大学・短大・大学院子ども発達学科

3つのポリシー

ディプロマ・ポリシー

知識・技能

子ども学の学びを通した多角的・多面的な子ども理解を中心とし、子どもの心身の発達、子どもと保護者を包括的に支援するための基礎的学カとコミュニケーション能力、専門的知識と実践的技能を身につけている。

思考力・判断力・表現力

子ども学の学びを基盤として、子どもの成長・発達を判断のよりどころとして子どもの育ちや環境について考える思考様式、およびそこに存在する問題の解決や、よりよい育ちを支えるモノやコトを考えデザインすることができる。

意欲・態度

キリスト教を基盤とした「愛」の精神に基づき、子どもが創造的に生きるための基礎づくりを援助しようとする愛情と責任ある姿勢・態度を形成している。意識を持って、知識と技術を学び続ける意欲・態度を持っている。

カリキュラム・ポリシー

子ども発達学科では、「人間関係学部」のカリキュラムポリシーを基盤に置きながら、次の3つの視点を基に、本学科のカリキュラムポリシーとして、4年間の学習内容を充実させていきます。

  1. 子どもを学ぶ(子ども学)ために、幅広い学問領域からのアプローチを試みます。
  2. 子どもはもちろんのこと、保護者や地域に対するこころの援助ができる保育・教育者を育てます。それらをよりよく実現するための保育・教育・相談の理論や方法、および技術についても実践的に学んでいきます。
  3. これら全般を通して、キリスト教を基盤とした「愛」の精神を貫き、保育・教育者としての人間的涵養を図ります。

「子ども学」には、さまざまな学問領域からのアプローチの方法があり、本学科に所属する教員は、それぞれ異なる専門領域から独自の「子ども学」を展開していきます。また本学科における学修では『子ども発達センター』をさまざまな形で活用し、実践的な学習活動を展開します。

1年次では、その基礎となる「子ども学概論」、そして「子ども学フィールドワーク」により、子どもを取り巻く場について体験的に学びます。さらに、その学問的裏づけとなる「発達心理学」や「生命科学入門」「健康科学理論」「保育原理」「教育原理」「社会的養護」「社会福祉概論」「子どもの保健」「子どもの食と栄養」等で子ども理解への基礎作りを目指します。「初年次教育」「スチューデントスキル」「生活基礎技能」といった基礎カリキュラムを履修し、これからの学生生活や学びの基礎を築きます。その集大成とも言うべき、後期の最後には保育士資格取得に関わりなく、全員が児童福祉施設実習を体験します。

2年生には、1年次の学習内容をさらに深化させた「子ども学フィールド演習」、「子ども学観察演習」のほか、「児童家庭福祉論」「子どもの発達と学習の心理学」「教育保育課程総論」等を学ぶとともに、「保育実習Ⅰ」「幼稚園教育実習Ⅰ」が実施されます。本学年ではこうした実践力を高めるための科目の充実を図り、保育所をはじめとする児童福祉施設や幼稚園・小学校など学校体系について理解するとともに、保育の本質・目的を考えます。

3年次には、「子ども学総合演習」によって、1・2年次で積み上げてきた学習成果を子どもの前で実践するための専門的知識・技術を身につけます。「保育内容総論」「障害児保育」「子ども理解の技法(観察法と統計解析法)」「発達・教育相談の基礎」「教育相談の方法と実践」等の科目に加え、「保育実習Ⅱ/Ⅲ」、「初等教科教育法」、「小学校教育実習Ⅰ」などによって本格的な実践プログラムが展開されます。

4年次には、「特別支援教育論」「子育て支援論」等理論と実践との統合的科目群、あるいは「幼稚園教育実習Ⅱ」「小学校教育実習Ⅱ」を通して本格的な実技・実習活動が展開されます。同時に、これまでの3 年間を通して学んできた子ども学の成果を、自らのテーマに従い「卒業研究」によって理論的・実践的に体系化していきます。

このように「子ども発達学科」で行う教育カリキュラムの4年間の流れは、子ども学という学問体系を通して実現されることになります。小学校教員、幼稚園教諭、保育士の養成は、ある面では密なカリキュラム構成の中で行われますが、本学子ども発達学科で行う教育・学修は単なる免許・資格の取得ではなく、子どもを「子ども学」という学問的視点から総合的に学び、その理解と指導的実践力を高めることを目標とします。

アドミッション・ポリシー

子ども発達学科は次のような学生の入学を期待しています。

  1. 保護者を含む乳幼児や児童を取り巻く環境に関心を持っている学生
  2. 将来、子どもの気持ちを深く理解し、愛情と責任をもって、保育・教育にかかわる役割を担おうと考えている学生
  3. 基礎的学力とコミュニケーション能力をもとに意欲を持って知識と技術を学ぼうとする学生

子ども発達学科は、保育士や幼稚園教諭及び小学校教諭、特別支援学校教諭となるために必要な科目群および、子どもの教育を支える幅広い専門領域を準備し、さらに実践的な実習によって子どもが創造的に生きるための基礎づくりに援助できる人材を育てたいと考えています。そのため、高等学校で学習する教科全般に関心を持ち、基礎学力を十分に身につけており、将来に向けての専門知識や技能の習得に意欲のあることを望みます。

学びの分野と特色ある授業

学びの分野

子ども学をカリキュラムの柱とし、特に、子どもとはどのような存在であるかを捉え直し子どもと関わる上での基礎となる「子ども観」、子どもを取り巻く環境について考える「Child Caring Design」、子どもの問題への援助を考える「Child Issue」を3つの柱としています。
子ども学は教育学、保育学、心理学、小児医学、児童福祉学、など多くの学問分野にまたがる学際的領域であり、それぞれの分野における幅広い知識や考え方を身につけ、子ども理解に基づく、子どもへの援助ができる保育者、教育者を目指します。

学科の特徴

  1. 心理学をベースに
    援助能力を身につける。

    心理学をベースとした発達理解、人間理解とその援助技術を学びます。4年教育というメリットを最大限にいかし、子どものこころはもちろんのこと、その子をはぐくむ保護者支援のためのカウンセリング技術、保育者・教師としての高い教養と、人間性の高揚を目指します。

  2. 免許・資格に応じた2つのコース

    進路希望に合わせて、1年次後期から2つのコース(子ども発達コース・児童教育コース)に分かれ、資格・免許の取得を目指します。早くから専門的な学びを始めることで、より高度な専門性を身につけることを可能とします。また4年間を通して子ども学について段階的に学び、保育者・教育者に必要な幅広い教養と実践力を身につけます。

特色ある授業

子ども学フィールドワーク

「子ども」について幅広い視点から学ぶために、子どもが生活する場について調査し、実際に観察をするために産婦人科や公園などの学外に出ます。

音楽(器楽) Ⅰ・Ⅱ

ピアノの技能について、基礎的知識と技術を学ぶとともに、ML教室での授業で、具体的なピアノの演奏技術や弾き歌い、即興的伴奏法についても理解を深めます。

保育実習 Ⅰ (保育所)

実際の保育に参加し、自ら子どもとかかわるなかで、子どもの発達の様相とともに、保育者に求められる知識や技能を学んでいきます。

発達・教育相談の方法と実践

子どもの成長・発達過程での問題把握、保護者を援助するための基本的姿勢やニーズの把握などを学び、ロールプレイなどの実践を通して理解を深めます。

初等教科教育法(各教科)

小学校の各教科の指導内容についての理解を深めると共に、学習指導案作成、教材研究、模擬授業を通して、実践的な指導技術を学びます。

特別支援教育実習指導

特別支援学校での実習に必要な知識・技術などを身につけるとともに、教科の指導に加え、医療・福祉など教員以外の他職種との連携についても学びます。

学びのステップ

  • 1年次基礎力を身につける

    「子ども学概論」、「子ども学フィールドワーク」で子ども学を学び、それらを実際に現場(フィールド)に行って観察・実践していきます。
    また「心理学概論」、「発達心理学Ⅰ(総論)」等によって、こころに寄り添う基礎を学びます。
    さらに「初年次教育」、「スチューデントスキル」によって、学びの基礎を作り、保育実習の準備を進めていきます。

  • 2年次主な分野を選択する

    1年次に「子ども学」の内容をさらに深めた「子ども学観察演習」、「子どもフィールド演習」で、児童福祉(保育所や児童養護施設など)と学校の体系について理解しながら、保育・教育の本質・目的について考えていきます。
    さらに専門的理論を学び、保育所実習、幼稚園教育実習への準備を進めていきます。

  • 3年次専門性を深める

    1・2年次の子ども学を総合的にまとめ、実際の成果を子どもたちの前で実践する「子ども学総合演習」で子ども学を総括していきます。
    子ども発達センター内の観察室や実習室、相談室にて実践を重ねていきます。また、小学校教育実習への準備を進めていきます。

  • 4年次研究成果をまとめる

    全ての学年を通して学んできた子ども学の成果を「卒業研究」で理論的に体系化していきます。
    多様な専門性を持つ教員のもとで、保護者、保育・教育現場や地域など、広い視点で子どもを取りまくテーマを選んでいきます。

取得できる免許・資格

免許・資格

どの分野を選択しても取得可能です。

本学で取得できる
教育職員免許状
  • 小学校教諭一種免許
  • 幼稚園教諭一種免許
  • 特別支援学校教諭一種免許
本学で取得できる資格
  • 保育士
任用資格
  • 社会福祉主事

小学校教諭一種免許

子ども発達学科では、小学校教諭一種免許が取得できます。
保育士資格、幼稚園教諭一種免許に加え、小学校教諭一種免許が加わることにより、本学科が教育基盤としている「子ども学」がさらに充実しました。乳児期から幼児期、そして児童期への発達の流れをしっかりと踏まえながら、小学校教員としての資質を整えていくことは、今日の教育的課題にもつながります。

幼稚園教諭一種免許

子ども発達学科では、幼稚園教諭一種免許を取得することができます。子ども学フィールドワークなどの体験的な科目や本学独自の教養豊かなカリキュラムによって、より質の高い幼稚園教諭の養成を目指します。これにより、幼保の機能を併せ持つ「認定こども園」や、今後の幼保一元化へ向けた制度変更への対応も充分なものとなっています。

認定こども園とは、幼稚園、保育所等のうち、

  1. 就学前の子どもに幼児教育・保育を提供する機能(保護者が働いている、いないにかかわらず受け入れて、教育・保育を一体的に行う機能)
  2. 地域における子育て支援を行う機能(すべての子育て家庭を対象に、子育て不安に対応した相談活動や、親子の集いの場の提供などを行う機能)

を備える施設で、都道府県知事が「認定こども園」として認定した施設をいいます。

特別支援学校教諭一種免許

子ども発達学科では、特別支援学校教諭一種免許(知的障害者・肢体不自由者・病弱者)を取得することができます。特別支援学校において各種の障がいを持つ幼児・児童・生徒へ、障がいによる学習・生活上の困難を克服し自立を図る教育を施す教員です。特別支援学校教諭一種免許は、小学校教諭一種免許または幼稚園教諭一種免許と同時に取得する必要があります。

保育士

子ども発達学科は、指定保育士養成施設として厚生労働大臣から指定されており、指定された科目を履修し校外実習を受けることで、卒業と同時に保育士の資格を取得することができます。
「保育士」は、乳幼児・児童の成長発達を支援し、養育者の子育てをサポートする専門職です。子ども発達学科では、心理学をベースとした発達理解と人間理解に基づき、理論と実践の調和のとれた保育士になるための専門科目を設定しています。また、近年の制度的な変化にも対応できるよう、柔軟で質の高い保育の実践力を有した保育士の養成をその特長としています。

社会福祉主事 (任用資格)

「社会福祉主事」とは、福祉事務所などの行政機関で、人々の相談・保護・指導などの業務を行う人のこと。心理学科・子ども発達学科において所定の単位を履修することで、福祉に関する基礎的学力を身につけることができます。

  • 任用資格のため、有資格者として認められるのは、本資格を必要とする職場への採用後です。

各種能力検定試験

検定試験は、社会に出てからの大きな財産。スキルアップを目指して、在学中にぜひトライを!
卒業後、ビジネスシーンで求められるさまざまな能力検定試験を学内で受けることができます。英語を中心に、試験対策の講座も多彩に開設。本学の講座をうまく利用して、在学中に1つでも多くの試験にチャレンジしてみましょう。
  • 日商PC(文書作成)検定
  • 日商PC(データ活用)検定
  • 実用英語技能検定(英検)
  • 秘書技能検定
  • TOEIC®
  • サービス接遇検定
  • いずれも本学が試験会場となっています。
  • TOEIC®…Test of English for International Communication の略で、ビジネスコミュニケーションに必要な英語力を判定するテストです。
    本学では、この試験対策に力を注ぎ、スコアアップを目指した講座を多く開設しています。

就職・進路

就職実績

(2022年度実績/2023年3月現在)

主な就職実績(順不同)

  • 福岡県教育委員会
  • 福岡市教育委員会
  • 佐賀県教育委員会
  • 福岡県教育委員会(特別支援学校)
  • 筑紫幼稚園
  • ひとのねこども園
  • 正進幼稚園
  • みかさ幼稚園
  • 認定こども園バディスポーツ幼育園博多南校
  • 広川幼稚園
  • 香蘭女子短期大学附属那珂川第二幼稚園
  • 飯倉幼稚園
  • 小笹幼稚園
  • 富高学園
  • 五丁こども園
  • レバノン幼稚園
  • 認定こども園りんでん保育園
  • 若木台幼稚園
  • 南福岡幼稚園
  • 長丘幼稚園
  • カトリック光丘幼稚園
  • 二日市カトリック幼稚園
  • 井尻保育園
  • 清心乳児園
  • みそら保育園
  • 杉並ひまわり保育園
  • 大和東もみじの森保育園
  • ウェルモ(UNICO)
  • 清水保育園
  • クラーチ
  • Branches リトルワールド
  • 医療福祉センター聖ヨゼフ園
  • アスク竹下保育園
  • 生い立つ保育園
  • 富世
  • ミアヘルサ
  • ちゃれんじくらぶ
  • 古処学園
  • 桜井保育園
  • しおばる保育園
  • 大橋保育園
  • 清心慈愛園
  • 弥永保育園
  • 城北児童福祉会
  • 大豆戸どろんこ保育園
  • ひだまりの森保育園
  • あいあい保育園
  • 南ヶ丘保育園
  • かわのぼり保育園
  • えんぜる保育園
  • 福岡舞鶴誠和第Ⅰ保育園・第Ⅱ保育園
  • 福岡市立なのみ学園
  • 香椎浜保育園
  • つくし保育園
  • HITOWAキッズライフ
  • めぐみ保育園
  • アロー流通サービス
  • ボディセラピストエージェンシー
  • LIFE CREATE
  • 医療法人博道会
  • 医療法人あおばクリニック 他
  • 施設・団体名・企業名は内定当時のものとなります。

卒業生からのメッセージ

子どもに愛情をもって向き合える教員を目指して

F.Hさん 小学校教諭(福岡県教育委員会)人間関係学部 子ども発達学科卒(福岡県私立明光学園高等学校出身)

  1. 子ども発達学科を選んだ理由は?

    小学校教諭になりたくて、教員免許を取得できることから子ども発達学科を志望しました。また、特別支援学校教諭の免許を取得できることにも魅力を感じました。

  2. 内定先を選んだ理由は何ですか?

    生まれ育った地元で教育に携わりたいと思ったからです。また、実習校の先生方から学ぶことが多かったので、一緒に働いてもっと学び、お世話になった先生方に恩返しをしたいと思いました。

  3. 大学のサポートで採用試験合格に役立ったことは?

    教職支援センターでは曜日ごとに教員採用試験に必要な知識を学ぶプログラムがあります。試験の準備や対策がわからず悩んだ時は、先生方から的確なアドバイスをいただきました。

  4. 子ども発達学科の魅力を教えてください。

    子どもが好きな学生が集まっていて、実践に即したグループワークやフィールドワークの授業が多いことです。また、楽しいイベントもたくさんあり、人の輪が広がる場所だと思います。

教員紹介

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