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2022.01.23

国際キャリア学科

(授業紹介)「Current Business」2021年度⑩保険業:明治安田生命の皆様による講義

国際キャリア学科3年生以上を対象とする「Current Business」(担当:山口)は、世界とつながるビジネスや公務の第一線で活躍されてきた様々な業種の方を招き、実務の視点から日本の産業や企業経営、国際展開などについてご講義いただくオムニバス形式の授業です。

先日の講義では、生命保険業界の業務と求められる人材について元生命保険会社勤務で理事も務められた國武様(NKコンサルティング代表)、明治安田生命福岡マーケット開発部の谷口様、そして石橋様(国際キャリア学科二期生)をお招きして、お話しいただきました。

初めに國武様より、生命保険について「人の生存または死亡に関して、一定額の保険金を支払うもので、社会保障や企業保障で足りない分を保障する私的な保障です。日本国内の生命保険加入率は89.8%に達していますが、社会保障や企業保障に期待することが難しくなっている今、生命保険が果たす役割は大きいと言えます」「損害補償は偶然の事故によって生じることのある損害額を補てんする実損填補であるのに対し、生命保険は一定の金額を支払う定額給付になっており、加入者の相互扶助という特色があります」「貯金と異なり、保険は加入時点から補償額が準備されており、図にすると貯金は三角、保険は四角です」とわかりやすく説明いただきました。続いて、少子高齢化や人口減少、晩婚化・非婚化、晩産化、共働きの増加などの社会的環境の変化と今後の見通しについて説明いただいたうえで、「生命保険は身の回りに起こる死亡、病気・ケガ、老後(長生き)、介護状態という四つのリスクに備えるもので、ライフステージとともにそれぞれの必要性は変わっていきます」と解説いただきました。

生命保険会社の業務については、保障部門と資産運用部門から構成されると解説いただき、明治安田生命保険の歩みと現況について、保障部門に関しては年間2兆5933億円の保険を引き受け、2兆2934億円の保険金、年金、給付金を支払っている、資産運用部門に関しては資産運用規模が39兆3851億円と日本の生命保険会社の運用額(381兆円)の約十分の一を占めているなど具体的な数値をあげながら、ご説明いただきました。

生命保険業界で求められる人材像については「生命保険業界は女性を戦力として発展してきた業界です。生命保険は見えない商品であることから対面販売が主流であり、ソフトで人の話を素直に聴き、相手が何を求めているのかを聴きだすことができる人、粘り強い人、正確に仕事ができる人、相手のことを思って仕事ができる誠実な人、伝える力を持っている人が向いており、女性に適性のある仕事です」「求められる知識と資質はFP(フィナンシャルプランナー)知識、コンサルティング力、コミュニケーション力、会話する力です」とされたうえで、これから社会に出る学生たちに①相手に誠実な関心を寄せる、②笑顔で接する(笑顔には元手がいらないが、利益は莫大)、③名前と顔を覚える(「お客様」ではなくお名前で呼ぶ)、④聞き手に回る、⑤相手の関心のありかを見抜く(共通項を探して話題を拡げていく)、⑥心からほめるというD.カーネギーの人を動かす六原則などをご紹介いただきながらアドバイスいただきました。

講義の最後にはこれから就職活動を迎える学生たちに「働き始めたら1日のうち三分の一を会社で過ごすことになります。自分にあった仕事を選ぶことが重要です。コロナ禍で不安も多いでしょうが、いろいろな方に相談して、自分の道を探っていって下さい」「仕事を始めたら会社における自分のポジションを作っていき、一つ一つ経験を積み重ねて組織のなかで成功に関わっていくことが自分自身のプライドに、そして人生における成功につながっていきます」とエールを送っていただきました。

続いて、福岡マーケット開発部で採用を担当されている谷口様より明治安田生命の経営理念と企業ビジョン、「みんなの健活プロジェクト」や「地元の元気プロジェクト」など最近の取り組みについてご説明いただいたうえで、採用動向や求める人材像(コミュニケーション能力、組織対応力、行動力、課題解決力、ホスピタリティを備えた人材)についてご説明いただきました。最後は、国際キャリア学科の卒業生(二期生)の石橋様よりご自身の就職活動の経験、入社からサブリーダーに任命された現在までの歩み、お仕事のやりがい、風通しの良さや同期の仲の良さなど社内の雰囲気につき、これまで働いてきて嬉しかったエピソードを交えながらお話しいただきました。

学生たちは長年にわたり明治安田生命で女性社員の育成に携わってこられ、「人を動かす六原則」を体現されているような國武様、同じ女性としてキャリアを積み上げられている谷口様、そして落ち着いて楽しそうにお仕事について話す石橋先輩の講義に聴き入っていました。なお、昨年度の本講義を聴き、明治安田生命でのインターンシップに参加した学生を中心に今年度は2名の国際キャリア学科生が同社に内定をいただいています。以下は聴講した学生の感想(代表)です。

*明治安田生命保険相互会社に内定をいただいた4年生のY.Mさん(福岡県立筑紫高等学校出身)の声はこちら。同じくM.Hさん(明光学園高等学校出身)の声はこちら

M.Sさん(大分県立大分雄城台高等学校出身)

講義のなかで特に印象に残ったのは、國武様がおっしゃった「生命保険業界は女性を戦力として発展してきた業界で、女性が活躍できる仕事」という言葉です。「女性が働きやすいことが大切」とおっしゃっていたことも印象的でした。歴史がある会社では依然として男性中心なところが多いと思っていましたので、長い歴史を持つ会社の方がこのような考え方をされている職場ではきっと女性にとって非常に働きやすい環境が整っているだろうと思いました。本日の講義を聴いて、今まで視野に入れてこなかった生命保険業界について関心を深めるとともに、女性も活躍できる仕事であることに魅力を感じました。

A.Mさん(福岡県立太宰府高等学校出身)

生命保険業界は女性を戦力として発展してきた業界で、事実、多くの女性が活躍しているそうです。女性が戦力として活躍している理由として、國武様はソフトで誠実、仕事が正確で一つ一つ積み上げていく仕事にマッチしているなどがあげられるとおっしゃっていました。確かに生命保険会社に勤めている知り合いの方や親の保険のご担当の方は皆、女性で、相談している雰囲気や会話の様子などから、ソフトで誠実という言葉が当てはまっていると思います。今の時代、男性と女性を分けることはよくないことかもしれませんが、女性に合っている仕事があるということは嬉しいことだと思いました。今回の講義では「貯金は三角、保険は四角」という言葉や、少子高齢化、晩婚化、晩産化など社会情勢の変化が生命保険業界にとって重要な問題であることなど、今まで知らなかった様々なことについて学ぶことができました。ありがとうございました。

N.Yさん(福岡県立小郡高等学校出身)

幼い頃、母の帰りが遅い時によく生命保険の営業をしていた祖母の仕事についていっていましたので、保険業界のお仕事には少し馴染みがありました。明治安田生命保険様の企業ビジョンは「信頼を得て選ばれ続ける、人に一番やさしい生命保険会社」です。求められる能力としては、コミュニケーション能力、組織対応力、行動力、課題解決力、ホスピタリティがあげられています。ホスピタリティというとまずサービス業が連想されますが、対お客様という形はサービス業でも保険業も変わらないので、ホスピタリティ精神が必要であることにとても納得しました。そこにお客様のことを大切にされている社風も表れていると思いました。

C.Wさん(福岡県立春日高等学校出身)

仕事をするということは必ず人と関わるということなので、そこで大切にしなければならないことを改めて学ぶことができた講義でした。相手に関心を持ってもらうためには、まず自分が相手に関心を持つべきだと思いました。また、笑顔で接すること、相手についてよく知ること、相手のことを褒めることは、とても重要なことだと思います。周りの人にされて嬉しいことを自分から積極的に行うことで、より良い関係をつくりあげることができます。これらは、保険会社での営業のように様々な企業や人々と関わる仕事では特に重要なことだと感じました。これまでの講義でも何度も言われてきた第一印象がやはり大事だということを実感しました。笑顔、清潔さ、姿勢、声など、より良い姿など、人と接するうえで、今からでも改善できることはたくさんあると思います。今回の講義は自分を見直すきっかけになりました。

R.Hさん(福岡県立春日高等学校出身)

私は将来、営業の仕事に携わりたいと考えており、保険業界についても調べていました。今回の講義では実際に生命保険業界で働かれている方々から働くに際しての思いや仕事内容について詳しいお話を聞くことができる貴重な機会となりました。生命保険は目に見える商品でなく、将来のことであるので、よりわかりやすく説明する力や人間的な部分が特に大切であることがわかりました。仕事をするうえで専門知識を身につけることはもちろんですが、接する方に信頼していただけるような人になりたいと思います。まずは、挨拶や返事、時間厳守など、当たり前のことを習慣的にできるようになり、様々な考えを持つ人と関わり、コミュニケーションスキルを磨いていきたいです。また、生命保険業界でも企業によって企業理念や考え方が異なることを知ったので、これから幅広く企業を見て、自分の考えと合う企業を見つけていきたいと思います。

M.Aさん(福岡県立春日高等学校出身)

明治安田生命保険の方々の講義を聞いて、大変なこともあるだろうけれど、常にお客様の人生に寄り添い、満足いただけるように最善を尽くす姿がとても素敵だと思いました。保険の営業職の仕事はきついイメージがありましたが、その分、やりがいを非常に感じることのできる仕事でもあると感じました。これからは営業の仕事も視野に入れて就職活動をさらに進めていこうと思います。

Y.Kさん(福岡県立浮羽究真館高等学校出身)

國武様は、講義の最後に社会人として働くなかで必要な「人を動かす六原則」についてお話し下さいました。どれも人と接する上で当たり前のようにも思えますが、自然とそれをやっている人は少ないのではないかと思います。これらは就職活動でも活かせますが、誰もができるような社会になれば少しでも笑顔で広がるのではないかと思いました。そのためにもまずは自分自身が人と接する時に笑顔で、会話の中での相槌や名前で呼ぶということを意識していきたいです。笑顔で接されたら誰も嫌う人はいません。笑顔は最強の武器であるということを再確認することができました。今後、様々な業界の方々と接することが増えてくると思いますが、この六原則を常に頭の片隅に置いておきたいです。私たちは8時間、一日の3分の1の時間を仕事で過ごします。だからこそ、何の仕事をしたいのか見つけることが大切だと思いました。たとえ第一希望先に就職できなくても、その職場で自分のポジションを確立して、前向きに取り組んでいこうと思います。貴重なお話をありがとうございました。

M.Iさん(福岡女学院高等学校出身)

今回の方々の講義では、主として生命保険とそのお仕事、明治安田生命保険とその企業ビジョン、そして就職活動についてお話しいただきました。生命保険業界ではフィナンシャルプランナー(FP) の知識が重要であり、また対人関係で成り立つお仕事であるためコンサルティング力とコミュニケーション力が必須であることがわかりました。新たな気づきがたくさんある講義でした。貴重なお話をありがとうございました。

A.Yさん(福岡大学附属若葉高等学校出身)

明治安田生命保険の方々の講義を聴いて、生命保険業界では研修制度が充実しており、女性が活躍していける業界であることがよくわかりました。講義のなかで最も印象に残ったことは採用ご担当の谷口様がおっしゃった「たとえ関心がない業界でもインターンシップに参加してみることは自己分析につながる」という言葉でした。今後、様々な業界のインターンシップに参加していきたい思います。機会があれば明治安田生命保険のインターンシップにも参加してみたいです。

M.Eさん(福岡海星女子学院高等学校出身)

生命保険業については漠然と難しそうなお仕事というイメージを持っていましたが、今回の講義を聴いて、とても興味深い職業だと感じました。特に、国際キャリア学科卒業生の石橋先輩が明治安田生命保険で働かれているということを知り、親近感が湧きました。石橋先輩は入社3年目でサブリーダーという後輩を指導するお仕事をされていると聞き、私もそのような社会人を目指したいと思いました。私は就職活動の軸の一つとして女性としての働きやすさを考えています。生命保険業界では女性も頑張りによっては若いうちから責任ある仕事をすることができるとわかり、とても魅力を感じました。この授業では、様々な業種のことや実際に働かれている社会人の方々の仕事との向き合い方など、広くお話を聴くことができ、とても有意義であると思います。