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2016.05.23

国際キャリア学科

​授業紹介: 北九州エアターミナル 今村常務取締役(日本航空ご出身)による講義①

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kc_20160523_02_01.jpg国際キャリア学科では経済界と連携したカリキュラムの一環として、昨年に引き続き1年生を対象としたフレッシャーズ・セミナーの授業で、北九州エアターミナルの常務取締役を務められている今村裕明先生による講義を開催しました。

今村先生は日本航空のご出身で、現在は北九州エアターミナルで北九州空港ビルの管理・運営や航空会社との調整などの仕事に携わられています。講義では36年以上に及ぶ豊富な実務経験をもとに、北九州空港の状況、日本と世界の航空業界の歴史と現状、航空会社で求められる資質(特に客室乗務員やグランドスタッフ)や採用動向などについて、途中、正解者には北九州空港に就航している日本航空、フジドリームエアラインズ、スターフライヤー各社のグッズが当たる楽しいクイズを交えながら、お話しいただきました。

世界の航空業界の動きについては、①第二次世界大戦中の1944年11月にシカゴで行われた米英主導での話し合いの結果、確立した民間航空体制(シカゴ体制)が1978年に米国で行われた規制緩和の結果、大きく転換したこと、②米国の規制緩和後、ハブ・アンド・スポーク戦略などで競争力を強めたユナイテッド、アメリカン、デルタの三社を軸として米国の航空会社の集約化が進み、1990年代後半以降はこれら三社主導で世界の航空業界でアライアンス化が進められ、現在ではワンワールド、スターアライアンス、スカイチームの三つのアライアンスが鼎立していること、③マイケル・オレアリー(ライアンエア)、トニー・フェルナンデス(エアアジア)、ハーバート・ケレハー(サウスウェスト航空)など個性的な企業家が創業したLCC(格安航空会社)とエミレーツ、カタール航空、トルコ航空など中東の航空会社が業界再編の台風の眼になっていることなど、とても分かりやすく解説いただきました。
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また、航空会社を目指している学生が多いことを踏まえ、ご自身、日本航空の客室乗務員として乗務され、また人事・採用にも携わられたご経験を踏まえながら、客室乗務員やグランドスタッフの仕事を目指す学生が取り組むべきことなどについてもお話しいただきました。

学生時代に取り組むべきことについては、『航空業界就職ガイドブック』など航空業界に関する雑誌、航空会社や専門学校のサイトなどをよく読んで最新の動向をフォローすること、そして何より「英語、敬語、礼儀、マナー」をしっかりと身につけることなどをアドバイスいただきました。

英語力については「航空会社が採用の最低基準としているTOEICの成績よりもプラス100点は欲しいところで、英語力を高めることにより世界の大手航空会社に就職することも可能になってきます。学生時代に英語力の向上に努めてください」とお話いただきました。

講義の最後には日本航空の再建に携わられた稲盛和夫同社名誉会長をはじめ多くの著名人に影響を与えてきたジェームズ・アレンの著書『「原因」と「結果」の法則』をご紹介いただきました。「そうありたいと強く思うこと、そしてそれに向けてアンテナをあげることが大切。そうすることで情報が集まり、チャンスが生まれて来ます。自分の夢に向けて、それを信じて頑張ってください」とエールをお送りいただきました。

多くの学生の憧れである航空業界で長年、活躍されてきた大先輩からの胸に響く、そして楽しいご講義でした。学生たちは今村先生のジョークにときに笑いながらも真剣にお話を聞いていました。講義の終了後も航空会社志望の学生たちが今村先生を囲み、様々な質問をして課外講義をいただいていました。

なお、5月28日には国際キャリア学科3年生がJapanese Career Fieldworkの授業のプログラムとして北九州空港を訪問し、空港施設やスターフライヤーの客室乗務員訓練施設を見学するとともに、航空会社への就職活動に向けての講義をいただく予定です。次回は講義を受けた学生の感想を紹介します。
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