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    人間関係学部

    人間関係学部Today 一覧

    2017年
    01月15日

    テーマコラム 心理学科での学生の「成長」第4回 その授業で何するの?成長のためのカリキュラム

     テーマコラムでは、「心理学科での学生の成長」という同じテーマのもと、学科の教員がコラムを執筆して意見や考えを発信しています(注1)。第4回は、認知心理学を専門とする分部先生のコラムをお届けします。心理学科で受講できる科目やそのつながりについて、新しい気づきを得ることができると思います。どうぞご一読ください。
     
      注1)過去のテーマコラムはこちら 第1回 第2回 第3回
     

    テーマコラム 心理学科での学生の「成長」
    第4回 その授業で何するの?成長のためのカリキュラム
     
     本学HP内にカリキュラムの紹介(こちら)がありますので、一度ご覧ください。「社会心理学」「心理療法基礎実習」「フィールドワーク」など、心理学科でしか受講できない科目が種々用意されています。
     では、なぜその科目が心理学科では用意されており、しかもその学年で学ぶようにされているのでしょうか?その答えはずばり、「学生が成長の階段を一段ずつ上がっていけるように」です。
     例えば2年次のところを見ると、「心理学実験」や「心理統計」などの科目が目に入ります。これらは、心理学の研究を自分で実際に行ったり、そこで得られたデータを解析したりする力を養うための科目です。この力は、3年次以降に卒業論文に向けて心理学の研究を行うためにも、さらには大学卒業後に会社などでデータを収集・解析したり批判的に検討したりするためにも、絶対に欠かせないものです。その習得に向け、心理学科では「心理学実験」や「心理統計」などの科目が準備されているわけです。
     とは言え、「心理学実験」や「心理統計」で扱う数理関係は学生たちの拒絶反応が小さくないことも事実。そこで、さらにその前の1年次に受講する「心理学概論」では、実際の研究結果(図表など)を読み解きながら心理学の知識を学びます。これにより、学生たちが心理学の数理的な面に少しずつ慣れるようにされています。
     このように心理学科の全ての科目は、実は学生が着実に成長できるようにこっそり設計してあります。1年次では図表を見ただけで嫌悪感を示していた学生たちが、3年次にもなれば自分で研究計画を立て、実験を行い、データを解析し、さらには他大学の大学院生や大学教員に混ざって学会発表するようになる姿を見ると、そうなるように設計されているとは言え、いつの間にか多くの階段を上がっていたことを痛感します。
     
     では、学生たちは心理学科で得られる成長についてどう捉えているのでしょうか?ゼミ生の一人であるM.H.さん(久留米信愛女学院高等学校出身)に、考えを寄せてもらいました。M.H.さん、ありがとうございました!!
    (担当:分部)
     
     
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    女学院の池にいる鴨のヒナ ―学生の癒しでもあり象徴でもあり―
     
     私が心理学科で得られた一番の成長は、自分を客観的に見る力です。
     高校の頃まで、私は自分ができないことを「できない」と認めることができませんでした。私が「できない」と言わないため周りも先に進んでしまい、できないことはさらにできなくなるという悪循環でした。
     大学1年生になり、『認知心理学』という授業で自分の認知(文責者註:知っていることや考えていること)を認知する「メタ認知」を知りました。そのときはあまり気に留めませんでしたが、私自身の考え方が変わり、成長するきっかけになりました。
     その後で履修した『心理統計基礎』という授業で、エクセルを使って標準偏差や偏差値を計算する課題がありました。私は説明されたエクセルのやり方が何も理解できませんでした。高校の頃であれば誰にも相談せず、解決できないまま終わっていたと思いますが、このときは1年で習ったメタ認知を何となく思い出し、自分ができないことは「自分はできていない」と素直に認めようと思いました。そして、自分ができないこと、助けが必要であることを素直に友人に伝えたところ、マンツーマンで教えてもらうことができ、エクセルも使えるようになりました。
     このときに私ができるようになったことはエクセルの表計算で、技術としてはとても小さなことです。しかし自分の現状を素直に認めることで、私はできないことを一つ克服し、自分を成長させることができたと思っています。また、できなかった自分ができるようになったことで自信がつき、できないことにも逃げずに向き合えるようになったと感じています。
     心理学科で自分を客観的に見ることがどのようなものかを学んだことで、自分自身に向き合うきっかけになり、成長に繋がったと感じています。
    (M.H.さん:久留米信愛女学院高等学校出身)

    2017年
    01月11日

    『心理統計応用』を学んで

     本学科では、前期に『心理統計基礎』、後期に『心理統計応用』という演習科目が準備されています。日本では文系に位置づけられる心理学科で統計を学ぶと聞くと、「なぜ数理処理的な統計学が必要なの??」と疑問に思ったり、「数学が苦手な自分がついていけるの…?」と不安に感じられたりする方もいます。後者の不安については、すべての学生が平均値(算術平均)しか知らない状態からゆっくり学んでいきますのでまず問題ありませんが、前者の疑問について在校生はどのように感じているのでしょうか。
     本年度、『心理統計基礎』『心理統計応用』を受講したY.C.さん(福岡県立明善高等学校出身)に心理統計についての考えを寄せてもらいました。Y.C.さん、ありがとうございました!
    (文責:分部)
     
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     心理学は「人間の理解」をめざす学問と言われますが、人間の理解をめざすにあたり、人間の行動に関する実証的データの取得と分析が必要になる、これが心理統計の必要性ではないかと思います。
     心理学では人を理解するために実験や調査を行い、データを集めますが、人のデータには大きな測定誤差と個人差が含まれています。そのため有意性検定を行うことで、得られたデータが測定誤差と個人差以上のものであるかどうかを客観的に判定する必要が生じます。得られた平均値などをそのまま鵜呑みにするのでも、個人的で曖昧な基準で判定するのでもなく、「統計」というバイアスの少ないものを通して客観性のある判断を行うということです。これにより、人間が陥りがちな、先入観などによってモノの見方が偏るといったことも避けることができます。
     『心理統計応用』を学ぶまでは、心理学で統計処理を行うなど思ってもいませんでした。しかし、心理学という一つの学問の中には数値的処理も含む様々な分野があること、これが心理学のおもしろさではないかと日々感じています。また、心理統計は様々な実験や調査などで得たデータをもとに人間の理解をめざす心理学の原点でもあると思います。心理統計は私にとって心理学の幅をさらに広げるものになっています。
    (Y.C.さん:福岡県立明善高等学校出身)

    2017年
    01月06日

    テーマコラム 心理学科での学生の「成長」第3回 成長を支えること

     テーマコラム「心理学科での学生の成長」は、学科の教員が同じテーマでコラムを執筆し、意見や考えを発信しています(注1)。第3回は、個人の成長を支えることについて、臨床心理学的な視点から考えます。どうぞご一読ください。
     
     注1)過去のテーマコラムはこちら 第1回 第2回
     

    テーマコラム 心理学科での学生の「成長」
    第3回 成長を支えること
     
     先日、卒業生が研究室に顔を出してくれました。彼女は、現在は教育関係の仕事をしているのですが、職場の同僚が子どもたちは何を考えているかわからないと言っているときにも、自分には大学時代に学んだ心理学の知識があることで理解ができ、心理学科で勉強したことが役に立っていると言っていました。教え子たちからも慕われ、楽しく仕事をしている様子で、少し頼もしくなったように感じました。
     
     この卒業生も言っていたように、心理学の知識は実社会で役に立つことも多く、心理学の理論や知識を学ぶことはとても有益です。ただ、こうした理論や知識を自分の中に取り入れ、活用できるようになるまでには、何があるのでしょう。この卒業生から感じた「頼もしさ」は彼女の成長を示していると思いますが、そうなるまでには何が起こっているのでしょう。
     
     学生の成長を感じるのは、たとえば何かの実習を行ったときなど、何らかの課題を自分たちで試行錯誤して取り組んだときが多いように思います。では、とにかく実習のような実践的なことをさせればいいのかと言うと、必ずしもそうとは言えないように思います。こちらも感心させられるような成長が見られるのは、やはり学生たちが真剣にその課題に取り組んだときです。簡単にはいかないところを、一生懸命に頭をひねって答えを導き出したとき、それまでよりも理解が深まり、一段レベルの高いものが生み出されます。悩むことは必ずしも楽しいことではないですが、安易な解決に流されず、本気になって課題に取り組むことは、成長のために必要なことのように思います。
     精神分析家のザルツバーガー・ウィッテンバーグは、学ぶことには欲求不満や無力感が伴うけれども、それらの苦痛が抱えられることの重要性を、精神分析の立場から指摘しています。課題に根気よくより組むことができる子どもがいる一方で、スムーズに解決できないことから生じる苦痛のために集中できなくなったり、投げやりになったり、「こんなもの無意味だ」と価値下げをしてしまったりといった行動をとる子どもがいます。そのような子どもは、自分の心の中から欲求不満や無力感といった苦痛を排除しようとして、そのような行動に至っているのですが、結果的にそれをぶつけられる教師の方も、イライラさせられるなど苦痛を経験することになります。そのために、子どもも教師も、その苦痛を即時的に消し去ってくれるような解決策を求めようとする心の動きが起こってくるわけですが、そこでまずは教師が、苦痛から逃れるためだけの安易な解決に走らず、その苦痛を抱え、子どもたちが根気よく取り組み続けることを支えることが重要だと言います。それによって、子どもたちは経験から新しい知恵を獲得し、また、ものごとを解決していくための力が自分の中にもあることを見出します。それは希望の源泉となり、その後の取り組みにおいて自分の支えとなってくれるのです。
     
     「頼もしさ」というものは、少し独り立ちができてきた感じと言うこともできるでしょう。冒頭にあげた学生も、今や独力で苦痛に耐えながらものごとに取り組み続けることが可能になってきたのだと思いますが、その力は、周囲が一緒になって苦痛を抱え、支えてくれることの積み重ねによって、身についてきたのだと思います。
     
     ここで述べたことは成長に関わる一側面に過ぎないと思いますが、このような成長の背景で起こっているさまざまな心の働きついて心理学では学ぶことができます。成長に関わる心理を学生と共に学びながら、同時に私も一教員として、一人一人の学生が成長していくことを支えていきたいものだと思いますし、また、人に支えられて成長した学生が、今度は次世代の成長を支えていってくれるなら本当に嬉しいことです。
    (担当:富永)
     
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    2017年
    01月01日

    あけましておめでとうございます。

     あけましておめでとうございます。
     
     今年は、福岡女学院大学心理学科にとって、新たな出発を準備する時となります。
     2015年に成立した「公認心理師」法の元に、現在、関係者によって、資格取得に必要な科目等が検討されています。何といっても、公認心理師は、心理学領域での初めての国家資格ですから、どのような教育が必要なのかが慎重に考えられているようです。決定結果は、春以降に公表される予定です。私たちは判り次第、国家資格受験要件を満たすのみならず、より成長できる教育体制を目指した検討を開始します。
     心理学は、公認心理師や臨床心理士といったカウンセラーの仕事のみならず、人の行動を予想するマーケティングや企画、人との関わりを充実させるコミュニケーション能力・リーダーシップ能力等の向上、企業や学校・家族などを発展・改善させる集団の分析など、社会の様々な場面で活躍しています。
     今年も、心理学を力とし前向きに社会に貢献できる女性たちの教育に努めたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
     (心理学科学科長:佐野幸子)
     
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    2016年
    12月28日

    朝倉市官学連携事業 ~活動報告会を行いました~

     福岡女学院大学心理学科では、朝倉市との官学連携事業を行っています。本年度は、藤村ゼミと分部ゼミの3年生が観光パンフレットを作成しました。去る11月10日、その3年生の活動報告会、および昨年度朝倉プロジェクトに携わった4年生の研究報告会が本学にて行われました。当日は朝倉市の副市長をはじめ、商工観光課や人事課の方々にもご出席頂き、学生の報告や提言に貴重なご意見をお寄せ頂きました。ご多忙のところ、誠にありがとうございました。心より御礼申し上げます。
     この報告会で、今年度の活動にも一つの大きな区切りがついたことになります。それぞれに多くの困難や学びがあったことと思います。連携事業に参加された3年生の一人であるK.M.さん(小倉東高等学校出身)、そして4年生の一人であるF.Yさん(福岡西陵高等学校出身)に一連の活動を振り返ってもらいました。ありがとうございました!
    (文責:分部・藤村)
     
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     今回の連携事業を通して、考えや想いを言葉にすることの難しさと重要性を学びました。連携事業では観光パンフレットを作成して、その活動内容を朝倉市の方々に報告しましたが、どちらも自分の考えを言葉にして他者に伝えることになりました。しかし、それは本当に難しい作業でした。
     例えば今年度のパンフレットは「癒し」をテーマにしましたが、そこから連想されるものは自然、家族、動物など、人によって大きく異なりました。そのため、パンフレットの初案を出したときや報告会の準備を始めたときは、各自の作成した資料に統一感がなく、「癒し」がまったく伝わらないという事態になりました。
     最初は、写真を使って互いの「癒し」を伝えようとしましたが、人によって感じ方が異なることが分かりました。そこで、写真から各自が感じたことを、お互いが言葉で丁寧に補足していきました。同時に、互いの意見等を共有し合い、議論を繰り返し行いました。その結果、写真の細部を見てイメージしていた人、写真全体からイメージしていた人、色に注目していた人、映っているモノに注目していた人、それぞれであることに気づきました。この気づきにより、各自が「自分はどの部分の何からそれをイメージしたのか」を言葉で表現できるようになりました。また、他の人たちの視点を学んだことで、それまで見えていなかった情報(写真全体や他の部分など)にも目を向け、考えを広げられるようにもなりました。
     今回の経験は、今後の発展・成長につながる学びになりました。今後社会に出た際には自分の意見を求められたり、多くの人に伝えたりすることが増えると思います。そのような中でも、自分の考えや想いを積極的に言葉にし、他の人と共有することで、より広い世界に目を向けていきたいと考えています。 
    (K.M.さん:福岡県立小倉東高等学校出身)
     

     
     私たち4年生は、昨年度ふたつの活動を行いました。ひとつは女子大学生をターゲットにした朝倉市のパンフレット作り、もうひとつは朝倉市の地域イメージの調査研究です。
     朝倉市の活性化を行うために行ったパンフレット作りでは、女子大学生をターゲットにして朝倉市の方々の協力のもと、自ら観光地を巡り、取材を行いました。パンフレット作りを行うにあたり一番こだわった所は、デザインです。女子大学生が可愛いと思うような表紙づくりや色の使い方(パステルカラーなど)、絵文字等を使用して思わず手に取りたくなるような冊子作りを心がけました。次に、カフェやスイーツ、日帰りでも楽しめる温泉や思い出に残る自然豊かな場所をピックアップしました。その中でも特に私たちのお気に入りの場所は、秋月にある「だんごあん」です。ここは、川の傍にあり、夏の暑い日に涼しい環境のなか自然に触れながら食事を楽しむことができます。パンフレット作りを終えた後も、個人的にゼミ生数人で足を運んだこともあります。
     また、地域イメージの調査では、朝倉市と太宰府市の地域イメージをアンケートで尋ねて、ふたつの地域イメージにどのような違いがあるのかを調べました。地域イメージの調査で一番大変であったのは、朝倉市を知っている学生が少ないということでした。その原因の一つに、公共交通機関で行くことが困難であることと、朝倉市のPRをもっとする必要があるという意見があげられました。この問題は簡単に改善できるような問題ではないので、もっと深く掘り下げて調査をする必要があると私たちは考えます。
     実際に、私たちがこの活動を始めたときは、朝倉市がどの辺りにあるのか、どんな名所や食べ物があるのかもあまり分からない状態でした。しかし、活動を行う中で大学生が思わず足を運びたくなる場所はどんなところなのか、朝倉について多くを学ぶことができました。もっと多くの方にぜひ朝倉を知っていただき、観光に行っていただきたいと考えています。
    (F.Y.さん:福岡市立福岡西陵高等学校出身)
     

    2016年
    12月26日

    キャリア心理学

     「キャリア心理学」は、2年生後期からの科目です。この講義では、個人がこれからのキャリアをデザインするための理論を学ぶことを目的としています。今年度の「キャリア心理学」で取り上げている主なテーマは、「キャリアのデザイン」・「キャリアトランジション」・「キャリアにおける意思決定」です。
     キャリアを長期にわたってデザインすることは、どんなに先見的に考えることが得意な人でも難しい課題だと思います。しかし、キャリアデザインを行わないと流れに流されているだけになります。そうなると、あなたは何ですか?と聞かれてもわからない状況となります。このような状況は、困った状況だと思われます。確かにキャリアをデザインすることは大変なことだと思いますが、デザインをすることを自覚する必要があると思います。そのために、キャリアをデザインすることを助けるための多くのキャリア理論について学んでもらいます。キャリアをデザインする時に大切にしてもらいたいことは、今までの経験の積み重ねと時間軸を視野に入れた客観的側面で、一見非連続な歩みであっても個人が意味づけを行い、主観的に統合して連続的に考えることができて意味があることになるということです。
     キャリアがデザインできてもそれが全てうまくいくとは限らないという状況もあります。そのことに気が付いた時は、キャリアのトランジションにいると考え、再度デザインをすればよいだけのことです。再デザインが必要になった時でもキャリアに関する多くの理論を知っていれば、それが助けになってくれるでしょう。キャリア感が揺れ動いている時だからこそ、流れに身を任せるのではなく自分から積極的に自分のキャリアをデザインしていこう、少なくとも自分のキャリアなのだから積極的に考えて行こうという発想を自覚することが求められるようになってきていると思います。本講義では、キャリアをデザインするための基礎的な理論や知識を学び、実践を行うための方法を学んでもらえればと思っています。
    (担当:大里)
     
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    2016年
    12月22日

    心理学科の学部3年生が『九州心理学会』で研究発表を行いました~1~

     12月3・4日の両日、西南学院大学で『九州心理学会第77回大会』が開かれました。心理学科では、藤村ゼミの3年生と分部ゼミの学生が、学部3年生ながら発表者として参加しました。
     研究は、ゼミの配属先が決まった1年前から少しずつ進めてきました。既存の研究を調べながら自分の興味・関心を仮説として具体化し、その仮説を検証する実験を自分で行い、結果を分析し、そして得られた結果から仮説の真偽を考察するという流れです。どの大学でも通常はそこで終わるものですが、せっかくの興味深い研究であるうえに、学生たちの成長にもなります。果敢にも学部3年生にして、大学の先生方や大学院生が参加・発表される場に挑戦しました。
     当日の準備および当日の発表では、様々な苦労もありました。今回の学会発表に参加した学生を代表し、I.Y.さん(長崎県立対馬高等学校出身)に感想を寄せてもらいました。I.Y.さん、ありがとうございました!
    (文責:分部)
     
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     発表の前日まで、自分たちの発表に来てくださる方に研究内容が伝わるように短くて分かりやすい説明文を作ったり、ポスターに入れる写真や配色を工夫したりと、準備を続けました。たくさんのポスターがある中で、自分たちの研究に興味を持ってくれるのか、せっかく来てくれた方々に自分たちが上手く説明できるのかが不安だった反面、他の様々な発表を聞けることは楽しみでした。
     当日は、九州大学や琉球大学、広島大学などの先生方や、西南学院大学や筑波大学などの大学院生の方に来て頂きました。説明する際は、事前に準備していた内容だけでなく、相手がどんな点に興味を持ってくれているのかに注意しながら説明をしました。残念ながら相手の興味や質問の意図をすぐには理解できず上手く答えられなかったこともありましたが、それでも先生方から、「ここはどういう調査を行ったの?」と興味を持って質問して頂いたり、「ここをこうすればもっと良くなると思うよ」などのアドバイスを頂けたりしたときは、とても嬉しく、本当にありがたい気持ちでいっぱいでした。
     学会発表を行う前は、人前に立って発表をすることに不安や苦手意識が大きかったのですが、学会発表に参加してたくさんの人の前で発表をしたことで、それも少し克服でき、成長できたように感じています。また、様々な人と関わり、質問や指摘を受けたことで自分では考えつかなかった新しい課題に気づくことができ、とても勉強になりました。頂いたご指摘を踏まえて4年生での卒業研究をより良くしたいと思っています。
    (I.Y.さん 長崎県立対馬高等学校出身)

    2016年
    12月19日

    教員の研究紹介

     心理学科Todayでは、教員の研究の紹介を行っています。今回は福岡女学院大学全学生の必修科目であり、心理学科学生が履修する「聖書概説(1年次)」、「キリスト教の歴史と文化(2年次)」、「キリスト教人間学(3年次)」の授業を担当する大学宗教主事でもある中川先生の研究生活の一端の自己紹介です。
     
                      
     私は関西学院大学神学部の学生時代、空き時間がもったいないので、他学部の例えば「政治学」等の講義を聴講させてもらっていた。
     その一つに、文学部の教授の独書購読の時間があった。その時間に、ある時からドイツ中世の神秘主義神学者であって、また秀でた説教者でもあったマイスター・エックハルトの説教がテキストに用いられた。それ以来、今日までエックハルトの説教を矯めつ眇めつするうちに、その説教の聴衆が少しずつ見えてきた。説教には必ず聴き手が存在するという当たり前のことに、長い間かかってやっと気づいたのである。
     聴き手とは、例えば1200年代のドイツの大都市ケルンで反聖反俗の生活を送っていたベギンと呼ばれる疑似修道女たちであった。それ以来、私は説教の語り手であるエックハルトと聴き手であるベギンたちの関係の在り方に常に心を致しつつ研究を進めてきた。
     私の研究の対象は、西欧修道制の父といわれるベネディクトゥスであったり、「韓国民主化闘争時代の牧師の女性宣教について」であったり、ヴィクトール・フランクルのロゴセラピーであったり、あるいはジャック・デリダの脱構築の哲学であったりした。そのような時空を超えた思想等との比較研究によって、私のエックハルト研究、あるいはベギン研究が深められることを望んできた。私の講義等に、これらの研究の成果は、もしそのようなものがあるならだが、反映されているに違いない。
    (担当:中川憲次)
     
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    2016年
    12月16日

    テーマコラム 心理学科での学生の「成長」第2回 学生の成長を感じる時

     テーマコラム「心理学科での学生の成長」は、学科の教員が同じテーマでコラムを執筆し、意見や考えを発信しています(注1)。第2回目は「学生の成長を感じる時」というタイトルで「成長」について考えていきます。ぜひご一読ください。
     
      注1)第1回 テーマコラムは、こちら
     

    テーマコラム 心理学科での学生の「成長」
    第2回 学生の成長を感じる時
     
     テーマコラムでは、心理学科の学生の皆さんの心理劇体験における変化を取り上げます。心理劇は集団心理療法の1つで、心理学科の多くの学生が臨床心理基礎実習において体験する心理療法です。役割を演じることを通して、自己理解・他者理解を深め、よりよい人間関係を築くこと、心の葛藤を整理して問題解決を図る心理療法です。写真は、心理劇を行っている様子です。
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     ところで皆さんは大勢の前で発言することをためらったり、気になったりすることはありませんか?大学生は他者からの評価にとらわれやすい時期であり、発言行動にもそのことが影響すると考えられます。「他者からの否定的な評価に対する心配」は評価懸念といいます。大学生は評価懸念が高く、大勢の前で発言することをためらい「言えなさ」を体験することは少なくないようです。一方で、この「言えなさ」は変化可能性もあり、心理学科の学生の成長の早さに驚かされることがあります。その一つが心理劇場面です。授業での心理劇体験は3回だけですが、皆さんの発言行動や自己表現の変化を実感することが多々あります。このことを確認するために、心理劇参加による評価懸念と発言行動の変化を捉える研究を行い、大学院生と共同で学会発表を行いました。
     
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    <図1:第41回西日本心理劇学会発表論文集より(2016年)>
     
     図1は、6名の学生の心理劇前後の体験を示したものです。縦軸は評価懸念、横軸は発言行動です。全員に変化がありましたが、赤い矢印の4名は評価懸念が低下し、発言行動が増えています。つまり、授業に参加した学生の多くは、人からの評価を授業前より気にしなくなり、皆の前で発言するように変化(成長)したわけです。青い矢印の2名も前より発言するようになったり、他者からの評価が気にならなくなり無理な発言を止めたりしています。
     
     「全く知らなった人達のことを少しずつ知っていくことで、少しずつ気持ちも楽になって、自己表現も苦手だったけれど、皆と一緒という部分で、最後の方ではたくさん発言できるようになり、恥ずかしさもなくなった」などという感想が聞かれました。この成長場面に出会う度に、皆さんの持つ潜在的な力を実感します。たった3回の授業による変化は、なかったものが突然出現するわけではなく、皆さんが元々持っていた力が表に現れたと考えられます。変化時の感想では「こんな私がいることを知った」「意外に私にもこんな力があった」等、知らなかった自分・新しい自分との出会いを語る人が多いようです。このような成長は心理劇場面だけではなく、ゼミなどで皆さんと関わる中でもよく実感することです。
     
     心理学科の学びには、自分に気づき他者を理解する過程が含まれています。今まで気づかなかった新しい自分との出会いは、“私”の枠組みを豊かにし、他者とのより良い関係構築につながります。「人は何かのきっかけがあれば変わり得る」ことを学ぶ機会が多いのは心理学科の特徴です。学生の持っている力が芽を出し、育っていくためのきっかけ、土壌を提供する教育の機会を多く有しているともいえます。 
    (担当:重橋)

    2016年
    12月12日

    家庭裁判所調査官のお仕事セミナーに参加してきました!

     心理学科では、学生達が今後の生き方を選択するための機会を得られるよう支援を行っています。今回、家庭裁判所より調査官の職場体験ができる「お仕事セミナー」を紹介いただき、学生達にこの機会を活かすよう参加を呼びかけました。参加した学生達は、貴重な体験ができたようです。以下は、「お仕事セミナー」に参加した学生の体験報告です。
    Yさん、Tさんありがとうございました!
     
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    お仕事セミナー参加者の感想

     調査官の実際の仕事に触れて理解したことは、「人のこころ」と向き合う仕事だということです。少年の非行問題の立ち直りに向けて、家族関係の再構築に向けて、ひとりひとりの思いを受け止める、人の支援をする仕事だと思いました。また、学校や児童相談所、保護観察所、弁護士などと密に連携して、援助態勢を整えて、全体で物事を進めていくことを知りました。
     どうすれば問題解決に導くことができるか、様々な視点から情報を集めるために、心理学の知識や技法が活用されていました。例えば、心理テストや、プレイルームでの箱庭療法など、心理学が現場で活かされていることを実感しました。調査場面の再現では、調査官の方が少年事件での面接の様子を、実演してくださいました。面接では、カウンセリングなどの心理的援助を行う場面もみられ、とても勉強になりました。
     お仕事セミナーに参加して、新たな一歩を踏み出すことの重要性に気づき、就職活動への意識が変わりました。私自身、家庭裁判所に実際に行ってみて、知らないことや自分の想像と異なることが多く、たくさんの気づきがありました。まずは、フットワークを軽くして、新たな一歩を踏み出していきたいです。沢山の新しい経験が、私たちを待っていると思います。
    (2年:Yさん 福岡県立香住丘高等学校出身)

     私は12月1日に福岡市の家庭裁判所で行われた「おしごとセミナー」に参加しました 。このセミナーでは庁舎を見学したり 、家庭裁判所調査官の業務内容を知ることができました。セミナーに参加する前は、法学部でもない私にとって裁判所は縁のない所だと思っていましたが、実際の調査官の仕事を知ると、意外とそういうわけでもないとわかりました。なぜなら、大学で学んでいる心理学が調査官の仕事に活用されていたからです。
     調査官の大きな役割のひとつに、事件の当事者や当事者の周りを取り巻く環境の調査があります。調査方法はいくつかあるのですが、まずあげられるのが面接です。セミナーでは、架空の少年事件の面接場面を調査官の方々が自身の経験をふまえて再現したものを拝見することができました。この疑似面接では、非行を行った少年に対して、少年が行ったことがどのような罪にあたるのかを伝えるだけでなく、少年の気持ちに共感したり、気持ちを確認する場面が多々あり、目的こそ違うもののカウンセリングに似た部分があるように思いました。また、必要に応じては心理テストを行うことや、庁舎に設置されたプレイルームや箱庭を利用することもあると知りました。
     これらのことから、当事者の言語的な側面からの理解だけでなく、非言語的な側面からの理解にも目が向けられていることがうかがえて、最後に行われた座談会での調査官の方の発言からも、調査官の皆様が当事者と深く関わり、理解しようとされている姿勢や、幅広く心理学が活用されていることがわかりました。自分の知らないところで心理学が活用されている事実を目の当たりにして、もっと積極的に心理学がどこでどのように使われているか知り、就職に関する選択肢を広げていきたいと思いました。
    (3年:Tさん 浮羽究真館高等学校出身)
     
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    【職場体験を行った福岡家庭裁判所】

    2016年
    12月09日

    社会に貢献する心理学2016 ~心理学の学びをいかすボランティア活動 その2~

     心理学科では、大学内で知識を得るだけではなく、実際に「動く(行動する)」学びも重視しています。実社会との関わりを大切にし、他者の援助に主体的に取り組む活動は、社会貢献だけではなく、学生自身の自己成長を促します。今回は、前回の報告(その1:こちら)に引き続き、鳥栖市の療育医療センター若楠療育園内の子育て支援センターである「どんぐりセンター若楠」でのボランティア体験と心理学科での学びとの関係をYさんに報告してもらいます。
    Yさんありがとうございました!
    (担当:重橋)

    ボランティア活動内容

     ボランティア活動報告については、こちらをご覧ください。

     
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    【こども達と一緒におもいっきり遊びます!】
     

    ボランティア体験を振り返って

     ボランティア活動では、大学生活では関わることのない就園前の小さな子どもやお母さん方との交流、現場で働いている臨床心理士やその他の専門職の先生方のそばで活動するなど、学外の活動でしかできない経験をすることが出来ます。
     活動を通して、自分で体験することの重要性を感じています。学外活動を通して実際に自分が経験し得た知識と大学内の講義で得た心理学の専門的知識とを重ね合わせながら、身体、頭の両側面からより知識を深めることが出来ることが、現場での学びの意義だと感じています。例えば、大学の講義で学んだ「観察する力」「柔軟に物事を捉える方法」は、ボランティアを実践する中でしっかりと身に着けられたように感じています。また、子どもたちの行動を捉える際、見る側の視点によって捉え方が異なるということを、知識ではなく腑に落ちる体験として学ぶこともできました。さらに他者を理解する際に様々な可能性があるということを知識として「知っている」ことが、実践の中で体験する様々な事柄の整理の仕方に影響することもわかりました。 
     子育て支援のボランティア活動では、子どもの発達を理解するために心理学の知識が役に立つことは勿論です。しかしそれだけではなく、これから母親、社会人と様々な役割を重ねていく中で、その状況を受け入れて消化できる力(方法)を身につけることにも、心理学科での学びが役に立つのではないかと、活動を通して感じています。
     大学生という子どもでも社会人でもない時間を有効に活用するための一つとして、学外のフィールドで新たな刺激を受けることは、自分の視野を広げるチャンスとなります。どんぐりセンターでのボランティアの経験や心理学の専門的な知識を踏まえて、さらに柔軟に考える力を身に着け、これから進む道の糧にしていきたいと思います。
    ­(Yさん:博多女子高等学校出身)
     
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    【絵本の読み聞かせの時間 お母さんに抱っこされて】

    2016年
    12月06日

    社会に貢献する心理学2016 ~心理学の学びをいかすボランティア活動 その1~

     心理学科では、大学内で知識を得るだけではなく、実際に「動く(行動する)」学びも重視しています。実社会との関わりを大切にし、他者の援助に主体的に取り組む活動は、社会貢献だけではなく、学生自身の自己成長を促します。2015年度の心理学科Todayから始まった「ボランティア活動」報告。2016年度1回目の報告は、「心理学科での学びとボランティア活動の関係」についてHさんに体験を報告してもらいます。Hさんありがとうございました!
    (担当:重橋)

    ボランティア活動内容

     私達がボランティアとして参加している鳥栖市の療育医療センター若楠療育園内の子育て支援センターである「どんぐりセンター若楠」について紹介します。「どんぐりセンター」では、主に3歳児までの親子を対象に子育ての不安感等を緩和し、子どもの健やかな育ちを促進することを目的とした活動を行っています。
     朝9:00から14:30まで子ども達と遊び、お母さん方との交流を行っています。また、レクリエーションの準備(工作など)、施設外で行うイベントのお手伝いなども行っています。活動終了後は事後ミーティングがあり、1日を通して気になったことについて、保育士の先生や臨床心理士の先生と様々な視点から情報交換を行っています。
     
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    【プレイルームの様子】

    ボランティア体験を振り返って

     ボランティア活動を通して、子どもとの関わり方だけでなく、「親子」を見るという視点に気づいたことが大きな経験だったと感じています。活動を始めたばかりの頃は、子どもと普段関わることがないために、どのような遊び方をすれば良いのか戸惑う体験が多くありました。しかし、回を重ねる中で、遊び方が分かるだけではなく、子どもたちの変化にも気づくようになりました。「以前と何か違うな、変わったな」という少しの変化に気づける感覚が大切だと思うようになりました。
     大学の講義で“発達心理学”について学んだことで、「どの年齢の子どもがどのようなことができるのか」、「お母さんはどのようなところに不安や難しさを感じているのか」等、自分なりに視点を持ち、考えながら行動することができたと感じています。子どもたちが行う行動の意味を想像することも大切なことだとわかりました。心理学科で学んだことを活かしてこどもと関わることや、講義でこんなこと聞いたことがあったなと感じる場面も多くありました。
     実際に体を動かして子どもたちと触れ合える場は少ないため、とても貴重な体験をさせて頂いています。「今日も楽しかった」で終えるのではなく、楽しみながらも自分なりの成長や発見をすることができる活動だと感じています。
    (Hさん:宮崎西高等学校出身)
     
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    【こどもたちと一緒に】
     
     

    2016年
    12月02日

    心理学科の就職支援「3年生の企業見学会 ~株式会社三井住友銀行様~」

     去る11月2日、3年生8名と、株式会社三井住友銀行福岡法人営業部および福岡支店に企業見学にお伺いしました。この見学会は、銀行について本学学生が理解を深められるように、三井住友銀行様が本学学生のためだけに用意してくださった特別企画です。銀行業務についての講演、行内見学、本学OGも交えた座談会など、当日だけで5時間近く、資料作成などの準備時間を含めるとその何倍ものお時間を8名のために割いて頂きました。いずれもインターネットや就活本では得られない貴重な情報満載で、学生の意識が大きく転換する機会となりました。三井住友銀行様のご厚情に衷心より御礼申し上げます。誠にありがとうございました。
     
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     当日の体験は学生に本当に大きな影響を与えたようで、社員・行員の方々に実際にお会いすることの重要性を改めて痛感しました。ごく一部の抜粋になりますが、下記に学生たちが「今回の企業見学会から何を感じ、学び取ったか」を紹介します。
    (担当:分部)
     


     これまで私は、「仕事をしてお金を稼ぐ」ことは「頑張って働く」「長時間働く」ことと同じと考えていました。しかし今回の見学会を通じて、それは学生のアルバイト感覚だったと感じました。仕事をする(お金を稼ぐ)上で本質的に大切なことはお客様の役に立ちたいという気持ちであり、お客様に提供する商品やサービスの価値の大きさが会社としても社員・行員としてもお金(利益)に繫がると学ぶことができました。「どうやったら稼げるか」ではなく、「どうやったら多くの価値を提供することが出来るか」を考えながら働くことが、私自身にとってもやりがいを持って楽しく働けることにつながると気づくことができました。ありがとうございました。
    (A.M.さん:熊本県立第一高等学校出身)
     
     私は営業職を希望するつもりでいますが、就職活動では働く環境を重視したいとも考えています。その理由は、アルバイトの経験から、営業成績には一緒に働く人をはじめとした職場環境が大きく関係すると感じているためです。これまで銀行については、お金を扱う業務であることから非常に緊張した雰囲気の職場で、自分には合わないと考えていました。しかし今回行内を見学させて頂いた際、行員の方々が互いに気軽に質問されている姿や、廊下ですれ違った際に行員の方同士が笑顔で会話されている姿を目にし、私のイメージとは正反対で、とても温かな雰囲気を感じました。行員の方々が働きやすいと感じていらっしゃることは容易に想像でき、私自身もこのような素晴らしい環境で働きたいと思うようになりました。今回の見学会では、私自身の将来について深く考えることができました。貴重な体験をさせて頂き、本当にありがとうございました。
    (M.H.さん:久留米信愛女学院高等学校出身)

    2016年
    11月29日

    心理学フィールドワーク(学校)

     心理学科では、学部3年生以上を対象とした「心理学フィールドワーク(学校)」という科目が設定されています。この授業では、近郊の那珂小学校にご協力いただき、学生が実際に小学校に出向き、授業時間や休み時間を子どもたちと一緒に過ごします。2年次までに学んだ心理学の学びを、子ども達と関わることを通して体験的・実践的に応用することによって、「心理学を通した人間理解や、人と関わる力」を養います。
     
     学生は、オリエンテーションを受けた後、前期・後期それぞれ2カ月程度、毎週決まった曜日に小学校の午前中のスケジュールに参加し、子どもたちの学習を手助けしたり、一緒に遊んだりすることを通して、子どもたちが楽しく学校生活を送ることができるようサポートします。学生も、最初はどう関わっていいかわからず戸惑うこともありますが、定期的に開かれる「カンファレンス」の時間に、教員や臨床心理士を目指してトレーニング中の大学院生と共に振り返りを行ないながら、子どもたちの理解を深め、子どもたちに関わる力を育んでいます。
     那珂小学校の先生方のあたたかい配慮と子どもたちの溢れる元気にエネルギーをもらいながら、学生たちはやりがいをもって実習に励んでいます。私たち教員の目からも、学生の成長を大変実感できる授業となっています。
    (担当:富永)
     
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    【実習で通った小学校】

    学生の感想

     今まで学生という立場で授業を受けていたのが小学校では先生と呼ばれるため、人としての模範にならないといけないと、実習に行く前は不安や緊張感、プレッシャーは大きくありました。しかし、実際の実習では、すぐにその不安がなくなるくらい楽しい時間を過ごせました。 受け持ったクラスが1年生ということもあり、こども達の伸び幅も大きく実習の度にできないことができるようになっていたり、だんだん落ち着きを見せ始めたりと、成長を感じることが多くありました。
     この実習においてわたしが目標としていたことは、毎週全員とコミュニケーションをとることです。いろいろな生徒と関わっていく中でそれぞれ個性があり、子ども達の気持ちを理解する大切さを学びました。この経験を通して、もっと実生活においても人の心に寄り添えるようになっていきたいと思いました。
    (Kさん:福岡市立福翔高等学校出身)
     
     私はフィールドワークを履修して、子どもに対する意識が変わりました。今まで子どもが苦手だったのですが、小学1年生と2年生と触れ合い、子どもたちのことを知るにつれて苦手と思うことがなくなりました。1週間に1回の実習でしたが、たった1週間でも子どもたちは勉強面でも生活面でも成長していました。そして、子どもたちの成長を見ることだけでなく、自分自身も成長することが出来ました。また、困ったことなどはカンファレンスで大学院生や先生に相談することができ、生徒達とも良い関係を築きあげることができました。
    (Tさん:中村学園女子高等学校出身)
     
     小学生と接していると、はじめは伝えたいことを理解してもらえなかったり、言うことを聞いてもらえなかったりして、困惑し、悩むこともありました。しかし、実習を重ねて生徒とふれ合う時間が増えていき、生徒への言葉のかけ方や近寄り方を自分なりに工夫していく中で、少しずつ生徒との信頼関係を築き上げることができました。そのようにして信頼関係を築くことができたことによって、子どもたちへの対応もより幅広く行うことができるようになりました。また、純粋な心を持つ子どもたちから私が学ぶこともたくさんあり、大変充実した時間を過ごすことができました。
    (Hさん:中村学園女子高等学校出身)
     
     子どもの成長とともに、どうしたら子ども達ともっと仲良くなれるのかを考え、先生や大学院生、同級生と情報交換をしながら意見を出し合い、それを実践することで子どもたちとより良い関係を築くことができました。この小学校実習を通して、自分自身も成長が出来たように感じます。また、昼休みは外でクラスのみんなと遊んで、毎回とても楽しい実習でした。
    (Oさん:福岡県立嘉穂東高等学校出身)
     
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    【カンファレンスの様子:実習の振り返りを行っているところ】

    2016年
    11月25日

    卒業生紹介:総合病院の医療事務で活躍中のH.Sさん

     心理学科でこころについて学んだことを活かし、病院の窓口で病気の方の心に寄り添いながら関わる仕事、医療事務として活躍する卒業生達がいます。今回はそのような医療事務の仕事について、2014年度卒業生H.Sさんに紹介してもらいます。
     

    1  経歴を含め簡単に自己紹をしてください

     私は公立高校の普通科を卒業後、福岡女学院大学の人間関係学部の心理学科に進学しました。現在は福岡の総合病院で医療事務として勤務し、社会人2年目を迎えます。
     
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    2    大学時代によかったことは何でしょうか

     就職活動で諦めない心の大切さを実感できたことです。私はなかなかいい結果が出せず、途中就職活動を休んでしまうこともありました。しかし、諦めて完全に立ち止まってしまうとそこで物事は終了してしまいます。周りの友人が頑張る姿に「自分も負けてはいられない」と思い始め、自分が叶えたい夢に少しでも近づけるようにできる限り後悔したくないと諦めず前へ進み続けました。その結果、現在希望の職種に就くことができました。社会人になっても、この姿勢は私の糧となっています。何事も成功するまでには時間がかかりますが、自分なりのペースで諦めずに前へ進み続ければ、その努力はいつかきっと評価されます。

    3    大学で勉強することで今の自分に役立つ力は何ですか

     心理学科では授業を通して、自らのこころと身体の状態と向き合う時間があります。これは他の学科では味わえない貴重な体験です。自分自身の状態を自らが客観的に把握することはとても難しいことですが、現在でも「あのときの体験・勉強したことが今に繋がっている!」と腑に落ちる機会があります。何かに行き詰まってしまったとき、この腑に落ちる瞬間があり、自分の中で止まった時間がまた動き始めることを社会人になってとても実感します。自らのこころと身体と向き合う力を身に付ければ、自分に何が必要なのかが見えてくることもあり、未来に繋がる道を切り開く対処法が見つかるはずです。

     4    今の仕事を紹介してください

     主に入退院される患者様の治療費の計算及び保険診療の請求を行うレセプト業務を担当しています。また受付業務では直接患者様と接する機会もあります。患者様の中には不安を抱えながら、自らの病気と向き合い治療に励んでいる方が多く来院されます。事務職は直接医療行為を行える立場ではありませんが、少しでも患者様の気持ちに寄り添えるよう、日頃から丁寧な言葉遣いや治療費に関する説明、また笑顔で接することを心掛けて業務を行っています。
     
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     5  これから大学生活を始める方へのメッセージをお願いします

     大学4年間という時間は本当にあっという間です。しかし、自らが活動できる範囲が広がり、様々な経験ができる時間でもあります。アルバイトやボランティア等、新しいことに挑戦する機会も増えてくるでしょう。そんなとき、上手くいくかわからない不安を抱くことがあるかもしれません。しかし少しでも興味があることに出会えたなら、それは何かの運命かもしれません。勇気を持って踏み出したその一歩は、きっと今のあなたを成長させてくれる経験になります。限られた時間ですが、多くのことにチャレンジしてみてくださいね。
     

    2016年
    11月22日

    心理学科の学生が朝倉市の観光PRを行っています3

     既に学科Todayでも紹介していますが、朝倉市との官学連携事業として、藤村ゼミと分部ゼミでは朝倉市の観光パンフレットを作成しました。作成したパンフレットは、朝倉市で行われた“KIRINコスモスフェスタ”で配布しましたが、より多くの人に朝倉市の魅力を知ってもらい、訪れてもらうためには、朝倉市以外の場所でもパンフレットを配る必要があります。そこで今年は、福岡市役所西側ふれあい広場で行われた“筑後川のめぐみフェスティバル”に参加し、パンフレットを配布することにしました。
     フェスティバルでは、福岡・熊本・大分の自治体が多数参加されており、工夫を凝らしてPRをされていました。そのような中で本学科の学生たちは、パンフレットを配るだけでなく、着ぐるみの“中の人”になったりステージに上がったり、様々な形態で朝倉市および自分たちが作ったパンフレットをPRすることになりました。
     今回の活動に参加した学生の一人であるN.M.さん(久留米信愛女学院高等学校出身)に、感想を寄せてもらいました。難しいこともあった反面、それを乗り越えたことで、学べたことも大きかったようです。
    N.M.さん、ありがとうございました!
    (担当:分部・藤村)
     
     
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     10月30日(日)の筑後川フェスティバルで、朝倉市役所商工観光課の方々と作成したパンフレットを配布しました。
     会場では多くの人に受け取ってもらうために声を掛けながら回りましたが、最初はなかなかパンフレットを受け取ってもらうことができませんでした。手に取ってもらえないということは、朝倉の魅力を知ってもらうことができないことになります。そこでどうすれば受け取ってもらえるのかを考えたところ、パンフレットを作る際の視点であった「朝倉の魅力」ばかりにとらわれ、パンフレット自体の魅力を考えていないことに気付きました。
     私たちのパンフレットの魅力は、女子大生が作ったという点です。これが、他と差別化できる点であり、魅力です。ただ、会場の人たちは歩いていますので、声掛けのできる時間は限られています。その一瞬でいかにパンフレットの魅力を伝え、手に取ってもらえるようにするかを考える必要があります。そこで、第一声を「女子大生が作ったパンフレットです!」として、その点だけを確実に伝えるようにしました。
     この結果、たくさんの人に「え、あなたたちが作ったの?」と興味を持ってもらい、受け取ってもらうことができるようになりました。また、それをきっかけに「どこがおすすめなの?」など、声をかけてもらうことが増え、パンフレットを配るだけでなく、その中身を直接紹介しながら朝倉の魅力を伝えることができました。
     このように状況に合わせて行動することができた理由は、今回の連携事業を通じて、現状をしっかりと情報収集し、分析することを学んだからこそだと思います。今回のパンフレット配りを通して、魅力を伝えることの難しさをとても感じさせられましたが、それと同時に楽しさも実感できた貴重な体験でした。
    (N.M.さん:久留米信愛女学院高等学校出身)
     
     

    2016年
    11月18日

    テーマコラム 心理学科での学生の「成長」第1回 成長と心理学 ―未来を見つめて―

     「心理学科では何を学び,どのような成長ができるの?」
    入学前の高校生だけでなく、在学している大学生も素朴に疑問に思うことがあるかもしれません。もちろん、ただ待っているだけでは学びも成長も難しいでしょう。しかし、一歩踏み出し模索すれば、心理学科だからこそできる「学び」や「成長」があります。
     この度、心理学科では、「テーマコラム」を始めることにしました。各教員が同じテーマで、皆さまにお伝えしたいことを発信していきます。最初のテーマは、私たちが、そして皆さんも心より願う「成長」としました。テーマコラムを通して心理学科における学生の「成長」について考えていきます。
     

    テーマコラム 心理学科での学生の「成長」
    第1回 成長と心理学―未来を見つめて―
     
     心理学科todayをお読みくださっている皆さま、ありがとうございます。心理学科学科長の佐野幸子です。皆さまに、このページを通じてお話しできることを、とても楽しく感じています。初めての試みですので、私自身、他の教員たちからどのような話を聴くことができるのか、楽しみにしています。初回は、私が担当し、成長と心理学の未来の関わりを考えてみたいと思います。どうか、今後もおつきあいください。
     
     心理学を教える立場にいますと、「心理学は役に立つのでしょうか?」という質問を受けることがよくあります。この質問の意図を考えますと、心理学が面白いことも、人間関係にも役立つだろうことは知っていますけれど、就職するためには役立たないような気がしますという気持ちが裏にあるようです。さて、本当に心理学は、職探しに役立たないのでしょうか?
     話が変わりますが、最近の学生はスマフォを使ってインターネット検索を気楽に行います。ちょっと思い出してみてください。10年前には、常に身につけている機器でインターネットの検索ができましたでしょうか? 答は「いいえ」です。
     本学の学生証はnimocaの機能も持っています。学生たちは、学生証さえあれば、バスにも乗れますし、コンビニでの買い物も出来ます。学内の食堂や店舗での支払いを済ませることも、自販機で飲み物も買うこともできます。学生証がこれほど便利になることを10年前に想像できましたでしょうか?
     現在、時代は予想を超えますスピードで変わっています。昔に誕生したコンピュータやインターネットといった様々な技術が、今になって着実に「普通の」生活に影響を与え始めています。昨年、野村総合研究所とオックスフォード大学の共同研究(注1)によって、2030年、つまり今後15年も経たないうちに、現在の日本で人が働いている仕事の49%を、人工知能やロボットが請け負うことができることを明らかにしました。
     将来就きたい仕事、現在従事している仕事は、10年先、20年先、30年先にも存在する仕事なのでしょうか? 高校生を初めとする、現代の青年たちは、本当に大変だと思いますが、将来を見据えて仕事を考える必要があるのです。
     では、将来も生き延びる仕事とは、どんなものなのでしょうか? 先の共同研究は、「創造性、協調性が必要な業務や、非定型な業務は未来においても人が担う」と言っています。そして、人工知能やロボットではできないだろう仕事、言い換えれば将来も必ず生き残るだろう職種として、各種カウンセラーや心理学研究者を挙げています。創造性や協調性は、他者との関わりが必ず必要となる特性です。非定型、つまりマニュアル通りではできない、その場その時での柔軟な対応が必要となる作業というのも、他者の存在を大切にしてこそ成功するものです。このような能力を伸ばす学びは、心理学ならではのものです。
     マズローという人が、欲求段階説(注2)というものを発表しています。彼によれば、人が成長(自己実現)に向かうためには、生きていくための基本的・本能的な欲求(空腹を満たす、睡眠を確保するなど)や安全が保証されることなどが必要となります。おそらく、今後の世の中は、基本的な欲求や安全を確保するための作業を人工知能やロボットが解決してくれて、成長に向かうためのプラスのことを人が提供するようになるのではないかと私は考えています。人の成長や成長に向かうために必要なものを考えたり、実際に自他の成長を促したり疲れを癒やしたりなどのサポートを行う学問が心理学です。
     現時点でも、既に公認心理師という心理学領域では初めての国家資格が誕生し、心理学が職に結びつく可能性は大きく伸びています。しかし、今から大学に入学しようとする世代の人たちを考えますと、心理学は、10年後、20年後、さらには未来に渡って当人にも役立つのみではなく、職にも結びつく学問だと言えるでしょう。
     我が家では、お掃除は掃除機ロボットがしてくれています。しかし、花を飾るのは相変わらず私の役割です。日々の生活を思い起こし、未来にも活躍できるあなたの職や役割を考えてみてください。未来を見据えることこそ、あなたの素敵な成長に繋がります。
    (文責:佐野)
     
    注1) https://www.nri.com/~/media/PDF/jp/news/2015/151202_1.pdf
    注2) Abraham Maslow 1943 "A Theory of Human Motivation" Psychological Review
    これは原論文(英語)ですが、有名な理論ですので日本語でも多数の文献で紹介されています。
     
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    2016年
    11月15日

    インターンシップ体験報告

     今回はインターンシップ1)に参加した心理学科3年生のHさんとYさんにインターンシップ体験について報告してもらいます。
    HさんYさんありがとうございました!

     注1)インターンシップとは:学生が地域企業において実習・研修的な就業体験を行うこと。本学では学科独自によるものや九州インターンシップ推進協議会によるインターンシップを実施しています。
     

     インターンシップに参加するにあたり“できるだけ多くのことにチャレンジする”“周囲への気配りを意識する”ことを目的に臨みました。アルバイトのように細かいマニュアルはないため、実際に仕事をしている方の真似をして仕事を覚えることから始めました。仕事で覚えることは多くあり大変でしたが、参加した目的が達成できるように意識して仕事に取り組みました。そして、このインターンシップで「自発的に行動すること」が大切だと学びました。この行動が、仕事を教えてもらうきっかけ、仕事以外の社会人としての姿勢を教えてもらうきっかけにつながったからです。また、就職への思いを後押ししてもらうことになり、とても勇気づけられました。これからインターンシップに参加しようと考えている方は、与えられたことだけを行うのではなく、一歩勇気を出して自分から行動してみてほしいと思います。
    (Hさん:福岡大学付属若葉高等学校出身)
     
     インターンシップでは、社会人として働くこととアルバイトとの違いを学ぶことができました。社会人にはタイムマネジメントをする力が必要ということを知って、さらには自分で計画を立て仕事を行っていかなければいけないことがわかりました。また、その時々において自分で判断していかなければいけないことがわかりました。相手が何を求めているかを考えて行動する、気の利かせ方を身につけることができました。採用者目線で意見を聞くことができる機会もありました。また、電話の受け方や立居振舞をどのように行えば相手に好印象を与えることができるのかなどを教えていただけたため、今後の就職活動に活かすことができると思いました。これから参加する方は、目的を具体的に決めてから参加することを大事にして欲しいと思います。
    (Yさん:折尾愛真高等学校出身)
     
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    【インターンシップ説明会の様子(体験者の報告会)】

    2016年
    11月11日

    留学から帰国して思うこと

     今回は半年間のカナダ留学から帰国して間もないAさんに、今、振り返って思うことについて報告してもらいます。Aさんありがとうございました。
     
                             
     半年のカナダ留学を終えて、心理学科で学んでいてよかったと思うことがあります。なぜなら、夢や憧れの留学でなく、目的を語学研修に絞った留学でもなく、自己成長について考えたうえでの留学になったからです。
     高校生の時から大学生になったらカナダに留学しようと思っていました。福岡女学院大学に入学したのは大学案内で他の大学と違った留学制度があることを知ったからです。
     
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     「赤毛のアンの家の前で」
     
     心理学科では1年次必修の基礎演習の課題にプレゼンテイションがありました。学生同士で話し合って決めた『よく遊び、よく学ぶ』というクラスの共通テーマのもとで、チームに分かれてプレゼンテイションにとりくみました。私はIさんNさんと一緒に『未体験を楽しむ』というサブテーマで〈留学〉をとりあげました。日本人留学者数の推移や主な留学先などを調べることで、留学について客観的に捉えることができました。
     プレゼンテイションで、私は、留学を「言葉が通じない不自由、何をどうしていいかわからない緊張、そして、孤独と向き合うなど、ハンディを引き受ける体験への挑戦」と説明しました。留学がまだ希望にすぎなかった1年次の私は、「時間とお金を費やしてまでして、苦労を引き受けようとする理由、心配する家族を説得できる理由は何でしょうか。そんな説得力のある理由があるのでしょうか?」と同級生たちに問いかけてプレゼンテイションを締めくくりました。
     このように、私の場合は〈留学〉でしたが、一人ひとりの関心事についてじっくりと学ぶことも心理学だと予想もしていませんでした。
     
     留学前の私のどこがどのように変化したのか、まだ話せそうにありません。でも、日本人同士で互いに価値観や考えが違う人々と出会っても、めげることなく、自分の考えを述べる勇気のようなものが芽生えているように感じます。少しは、たくましくなったのかもしれません。
    (Aさん:福岡県立香住丘高等学校出身)
     
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    「大学キャンパス近くの歴史を感じる街並み」

    2016年
    11月08日

    心理療法基礎実習

     「心理療法基礎実習(3年生から履修)」を紹介します。この授業の目標は「ボディナミクス(Bodynamics)に基づく『ボディノット(Bodyknot Model)』を実習し、自己理解を深めるとともに、コミュニケーションスキルを向上させる」ことです。
     ボディナミクスというのは1970年代にデンマークの心理学者が開発した臨床心理学関連の理論と技術です。そのアプローチの方法は筋肉への働きかけ、自我機能への働きかけ、性格構造(発達心理)の分析という3方向からなされるものです。日本では2003年から研修が始まりました。
     
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     この授業では、人とのコミュニケーションを改善する「ボディノットモデル」の実習を行います。ボディノットモデルでは、人のコミュニケーション要素は5つの要素から成り立つと考えます。5要素とは、①事実(五感)、②事実の解釈、③個人的な発言、④内面の衝動、⑤行動です。この5つの要素をどのように受講生自身が使っているかをロールプレイを通して、受講生が気づくような実習を行います。
     実習では、個人がしっかりとした自分になり、人の話をよく聞け、人によく話せるようになるために、自分の「自我機能(自分で気がついている自分)」を活性化するエクササイズを行います。11設定されている自我機能の内、基本となる3個の自我機能を活性化するエクササイズを行います。1つは「グラウンディング/リアリティテスティング:大地とのつながりを維持する能力(地に足がついている状態)」です。次は、「センタリング:体の中心を意識し、そこに留まること」です。最後に「バウンダリ(境界線):他人や周囲の世界との関わりにおいて、自分自身を制限する能力あるいはスキルに関わるもの。また皮膚、エネルギー、テリトリーの区別を意識すること」です。
     以下に実習の様子を紹介します。学生は楽しみながら、笑顔で実習に取り組んでいます。エクササイズを繰り返すことを通して、自分の自我機能の変化に気づきます。その上で、カウンセラー役、クライアント役、観察者役を何度もロールプレイで体験する中で、自分のコミュニケーションの仕方に気づき、改善することができます。実習を通して受講生が元気になり、コミュニケーションの仕方が向上し、人間関係が円滑になる楽しい授業です。                                     
    (担当:原口)
     
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    【グラウンディング:「足首回し」の実習の様子】
     
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    【センタリングで:「左右の膝押し」の実習の様子】
     
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    【バウンダリ:「パッキング」の実習の様子】

    自我機能のエクササイズに対する受講生の声

    「グラウンディングの足首回しが一番効果を実感している」             (Tさん)
    「グラウンディングの立ち方座り方の姿勢を作ることで、普段の姿勢と比べて、芯がしっかりしている感じがしたり、自信を持って堂々とすることができた。またエクササイズを行う前後で、体の軽さや心の落ち着き方が変化していたことを感じた」                                                                                (Sさん)

    ボディノットのロールプレイ実習に対する受講生の声

    「ボディノットをすることで、精神と身体がつながっている実感がもてた」
    (Fさん)
    「面接場面ではグラウンディングやセンタリングが思うようにできなかったため、意識して行わなければならないと思った」             (Fさん)
    「ロールプレイでセラピスト役の時、クライエント役の話に質問を行うことがすぐできずに難しかった。質問を考えているときに、目線が下の方にいっていたことを観察者から教えてもらった。今後は目線を下げずに会話するようにしていきたい」                                   (Sさん)
     

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