学科 Today

  1. HOME
  2. 学科 Today
  3. 国際キャリア学部
  4. 国際キャリア学科
  5. 授業紹介:Senior Seminar(4年次ゼミ、地域研究分野、担当:千葉)

2021.06.16

国際キャリア学科

授業紹介:Senior Seminar(4年次ゼミ、地域研究分野、担当:千葉)

国際キャリア学科4年生は、3年次から継続して、国際経済・経営、国際協力、地域研究、異文化コミュニケーションの各専門分野のゼミ・クラスに分かれ、専門科目を重点的に学んでいます。

 

このうち地域研究分野の千葉ゼミでは、3年次にはアメリカ合衆国にフォーカスし、4年次には世界の諸地域に目を向け、グローバルな社会問題やその歴史的背景を深く掘り下げていきます。前期は、主に発展途上国における女子教育の遅れ、貧困と飢餓やNGO等による支援活動、奴隷貿易と奴隷制廃止運動の歴史、南アフリカのアパルトヘイト政策とネルソン・マンデラ氏の功績、難民問題を取り上げています。さらに、後期にはカンボジア大量虐殺、地雷問題、第2次世界大戦中の北米日系人強制収容、アウン=サン=スーチー氏を軸としたミャンマーの歴史や民主化への苦闘などを学ぶ予定です。

 

授業では、テキストとして「Global Issues Towards Peace 」(「DVDで学ぶ共存社会-グローバル時代を考える」)を使用し、まずトピックの概要を理解するとともに、テーマに関する英語ボキャブラリーを増やし、ディクテーションによる英語力向上に努めます。しかし、授業の中心となるのは、4人前後のチームによる英語/日本語でのプレゼンテーションです。各チームは、担当のテーマについて、さまざまな文献を駆使して自主的にリサーチし、スライドを用いて学期に一度、研究発表をします。各学生がそれぞれ違った側面に焦点を絞って分析していくことで、各チームの発表は多角的内容となり、充実したゼミ展開となります。

 

学生の研究発表以外に、補足資料による学習、トピック関連の映画やドキュメンタリー鑑賞、ディスカッションにより、各テーマがより身近で現実味を持つものとなっていきます。学期末には、プレゼンテーションの内容を整理し、各自が論文として提出します。新たな視点に立って世界の現実を見つめ直すことにより、ゼミ生たちは、グローバル規模の深刻な問題やその背景、社会人として取り組むべき課題に目を開かれています。

以下は4年生のゼミ生の感想(抜粋)です。

Y.M.さん(福岡県立筑前高等学校出身)

一番、印象に残っているのは、「女性の地位向上への課題」に関するディスカッションです。世界には女性ゆえに教育を受けられず、両親によって売られ、他人の家で働く人々が存在します。しかし、女性の地位が低いのは発展途上国に限ったことではなく、日本でも日常生活において女性であるがゆえに不利益を得ている場面が多く存在します。ゼミでの学びを通してその気づきを得ました。就職活動でも女性としてキャリアプランを立てることの難しさを実感しました。しかし、ゼミで男女格差の実態やそれをどう解決していくべきか学べたからこそ、これからの社会人生活に活かせると考えています。働き方は人それぞれですが、女性だからと仕事の選択肢を狭めるのではなく、男性も女性も同じように働ける社会にすることが大切で、私もこれからそのために努力していきたいと思います。

M.K.さん(宮崎県立宮崎大宮高等学校出身)

授業前にテーマごとの事前学習をしたうえで、授業で自分の意見や考えを発表し、先生や他のゼミ生と議論をしています。意見や考えに「正しい、正しくない」ということはないので、素直に思いをぶつけることを心掛けています。議論のなかでは、これまで当たり前だと思っていたことが覆されることや思いもかけない発見があります。そして、そのような価値観の相違があるからこそ、新たな発見や気づきがあり、議論が盛り上がります。また、様々な国際問題を学ぶので、日本的な考えに固執せず、物事を柔軟に考える力や複眼的な考察力を向上することができました。

A.T.さん(鹿児島県立加治木高等学校出身)

今期の始まりは就職活動との両立が困難な時もありましたが、ゼミの時間は就活を忘れ、新たな学びを得ることができる貴重な時間でした。特に、第一回目の発展途上国に生きる少女・女性についてのゼミを通し、自分が置かれている状況がいかに恵まれているかということを感じました。経済的に、あるいは宗教や慣例により将来が決められている少女たちが置かれている不条理な環境を知ったとき、将来を自分自身で定め、判断できる自分の現在に感謝し、就職活動に向き合わなければいけないと思いました。海外経験が豊富な千葉先生の授業では、国内だけでなく国際的で多角的視点からの豊富な情報や事実を学ぶことができ、視野を広げることができました。毎回の授業で学ぶ知識を日々、積み重ね、今後もより深く広い視点で考察していきたいです。

M.I.さん(長崎県立佐世保商業高等学校出身)

千葉ゼミの醍醐味は「人生で大切にすべきことを学べる」ことです。今学期から学ぶ分野が米国以外に広がり、世界のジェンダーギャップ、自由平等を訴え続けた偉人の活動など、さまざまな問題に目を向けています。一つの問題について学ぶことで、そこから派生する新たな疑問を持つことは、私のゼミ活動の目的であり、楽しさを感じます。何より心に残るのは、世界で起きている問題に対処すべく立ち向っている人々の言動です。「私が魂の指揮官であり、人生の支配者である」これは、ゼミで取り上げたネルソン・マンデラ氏の言葉です。就職活動で思い悩むこともありますが、この言葉に大変、勇気づけられました。今後も困難や失敗、不安に押しつぶされそうになることもあると思います。しかし、そんな時こそ、この名言にあるよう自分の信じる道を進もうと思います。

O.H.さん(福岡県立春日高等学校出身)

世界には、貧困問題やジェンダー問題、人種差別等で苦しんでいる人々がいます。特に今期のゼミで印象に残ったのは、私たちよりずっと年下の少女たちが地域の風習や貧困により望まない結婚や妊娠をさせられ、教育を受けられなかったり、命の危険にさらされたりしている現状です。日本の恵まれた環境に感謝すると共に、私たちにできることを行動に移していきたいです。就職活動では「自分の軸」を大事にしています。ゼミでジェンダーについて学ぶうちに、「年齢や性別に関わらず挑戦できる」ことが譲れない軸になりました。自分自身に向き合い、どんな自分でいたいかを見出すことが大切だと思っています。

R.S.さん(鎮西学院高等学校出身)

4年次にはゼミを対面で受けられるようになったので、直接、先生や他のメンバーの意見を聞くことができ、とても嬉しく感じています。千葉先生が様々な視点からお話しくださり、世界には知らないことがまだまだあると実感しています。ディスカッションでは、自分ではあまり気づいていなかった点を他のメンバーの意見から発見することができ、有意義な時間を過ごせています。大学生活は残り少ないので、もっと知識をつけられるよう努力し続けたいです。

Y.M.さん(佐賀県立鳥栖高等学校出身)

昨年度に引き続き、たくさんの学びがあります。対面授業になり、初めてゼミの皆と会えて、本当に嬉しかったです。世界は教育とジェンダー、飢餓や貧困など、解決しきれない問題に溢れています。しかし、一人ひとりの協力で解決に導かれるとも思います。理解を得て前進していくのは時間がかかることですが、まずは知識をつけ、知っていくことが大切で、そこから、私たちに何ができるのか考えていくべきです。4年次は就職活動が本格化し、当初は不安がありましたが、勉学と両立できたと感じています。就職活動にあたって大切にしたことは、自分の気持ちに素直になることで、それが軸となったと思います。就職活動は自分を見つめるきっかけになりました。心の奥底で私が叫んでいる願望を見つけたとき、その声についていこうと決めました。

H.M.さん(広島県立福山明王台高等学校出身)

世界で起きている様々な問題を学ぶだけでなく、プレゼンテーションやレポート、ゼミ生との意見交流を通して「なぜ?」を深く追求できるようになりました。トピックに関連した映画を見る際には、「なるほど」で終わっていた3年次でしたが、4年次からは「なぜ?」と疑問を抱きながら見るようになりました。遠い国で起きている問題が実は私たちにも影響していることや、私たちが影響を及ぼしていることを知り、日々の生活を改める時間にもなっています。

A.T.さん(長崎県立佐世保商業高等学校出身)

毎回の授業で新しいことに気づき、先生やゼミの皆から刺激をもらっています。3年次はアメリカの社会問題を中心に学びましたが、4年次ではさらに視野を広げて世界が抱えている課題について学ぶことができ、より多角的な視点から考えられるようになりました。また、これまで千葉先生の講義で学んできたことと関連するトピックもあり、理解が深まっています。授業で扱う映画やドキュメンタリーもとても印象的なものばかりです。何よりディスカッションを通して、自分とは違う考え方に気づかされることが多く、毎回、有意義な時間となっています。

A.T.さん(久留米市立久留米商業高等学校出身)

ゼミを通して、知らなかったこと、気づかなかったことを深く学ぶことができました。3年次はアメリカに関する事でしたが、4年生では世界に目を向け学ぶことで、得た知識は大きいと感じています。去年はコロナ禍で遠隔授業になりましたが、4年次では直接、クラスメイトとディスカッションをして勉強できているので嬉しいです。これからプレゼンテーションやレポート提出があるので、同じチームのメンバーと楽しみながら取り組んでいきます。

E.N.さん(福岡県立武蔵台高等学校出身)

最も印象に残っているのは南アフリカのアパルトヘイトについてです。映画「インビクタス」を事前課題として視聴し、実際にどのように南アフリカが黒人差別を乗り越えていったか、白人・黒人双方の思いが描かれていました。目をそらしてはいけない問題について、映画やディスカッション、先生の解説などを通して学ぶことができました。

A.H.さん(福岡市立福岡女子高等学校出身)

3年のゼミでは主に米国の社会問題、歴史、政治などを学びましたが、4年次には国際関係やグローバルな問題を学んでいます。早婚を強制され、教育を受けられない少女たちの現状、黒人奴隷やアパルトヘイト、それに立ち向かった人物について学びました。4年次は対面授業になり、仲間と直接に意見交換ができ、ディスカッションを通して自分では気づかなかった視点や考えを聞くことができ、新たな気づきや学びに繋がっていいます。就職活動も情報を逃すことがないように常にアンテナを張り、友人とも情報共有しています。息抜きもしながら、計画性を持って取り組むように心がけています。

C.S.さん(福岡県立朝倉東高等学校出身)

3年次同様、とても内容が濃く有意義なゼミです。栄養失調、教育機会の喪失など様々な問題で多くの子供たちの可能性や発展が妨げられている国の現状などを、ゼミを通して学んでいます。世界が直面する多くの問題や困難、それらにどのような人々が活動し、対応してきたのかなど、普段あまり考えることのないことまで理解でき、毎回、充実感があります。4年生になっての対面授業では、当初、緊張していましたが、ゼミの皆の意見や先生のお話を聞くことで理解が深まり、様々な考え、課題を自分自身の中に取り入れられて、とても嬉しいです。

M.Mさん(熊本県立八代高等学校出身)

ぜミでは、映画と教科書を使用して授業を進めるため、歴史的背景を映画や関連記事で知るとともに、教科書で英語力もつけられることが良い点だと感じています。特に「ネルソン・マンデラ」についての学習は、映画「インビクタス」と教科書で直接的に関連して学ぶことができました。全員が発言する環境があることがゼミの良い点なので、ディスカッションがより充実するよう、自発的に発言することを心がけたいです。

S.K.さん(福岡県立八女高等学校出身)

3年ゼミでは、主にアメリカで起きている問題を学んできました。4年前期では、さらにグローバルな視点を身につけることができていると実感しています。まず、教育、性別、奴隷貿易、ネルソン・マンデラ氏、難民などを題材にした映画やドキュメンタリーを視聴し、ゼミのメンバーとディスカッションをしました。後期ではさらに知識を得て授業に挑み、発言したいです。授業で扱う国際問題の現実には知らなかったことも多く、毎回、刺激を受けています。日本人としての価値観で物事を判断せず、まずは受け入れることを大切にし、授業に臨んできました。世界には多様な価値観、文化があるので、否定から始めず、受容してみることから始めたいです。受容することは、とても難しいことかもしれませんが、国際問題を解決していくためには、必要な行動であると思います。就職活動でも「受容」を大切にしています。これは仕事をしていくうえでも大事にしていきたいことです。コロナ禍という逆風の中でこそ、視野を広めることができているのではないかと、ポジティブマインドを持つよう努めています。「この選択をして良かった」と言えるように一歩一歩進んでいきたいです。