の合間には、韓国の一流音楽家たちによるミニ・コンサートが開かれたほか、ともに賛美し祈りを捧げる時間もあり、学術面のみならず、文化交流やスピリチュアルな面でも、たいへん有意義な密度の濃い時間となりました。準備にあたられた韓国のホスト委員会やスタッフの心遣いも心温まるものでした。
次回開催地としては、現在、ベルギー、ドイツ、オールトラリア、インドの都市が名乗りを上げています。また、2年後をめどにパキスタンでアジア大会を開催する計画もあり、今後の発展や交流が期待されます。
参加者の集合写真
アメリカ、コスタリカ、インドの研究者と。
オランダ在住のハンガリー人研究者と。
ベラルーシとチェコの研究者と。
朝鮮初のカトリック教会堂にて
福岡女学院の第9代校長エリザベス・リーと縁の深い朝鮮初のメソジスト教会にて