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    国際キャリア学部 国際キャリア学科

    国際キャリア学部 国際キャリア学科Today 一覧

    2019年
    06月11日

    山口教授の新著『新版(電子書籍版)エジプト近現代史』が刊行されました

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    国際キャリア学科の山口教授の新著『新版(電子書籍版)エジプト近現代史』(明石書店)が刊行されました。

    日本は幕末・明治以降、国家近代化に取り組みましたが、中東・北アフリカにはより早く近代化を試みた国があります。それがエジプトです。

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    エジプトの首都カイロの旧市街

    本書は、エジプトの近現代の歩みを、19世紀初頭のムハンマド・アリー朝の成立から、近代化政策と欧州列強の軍事介入による挫折、スエズ運河開削に代表される近代化の再開、財政破綻による再度の挫折と英国による実質的な植民地化、第一次世界大戦後の独立回復と経済多様化に向けた試み、エジプト革命による共和制への移行、ナセル政権下のアラブ民族主義、アラブ社会主義の高揚と破綻、対イスラエル和平に代表されるサダト政権下での政策転換、ムバーラク長期政権と「アラブの春」によるその崩壊に至るまで、日本と比較しながら通観し、政治体制の硬直化、人口増加に伴う若年層の雇用問題やインフラストラクチャーの不足など、今日のエジプトが抱える課題を解説しています。

    2006年に初版が刊行された後、ムバーラク政権崩壊を踏まえ2011年には新版が刊行され、各書評欄で「エジプト史の良書として多数のひとびとに読まれることを期待しておきたい」(山内昌之著『歴史のなかの未来』、新潮社、2008年)、「本書は、中東史に対する理解を深めようとする者にとって必読の書であり、我が国の近代史と対比してエジプト通史を理解できる好著といえよう」(「治安フォーラム」2010年6月号)、「400ページほどもあるが、読みやすく、量的には負担に感じない。日本や他国の事例との比較・比喩が多く、理解を助ける。登場人物の個性を的確に描写し、事件を十分整理された形で叙述しており、マイナー国の通史にありがちな、データ羅列的で退屈な記述の弊を免れている」(「万年初心者のための世界史ブックガイド」内田樹教授ブログ、2015年1月21日)などと評されました。

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    アラブ諸国(*)では2010年末のチュニジア人青年の焼身自殺を発端として急速に拡がった反政府運動により大きな政治変動が生じました。チュニジアのベン・アリー、エジプトのムバーラクの両政権が相次いで倒れたのに続き、リビアでは内戦が勃発し、40年以上続いたカダフィ政権が崩壊しました。アラビア半島では多数派のシーア派住民による反政府デモがバーレーン王制を揺るがせ、イエメンではサーレハ政権が退陣に追い込まれました。リビアを除くとほとんど外部勢力の介入によらず、自然発生的な抗議デモを契機として権威主義的な長期政権を退陣に追い込んだ一連の政変は先進諸国からは「大衆運動」による「民主化革命」「アラブの春」として歓迎されました。

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    ムバーラク退陣後、カイロのタハリール広場で座り込みを続けるデモ参加者

    勃発から8年、「アラブの春」への期待は、懐疑に、そして幻滅に変わりました。チュニジアでこそ平和裏の政権交代が行われたものの、シリア、リビア、イエメンでは内戦が続き、各地で「イスラーム国」(IS)に代表されるイスラーム過激派の伸張を招きました。エジプトでも2013年、事実上のクーデターで前年に同国初の自由な選挙を経て就任していたムスリム同胞団出身のムハンマド・ムルシー大統領が解任され、翌年の大統領選挙ではクーデターを主導したアブドルファッターフ・アッ・シーシー前国防相が圧勝し、結局は軍人が主導するエジプト革命以降の体制に戻る結果となっています。

    今回、刊行された改訂新版(電子書籍版)ではこうしたムバーラク退陣以降のエジプトの政治的変動を踏まえ、特に1980年代以降の現代史部分を大幅に加筆し、「アラブの春」が発生した要因とその挫折についても考察しています。

    なお、国際キャリア学科3年生、4年生を対象とする専門分野でのゼミのうち、山口ゼミでは本書で取り上げたエジプトをはじめとする中東・北アフリカ諸国の政治と経済を対象に学んでいます。3年前期には、ここ数年、国際テロなどで世界を揺るがせてきた「イスラーム国」が生まれてきた要因や背景について指定された文献や資料に基づき、グループで研究して、その結果を発表します。3年後期には「アラブの春」による政変をもたらし、また「イスラーム国」台頭の要因としても指摘される現在の中東・北アフリカ地域が共通して抱える社会的、経済的な問題をグループごとに分担し、さらに掘り下げて調べて、報告します。

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    以上のグループでの研究、報告を踏まえ、4年次には各自、テーマを設定して卒業研究を進めます。研究テーマは卒業後の進路などを踏まえ、最も深い関心を持った分野を担当教員と協議しながら選定します。

    今春、卒業した国際キャリア学科二期生を例にとると、コカ・コーラボトラーズ ジャパンへ就職したM.Iさん(福岡市立福翔高等学校出身)はドバイ首長国(アラブ首長国連邦)を中心とする中東の飲料市場と日本企業の進出状況を、水回り機器の代表的なメーカーである株式会社タカギへ就職したM.Iさん(大分県立中津南高等学校出身)は水資源をめぐる中東諸国の対立と先端技術で知られるイスラエルの水関連産業を、西鉄グループの広告代理店である西鉄エージェンシーへ就職したH.Kさん(福岡県立筑前高等学校出身)はドバイ首長国の経済開発と企業誘致のための広報戦略を、それぞれ研究テーマに選びました。また、全日本空輸株式会社の客室乗務員になったA.Kさん(佐賀県立佐賀商業高等学校出身)はトルコ航空やエミレーツ、カタール航空など世界の航空業界の台風の目ともなっている中東の航空会社の成長の要因について研究しました。

    卒業生が作成したレポートからは4年間の学修と成長が伺えました。現3年生、4年生の卒業研究もとても楽しみです。

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    グループでの研究を進める現3年生

    *「アラブ諸国」とはアラビア語を公用語とする国々で、1945年に結成された地域機構であるアラブ連盟に加盟している中東・北アフリカの22国・地域を指します。
     
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    中東の国々:上左からウズベキスタンのサマルカンド、イスラエルのエルサレム、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ、トルコのサフランボル
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    ICD *I Can Do
    International Career Development

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    Beyond your expectations!

    2017年
    12月06日

    千葉浩美教授がシカゴで開催されたアメリカ学会で研究発表を行いました

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    千葉教授が11月にシカゴで開催されたアメリカ学会(American Studies Association)年次大会に出席し、研究発表を行いました。この学会には世界各地から2,300名以上のアメリカ研究者が参加し、研究発表や意見交換を行いました。アメリカ合衆国に関するさまざまテーマに沿って、連日100以上、4日間で440ものセッションが組まれ、活発な討議がなされました。

    千葉教授は、大会2日目、カリフォルニア大学やアリゾナ州立大学などの教授と同じセッション、”Rethinking Japanese American Internment”(「日系アメリカ人の強制収容再考」)で登壇し、”Dissenting Opinions from Churches: Defending Japanese Americans during World War II”と題して、第二次世界大戦中の日系人強制収容に抗議した教会関係者の立場や支援活動を中心に発表しました。ある強制収容所が建設されたアリゾナ州の砂漠地帯はアメリカ先住民の保留地だったという歴史や、さまざまな抑圧にさらされてきたマイノリティーの状況や権利回復の闘争など、今後、発掘し、検討していくべき研究課題が、まだまだ山積みです。移民問題や人種差別、貧富の差の拡大など、深刻な問題を抱えるアメリカの現状ともつながるテーマでした。
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    同じセッションで研究発表した研究者たちと(左から2番目が千葉教授)

    研究発表以外にも、学会の会期中いろいろなプログラムに参加し、多くの研究者や地元住民と交流する機会にも恵まれました。例えば、シカゴ南部の黒人教会ほか、地域住民の権利獲得の奮闘を描いた壁画アート見学、市内北部の移民コミュニティー(ベトナム難民、韓国系、日系、ヒスパニック系移民や、その後の若い世代が多く居住する地区)での交流、折しも開催中であった日系人強制収容に関する大規模展示の見学などです。短い米国出張でしたが、アメリカ理解を深める上で、たいへん有意義な密度の濃い時間となりました。
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    シカゴ南部の壁画アート
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    シカゴ市街地

    国際キャリア学科3、4年生が履修する千葉ゼミでは、地域研究分野の一つとして千葉教授の研究分野であるアメリカ合衆国の歴史、文化、政治社会問題などを深く掘り下げていきます。移民史、人種差別、銃の乱射事件、同性婚など、日々、ニュースで見聞きする問題と絡めながら、学生がプレゼンテーションを行い、各テーマの歴史的・社会的背景を学び、討論します。さらに4年次には、開発途上国の問題にも目を向け、たとえば、教育の機会のジェンダーギャップ、貧困・飢餓、地雷、難民問題について理解を深めていきます。

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    現3年生の千葉ゼミのメンバー
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      * I Can Do:International Career Development 

    2016年
    08月30日

    千葉浩美准教授がソウルで開催された国際宣教学会に参加しました

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    千葉准教授が、8月11日から17日まで韓国のソウルで開催された国際宣教学会(International Association for Mission Studies)の世界大会に参加しました。この学会は、キリスト教宣教やそれに関連する異文化交流、インパクトなどについて、国際的、学際的に研究することを目的として1972年に創設され、現在、本部はイギリスのオックスフォードに置かれています。

    メンバーは世界各地のさまざまな宗派の宣教学・神学などの研究者で、博士号またはそれに相当する学位を有していなければなりません。4年に一度開かれる世界大会では、すべての大陸の多様な国々から研究者が集まり、研究発表や学術交流をするほか、ホスト国の実情や歴史を学ぶため、いろいろなテーマ毎にグループに分かれて現地を見学します。宗派を超えた友情を実感できる素晴らしい交流の時でもあります。

    千葉准教授は、前回のトロント(カナダ)大会では、欧州から米国への難民受け入れに果たした教会の役割について研究発表を行い、その成果は国際学術雑誌に掲載されました。今回のソウル大会にも、世界中から200人近くの研究者が出席しました。千葉准教授は今回唯一の日本人出席者で、「宣教におけるジェンダー」「信仰の自由と迫害」と題した研究グループの討議に参加したほか、韓国の「光復節」(日本からの独立を祝う記念日)の集会では、フランスやドイツの研究者たちとともに、韓国のキリスト教会や殉教の歴史について、現地で見学したことをプレゼンテーションしました。

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    プレゼンテーションを行う千葉准教授

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    「信仰の自由と迫害」研究グループ。エジプト、南アフリカ、ロシア、インド、ドイツなどの研究者と。

    また、開会式や最終日の晩餐会、会議の合間には、韓国の一流音楽家たちによるミニ・コンサートが開かれたほか、ともに賛美し祈りを捧げる時間もあり、学術面のみならず、文化交流やスピリチュアルな面でも、たいへん有意義な密度の濃い時間となりました。準備にあたられた韓国のホスト委員会やスタッフの心遣いも心温まるものでした。

    次回開催地としては、現在、ベルギー、ドイツ、オールトラリア、インドの都市が名乗りを上げています。また、2年後をめどにパキスタンでアジア大会を開催する計画もあり、今後の発展や交流が期待されます。

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    参加者の集合写真

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    アメリカ、コスタリカ、インドの研究者と。

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    オランダ在住のハンガリー人研究者と。

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    ベラルーシとチェコの研究者と。

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    朝鮮初のカトリック教会堂にて

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    福岡女学院の第9代校長エリザベス・リーと縁の深い朝鮮初のメソジスト教会にて

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