2023年10月26日
全学生の皆さんへ
学長 伊藤 文一
生成AI利活用に関する本学の対応について(第1版)
昨今、ChatGPT等に代表される高度な生成AIの利用者が急増しています。教育活動においても生成AIを適切に利活用することで、学修効果の向上など、活用の可能性が示されているところです。従って、本学では生成AIの使用を一切禁止するものではありません。
しかしながら、生成AIの利活用には懸念事項も指摘されています。個人情報や機密情報の漏えいリスク、著作権侵害の危険性、さらには出力生成物の正誤、真偽に関する問題などです。そのため、生成AIを利活用する際には、正の側面、負の側面の双方を十分踏まえたうえで利活用する必要があります。
そこで、生成AIを利活用するにあたって、主な注意事項を以下にまとめます。
【主な生成AIの種類】
ChatGPT(OpenAI 社)、BingAI (Microsoft社)、Bard(Google社)
Stable Diffusion (Stability AI社)、Midjourney(Discord社) 等
【主な注意事項】
○機密情報や個人情報の流出・漏洩等の可能性について
生成AIへの入力を通じ、機密情報や個人情報等が意図せず流出・漏洩する可能性等があるため、機密情報や個人情報等を生成AIに入力しないでください。
○生成AIと学修活動との関係性、成績評価について
生成AIの出力をレポート等の解答にそのまま利用することは、学力向上やシラバスに掲載する到達目標の達成につながらないことを鑑みると、生成AIで作成したレポートや論文を自ら作成したものとして提出することは不正行為となります。
○生成AIの技術的限界(生成物の内容に虚偽が含まれている可能性)について
AIにより生成された内容には、虚偽が含まれていたり、偏りがある可能性があります。こうした生成AIの技術的限界を把握したうえで、学習等において利用する場合は、内容の信憑性を確認するようにしてください。
レポートや論文等において、生成AIから出力された情報を利用する場合、生成AIから出力された情報源であることを明示してください。
○著作権に関する留意点について
生成AIに入力した情報および出力した情報が著作権に抵触する恐れがありますので十分注意してください。
【今後について】
生成AI の利活用については、技術の進捗や社会への浸透状況などから、今後も様々な課題が出現することが想定されます。本学では、より高次な生成AIの利活用に向け、ガイドライン作成の検討を継続的に行っていきます。
参考資料
・文部科学省:「大学・高専における生成AIの教学面の取扱いについて(周知)」(令和5年7月13日)
・一般社団法人日本私立大学連盟:「大学教育における生成AIの活用に向けたチェックリスト」(令和5年7月18日)