「心理実習」は、公認心理師カリキュラムを持つ大学であれば、必ず設けられている科目です。
けれど本学の「心理実習」は、他大学にない手厚く、重層的な内容になっています。
それは、心理職を目指す人に求められる姿勢や確かな実践力は、十分な時間をかけて育まれるものであると考えるからです。
事前学習では、それぞれの現場に関する基礎知識を学ぶ講義だけでなく、社会人として必要なマナーや基礎的なコミュニケーション力、記録や礼状の書き方も学びます。
さらに、事後学習として定期的な学内でのカンファレンス、最終回では報告会を行います。
「心理実習Ⅰ」で臨床現場に対する理解を深めてから、1年をかけて「心理実習Ⅱ」(3年前期)・「心理実習Ⅲ」(3年後期)で、現場での実際の支援を体験します。
時間をかけて取り組むからこそ、着実に力をつけることができるのです。
今回は、2023年度の「心理実習Ⅰ」を受講したお二人の感想を紹介します。
「心理実習Ⅰ」受講生の感想
「心理実習Ⅰ」は、見学実習であるからこそ、心理職の方のお話を聞くことができ、現場実習のイメージを持ちやすいと感じました。
また、実習先での挨拶や礼儀の大切さも学ぶことができました。
私は今回の実習を通して、心理領域の多さと、その深さについて知ることができたため、心理職に就きたいという思いがより強くなりました。
また、実際に現場を見ることで、建物や内観をクライエントのために工夫しているということに気づくことができ、講義で学ぶ以上に新たな発見がありました。
さらに、現場で心理職の方に質問をし、見学に行った後の報告会を行うことで、自分の考えを自分の言葉でしっかり伝えるという、社会に出た時に必要なことも学べたと思います。
(E.S.さん/佐賀清和高等学校出身)
「心理実習Ⅰ」では、毎回のように課題レポートが課され、少しタフな期間を過ごすことになりました。
ですが、毎回きちんと課題があることで、実習に対する意識やモチベーションを維持し、一度学習した知識に誤りがないかを確認・復習し、普段の座学での学びの定着を図ることができました。
この授業は、しっかり取り組めば取り組むほど、自分の課題を見つけたり心理学を学ぶ動機が増えたりと返ってくるものが多いです。
(U.M.さん/沖縄県立宜野湾高等学校出身)