国際キャリア学科では経済界の方々と連携したカリキュラムの一環として、北九州エアターミナルの常務取締役を務められている今村裕明様による講義を開催しました。
今村様は日本航空のご出身で、現在は北九州エアターミナルで北九州空港ビルの管理・運営や航空会社との調整などの仕事を行っておられます。
講義では豊富なご経験をもとに、北九州空港をはじめとする日本の空港の状況、日本と世界の航空業界の現状などについて、途中、楽しいクイズを交えながら、お話しいただきました。
特に、世界の航空業界の動きについては1978年に米国で行われた規制緩和の結果、競争力を強めシェアを拡大したユナイテッド航空、アメリカン航空、デルタ航空の三大航空会社を軸として米国内での航空会社の集約化が進み、その後、これら三社による主導で世界の航空業界でアライアンス(戦略的提携)化が進められたこと、現在ではワンワールド、スターアライアンス、スカイチームの三つのアライアンスとLCC(格安航空会社)群で、世界の航空業界が四つに色分けされていることなど、とても分かり易く解説いただきました。
また、客室乗務員(CA)を目指している学生が多いことを踏まえ、日本航空のCAとして乗務されていたご経験を踏まえながら、CAの仕事やキャリアパス、CAになるために学生時代に取り組むべきことなどについてお話しいただきました。
英語力については「航空会社が採用の最低基準としているTOEICの成績よりもプラス100点は欲しいところで、英語力を高めることにより世界の大手航空会社72社に就職することも可能になってくる。是非、学生時代に英語力の向上に努めて欲しい」とアドバイスいただきました。
講義の最後には多くの著名人に多大な影響を与えてきた英国の作家ジェームズ・アレンの著書『「原因」と「結果」の法則』をご紹介いただきました。「そうありたいと強く思うこと、そしてそれに向けてアンテナをあげることが大切。そうすることで情報が集まり、チャンスが生まれて来ます。自分の夢に向けて、それを信じて頑張ってください」とエールをお送りいただきました。
多くの学生の憧れである航空業界で長年、活躍されてきた大先輩からの胸に響く、そして楽しいご講義でした。
以下はご講義の翌日、今村常務から学生たちにいただいたメッセージです。
「海を見ているだけでは、海は渡れません」 頑張ってください。
受講した学生の感想
航空会社の様々な仕事や現状など、これまで知らなかったことについて教えていただき、とてもいい経験になりました。MNさん-長崎県立島原高等学校出身
もともと航空会社の仕事に興味があったので、今村先生のお話からいろいろと学ぶことができました。特に私の関心の高い客室乗務員の仕事や採用の基準などについて詳しくご説明いただき、とてもためになりました。
SRさん-福岡県立香椎高等学校出身
航空業界に興味のある私にとってとてもいい機会でした。航空業界について知らなかったことをたくさん学べました。お話をうかがって、航空業界にもっともっと興味がわいてきました。自分でもいろいろなことを調べていきたいと思います。
SMさん-福岡女子商業高等学校出身
今村先生は航空業界のお話にとどまらず、人が集まるところには仕事がある、採用面接では同性に気に入ってもらわなければならない、固定観念にとらわれないことが大切、時間があるときに資格をとったほうがいいなど、これからの人生に役立つ多くのアドバイスをいただきました。人を惹きつける魅力的な話し方をされるので、とても楽しく聞かせていただきました。
MUさん-佐賀県立唐津東高等学校出身