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    人間関係学部

    人間関係学部Today 一覧

    2018年
    02月20日

    分部ゼミ(『卒業研究』)~ヒトの記憶・思考・感情を実験から明らかにする~

     心理学科には必修科目として『卒業研究』という授業があります。この授業は4年次のゼミであり、学生たちはそこで各々の卒業研究に励むことになります。3年次のゼミと同じく、4年次のゼミもまた教員の個性が強く反映された場所であり、心理学科の特長が端的に表れた授業と言えます。そこで『心理学科Today』では、心理学科の学生や教員たちが4年次のゼミでどのような活動を行っているのかを紹介していきます。
     第1回となる今回は、分部講師のゼミです。
     

     

     分部ゼミでは、学生たちが自分の興味関心にしたがって研究を行っています。学生自身の興味関心に従った研究ですので、「なぜ人は後悔をするのか」「なぜ『怖いもの見たさ』が生じるのか」などの感情に関する研究、「なぜ『在庫限り』などの“煽り”が効果的なのか」といった購買行動に関する研究、「不快な記憶を消すことはできるか」といった記憶に関する研究など、実に多様です。その分、学生たちには多くの学びがあるようです。今年度の4年生のM.H.さん(久留米信愛女学院高校出身)に、自身の研究を紹介してもらいました。
     

     食堂で、初めて見る定食があったとします。「美味しくないかも」と思いつつもその定食を注文しますか?それとも「いつもの」を注文しますか?このように「損するかも…」などのリスクに直面したとき、危険を冒す場合もあれば避ける場合もあります。では、どのようにして人は危険を避けているのでしょうか?
     これまでの研究から、人がリスクに直面すると、①まず「心拍数の増加」などの変化が身体に生じ、②次にその変化を生みだした原因(危険)を避ける行動が無意識のうちに生まれ、③最後に「こっちはやめておこう」といった意識が生まれるとされています。しかし、心拍数の増加などの身体変化が、本当に危険を避ける手掛りになっているのかは定かではありません。そこで私は、強制的に身体反応を引き起こすことでこの問題を検討しました。
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    実験室の様子
     
     実験は、パソコンを使って行いました。被験者は「50%で15点もらえるが、50%で15点失う」などの賭けに参加するか(つまり危険を冒すか)、それとも避けるかを決めるのですが、その直前に7ミリ秒というごく短時間だけ、怖い画像を出す場合を入れました。
     7ミリ秒という時間は本当に一瞬で、被験者は画像が出たことにも気づきません。しかし意識できなくとも体は反応し、心拍数や発汗量が増えることが知られています。そのため、もしこれらの身体反応が危険回避を促すのであれば、その直後に行う「危険を避けるか、危険を冒すか」という判断で危険を避ける確率が高まるはずです。
     実験の結果、怖い画像が出た場合は、確かに危険を避ける確率が高まりました。しかしそれは、「丁か半か」といったタイプの危険性だけであり、「80%で10点もらえるが、20%で40点失う」など、「確率は低いが当たったときは大きいタイプの危険性」には作用していませんでした。つまり、心拍数の増加などは危険性を避ける手掛りになっていますが、それは危険性のタイプごとに異なることが初めて明らかになりました。
     今回の研究では、以前から気になっていた「ヒトは無意識でどのような処理を行っており、それがどのように行動につながっているのか」というテーマについて、自分の手で調べることができました。自分が興味を持っているテーマについて実験を通じて検証できることはとても面白く、本当に充実した1年間となりました。

    2018年
    02月16日

    福岡女学院大学心理学科とは?

     福岡女学院大学の心理学科は、こころの問題を抱える人を理解し、支えるための「臨床心理学」、自分の将来像を考え、組織で働くことについて学ぶための「キャリア心理学」をより深く学ぶことができる点に、その特長があります。
     また、講義や演習から心理学の専門知識を学ぶだけではなく、その知識を学生自らが活用し、深化させるための高度な学外活動も準備されています。少人数教育だからこそできる、学生主体の学びです。
     本記事では、数ある「心理学科Today」の中から心理学科の特長が表れている記事を少しだけご紹介します。「福岡女学院大学の心理学科ってどんなところなの?」そんな皆さんの疑問にきっとお答えできるはずです。
    ぜひご一読ください。
     
    様々な心理学を学ぶ
    授業紹介『人間関係心理学』
    授業紹介『心理学フィールドワーク(教育)A』

     
    心理学の研究を行う
    授業紹介:3年次 佐野ゼミ(『専門演習』)
    心理学科の学部3年生が『九州心理学会』で研究発表を行いました
     
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    心理学を実社会に活かす
    三井住友銀行×心理学科連携事業:心理学をもとに新たな金融サービスを提案する
    臨床心理学を震災支援に活かす

     
    キャリアを形成する
    大学院生による「臨床心理学専攻 進学ガイダンス」を行いました!
    インターンシップ参加報告 ~ 法務省インターンシップ Y.U.さん~
     
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    2018年
    02月13日

    2017年度 卒業研究合同発表会を行いました

     1月31日、本年も心理学科教員有志による卒業研究合同発表会が行われ、4年生たちが後輩や教職員に向けてそれぞれの卒業研究を発表しました。
     
     『心理学の卒業研究』と言ってもその内容は大学ごとに大きく異なりますが、本学では仮説検証型が大半です。仮説検証とは、(人の考え・行動・性格などについて)“~ではないか?”という仮説を立て、その仮説が正しいかを調べるためにデータを集め、検証するというものです。

    本年度発表された研究の一部をご紹介すると…

     ・女子大生の消費行動について学内企業と連携しながら調べた、
       『女子大学生が売店で購入する清涼飲料水について』

     ・SNSを行う人の心理について調べた、
       『自撮りの奥に隠れた私』

     ・養育者が行う絵本の読み聞かせの効果について調べた、
       『絵本の読み聞かせが親子関係に与える影響』

    など、いずれも興味深いものばかりでした。
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     ご来場いただいた方には、全ての研究の中から特に面白かったもの4編を投票して頂きました。その結果をもとに最優秀賞2編、優秀賞4編が選ばれ、表彰状と副賞が贈呈されました。
    本年度は、下記の研究が最優秀賞と優秀賞にそれぞれ選ばれました。おめでとうございます!!

    【最優秀賞】
    ・相談への対応が気分に与える影響-友人からの対応・友人への対応-
    ・人は身体反応をもとにリスク回避を行うのか?意識下の作用の検討

    【優秀賞】
    ・自撮りの奥に隠れた私
    ・ハーディネスの育成と効果 -学生生活や職業キャリア・レディネス等に関し
     て-
    ・遅刻行動とパーソナリティ特性との関連について
    ・理想と現実の自己における差異についての「ポジティブなあきらめ」が自己受
     容に及ぼす影響
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    2018年
    02月07日

    三井住友銀行×心理学科連携事業:心理学をもとに新たな金融サービスを提案する

     2017年度、心理学科とキャリア開発教育センターでは、株式会社三井住友銀行様との連携事業として、「心理学を活かした金融サービス向上プロジェクト」を進めてきました。
     
     このプロジェクトは、心理学科の学生たちが、実社会の課題に心理学的観点から解決策を考え、提案するというものです。参加学生は、つい先日まで高校生であった1年生を中心とした2つのグループで、三井住友銀行の口座管理アプリの課題とその解決策を4月から考え続けてきました。その最終報告会が、去る12月15日に三井住友銀行福岡支店にて行われました。
     
     当日は、三井住友銀行の九州法人ソリューションセンター長、福岡法人営業部部長、また東京会場から法人戦略部部長、ITイノベーション推進部上席推進役といった錚々たる方々にご参加頂きました。学生たちは緊張しながらも、「口座管理アプリを『利益が増えるように行動するタイプ』『損失が減るように行動するタイプ』という個人差を基準にカスタマイズ可能にすることで、顧客側は自分に合う資産形成戦略をとれるようになり、銀行側も効果的なマーケティング戦略をとれるようになる」などの提案を行いました。三井住友銀行の皆様からは、着想の有用性や実ビジネス特有の留意点などの観点から講評を頂きました。
     
     今回のプロジェクトを通じて学生たちは、心理学の知見や金融業をより深く学ぶことができただけではなく、企業の抱える課題を発見・分析・解決する力、自身の考えを発表する力、グループメンバーと協同する力、そして就業意識などを培うことができました。貴重な機会を提供して頂いた株式会社三井住友銀行の皆様に、改めて深く御礼申し上げます。
     
     2018年度から本プロジェクトは、正課の『心理学プロジェクト演習』として再スタートしますが、学生の更なる成長のために教職員一同、今まで以上に励んで参ります。
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    2018年
    02月01日

    授業紹介:3年次 大里ゼミ(『専門演習』)

     3年次になると学生たちは“ゼミ”に所属し、指導教員のもと、ゼミの仲間たちと研究や学外活動に励むことになります。ゼミは大学の中で最も教員の個性が反映された場所と言えますが、そこでの取り組みはなかなか見えにくいものです。そこで『心理学科Today』では、心理学科の教員たちがゼミでどのような活動を行っているのかを紹介していきます。第9回となる今回は、大里准教授の3年次のゼミです。

     

     3年次のゼミでは、毎年、九州以外の複数の大学と、「合同ゼミ」を行っています。これは、組織論や経営学、心理学などに関して各大学の学生たちがグループで研究を行い、その成果を発表する、大学間対抗のゼミです。今年度は関西の大学で行われ、北海道、東京、関西から8つのグループが参加しました。
     合同ゼミでは、まず他大学の学生や教員に対して口頭で研究発表を行い、その後に質疑応答が行われます。私のゼミの学生たちは緊張しているようで、うまく発表が出来ないのではないかと心配もしましたが、ふたを開けてみると、他大学の多くの学生からの注目を集めている状況であったにも関わらず、臆することなく発表する姿を見せてくれました。また、他大学の学生からの質問にもスムーズにはっきりと答えているのを見て、学生たちの成長を実感しました。
     今回の合同ゼミでの姿を見て、今後の就職活動にもこの経験が活かされることと思います。また、学生たち自身にとっても、学部や学科の異なる学生たちから質問を受け、新たな視点に気づき、刺激を受ける良い機会になったと思います。今後さらに成長していってくれるのではないかと期待が持てました。
    (担当:大里)
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    2018年
    01月22日

    授業紹介:3年次 奇ゼミ(『専門演習』)

     3年次になると学生たちは“ゼミ”に所属し、指導教員のもと、ゼミの仲間たちと研究や学外活動に励むことになります。ゼミは大学の中で最も教員の個性が反映された場所と言えますが、そこでの取り組みはなかなか見えにくいものです。そこで『心理学科Today』では、心理学科の教員たちがゼミでどのような活動を行っているのかを紹介していきます。第8回となる今回は、奇教授の3年次のゼミです。
     

     

    ゼミ(専門演習)では、次の3点を課題に設定し、取り組んでいます。
     
    ①2年間学んだ心理学の理論と用語を整理し、他者に説明できるようにする。
     「わかる」とは、それを人に説明できることを意味します。自分がわからないものは勉強したつもりでも、人に説明することができません。また、2年間勉強したことに自信を持つためにも、インプット(注入)したものをアウトプット(言語化、説明)できることが大事だと考えています。そこで、2年間学んだ理論や用語を分担して整理し、教える側になったつもりで説明(発表)する段階を踏みます。
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    ②文章を読み解く力をつける。
     本や論文など、あらゆる文章は、趣旨、テーマ、キーワード、文脈を捉えることが必須であり、文章の構造を理解することが大事だと考えています。そこで、心理学の論文を題材に、キーワード調べから始まり、要約の訓練を行います。文章を読み解く力と自分で考える力は連動していますので、卒業研究の作成のための情報収集力・情報整理力・思考力の基盤にもなります。
     
    ③自分の関心を定め、関連論文を収集、要約して卒業研究の種を作る。
     各自の日常の関心事や、授業等で関心をもつようになったことなどを設定し、その周辺の関連論文を収集して、先行研究の要約と発表を行います。次に、関心事の周辺の材料から自分の関心テーマに合わせた論を立てる訓練を行います。それが自分の卒業研究の土台になります。
     
    そのほか、私の専門であるリラクセイション療法を体験したり、韓国の文化について話したりするなど、リラックスする時間を設けています。専門演習を通して、自分の考えや言葉に自信をもつこと、自分のあり方がよりナチュラルになることを期待しながら、学生たちと関わっています。
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    2018年
    01月17日

    授業紹介:3年次 佐野ゼミ(『専門演習』)

     3年次になると学生たちは“ゼミ”に所属し、指導教員のもと、ゼミの仲間たちと研究や学外活動に励むことになります。ゼミは大学の中で最も教員の個性が反映された場所と言えますが、そこでの取り組みはなかなか見えにくいものです。そこで『心理学科Today』では、心理学科の教員たちがゼミでどのような活動を行っているのかを紹介していきます。第7回となる今回は、佐野教授の3年次のゼミです。
     

     

     3年生の佐野ゼミでは、「判ったつもり」で「指示された」手順を追うのではなく、「実際に深く理解」し「自力で考え」研究を行うことのできる力を獲得することを目標とします。この力は、心理学のみではなく、社会で活躍するためにも必要なものです。「自転車に乗る」ことを考えてみてください。サドルにまたがり、バランスをとって、ペダルを踏めば自転車は進むはずです。ところが、この知識のみで「判ったつもり」になっても、実際には自転車に乗ることはできません。自転車に乗ろうとする試行錯誤を繰り返すことが必須です。3年次ゼミ生達は、私から試行錯誤せざるを得ない課題を提供され、時に応じてサポートを受けながら成長し続けます。
     また、3年の佐野ゼミでは、多くの作業をグループで行います。与えられた明確な課題を達成するには「協同」が必要です。この経験は、人と働くことの素晴らしさと難しさを知るための学びに通じると同時に、自分の特性を発見する収穫にもつながります。
     

    □■□佐野ゼミの1年間□■□

    4月~5月
     ゼミ開始と同時に、私が独自に作った200ページ近い「佐野ゼミ テキスト」が配付されます。研究に必要な2年生までに学んだことの復習と、今後2年間のゼミ活動で獲得すべき知識がしっかりと書かれたものです。
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    【テキストを持って】
     
     まずは、心理学の論文を読む力を伸ばすことから始まります。研究に必要な基礎知識を復習しながら、段階を追って論文に取り組みます。
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    【指定された学術冊子を図書館で見つけて】

    6月~7月
     グループに分かれ、研究を開始します。まずは、研究テーマと仮説の設定です。研究してみたいと漠然と思っていたものを、どう具体化し、整理するか、学生達は試行錯誤を続けます。
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    【テーマを決める作業中】
    8月~9月
     研究に必要なデータの集め方を決めます。例年、質問紙法を選ぶグループが殆どです。自分たちの狙いにピッタリの尺度を過去の研究から探す場合も、独自の尺度を作る場合も、相当難しく時間のかかる作業です。そのため夏休み中には、10時~17時まで集中して勉強する特別集中指導日を複数日設定します。
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    【研究室で指導を受けて(2名は別室で作業中)】
    10月~11月
     授業、グループでの活動、ともにPCルームに移行します。まずは、集めたデータを入力ミスが無いように皆で慎重に入力したうえで、SPSSという統計ソフトを使って分析を行います。佐野ゼミではプログラムを書く方法を採用しており、分析方法やソフトをしっかりと理解する必要があります。学生達は互いに「励ましあい」ながら、パソコンに向かう時間を過ごすことになります。
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    【PCルームで勉強中】

    12月~01月
     最終段階を迎え、論文執筆に向かいます。心理学の論文は大きく4部構成になりますが、2つ(方法、結果)をグループで、残り(問題、考察)は個人で書きます。論文の執筆は初めての体験ですから、少し書いて指導を受け、その指導を参考に書き直し、次の部分も書き進めて、再び指導を受けることになります。
     またこの時期は、4年生の佐野ゼミ生達が「卒業研究」完成に向かって追い込みを行っています。冬期休暇中も自主的に大学のノートPCを借り、教室でゼミを開いています。3年生は自由参加ですが、多数参加しています。
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    【激励とお年玉のピザを先輩達と一緒に】

    02月~03月
     春休み、ゼミ生達はプライベートを多いに愉しむと同時に、次年度の卒業研究に向けて、研究テーマを考えます。大学での指導は原則としてありませんが、大学院進学を考えているゼミ生は、個人的に相談や指導を受けにやって来ます。
     
     以上が、3年佐野ゼミの1年間です。4年ゼミ生に佐野ゼミの感想を聞いたところ、「考える力がついたことです。難しい問題はさっさと答えを見て学ぶという生き方をしてきた私にとっては、とても辛い事でもありました。」とある学生が回答しました。おそらく、現在の3年ゼミ生の多くが、今も、そして、これから半年間も「辛い」時期を過ごすのではないでしょうか。
     4年生の他の回答には、「論文を読む力がついた」「日頃の小さな疑問に目を向け、考えられるようになった」「心理学が楽しいと思えるようになった」「自分を客観的に見て、今の課題に気づくことができるようになった」等がみられます。また、「学生のレベルに合わせ、分かるように指導してくださいます」という回答もありました。3年生では、「この課題はできるはずだ。」と自分を信じて、少々難しいと思っても挑戦し続けて欲しいものです。ゼミでの成長を愉しみに指導を続けています。
    (担当:佐野)

    2018年
    01月10日

    授業紹介:3年次 重橋ゼミ(『専門演習』)

     3年次になると学生たちは“ゼミ”に所属し、指導教員のもと、ゼミの仲間たちと研究や学外活動に励むことになります。ゼミは大学の中で最も教員の個性が反映された場所と言えますが、そこでの取り組みはなかなか見えにくいものです。そこで『心理学科Today』では、心理学科の教員たちがゼミでどのような活動を行っているのかを紹介していきます。第6回となる今回は、重橋教授の3年次のゼミです。

     

     
    専門演習(重橋ゼミ)での取り組みを3つ紹介します。

    ゼミの発表から学ぶ
     3年ゼミでは発表を通して、「情報を収集する力・分析する力・発信する力・批判する力」を身につけます。前期は専門書や論文の発表、後期はグループ研究の実施と発表を通して、少人数教育ならではの安心できる空間の中で仲間と協力しながら、これらの課題に取り組みます(写真下)。グループ研究では、今年度は「幸福感」を共通テーマに「笑いの表出と幸福感」「偽りの自分と幸福感」の関連について現在研究中です。
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    先輩・後輩との交流から学ぶ
     ゼミでは、ゼミの先輩‐後輩とのつながりを大事にしています。交流から学ぶこともたくさんあります。例えば、プレゼンテーションの力を発揮できるように、前期は先輩、後期は後輩のゼミ生に向けて発表を行います(写真下)。また、大学院進学や就職活動といった今後のキャリアに関する悩みは、先輩との懇談会で積極的にたずねます。
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     先輩‐後輩との交流を楽しむ時間も必要です。今年は大学院生も一緒に、“秋のサンマ大会”を企画しました(写真下)。七輪で焼いたサンマとキノコ汁、新米のご飯を頂きました!
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    ゼミ外の活動から学ぶ
     私の専門「臨床心理学」に興味を持つ学生が多いため、臨床心理学について学ぶ研究会に参加する機会や(写真左:耳が聴こえない人への支援について学ぶ研究会に参加)、臨床支援に関わるボランティアへの参加の機会(写真右)を紹介し、ゼミ外の活動から学ぶ機会も大事にしています。
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     1年間で学生は持っていた力を発揮するようになり、4年ゼミでの卒業研究に臨みます。
    (担当:重橋)

    2018年
    01月04日

    授業紹介:3年次 白澤ゼミ(『専門演習』)

     3年次になると学生たちは“ゼミ”に所属し、指導教員のもと、ゼミの仲間たちと研究や学外活動に励むことになります。ゼミは、大学の中で最も教員の個性が反映された場所と言えますが、そこでの取り組みはなかなか見えにくいものです。そこで『心理学科Today』では、心理学科の教員たちがゼミでどのような活動を行っているのかを紹介していきます。第5回となる今回は、白澤教授の3年次のゼミです。

     

     白澤ゼミには、幼児期から青年期までの心理的発達や適応上の問題、子どもとその家族への支援に関心を持つゼミ生が集まっています。3年次のゼミ(『専門演習A/B』)では、1,2年次の基礎的な学びの中で生じた漠然とした興味や関心を、4年次に取り組む研究の「テーマ」として明確にしていく作業を行います。ゼミは、ただ一つの正解を受け身的に教えてもらう場ではありません。ゼミのメンバーの前で、自分なりに考えたことを発表し、他のメンバーの話に耳を傾け質問するという「学び合い」を通して、また臨床現場の見学や体験的学習を通して、それぞれが主体的に学び、考え続ける力を涵養する場です。

    ゼミでの学びについて(I.M.さん:八幡南高等学校)

     前期は、ゼミで取り上げるテーマについてゼミのメンバー全員で検討することから始まりました。最初に考えたテーマは、「虐待問題」「母子関係」でした。ゼミの時間は、これらのテーマについて異なる視点から書かれた複数の文献を読み、それぞれの意見を出し合いました。また、児童相談所への施設見学やコラージュ療法などの心理療法の体験などを通して、これまで講義で学んだ知識や理論についての理解がさらに深まったと思います。
     後期は、「過去のいじめ体験の心理的影響」や「青年期の友人関係と心理的適応」に関する論文を読み、各自要約をした上で自分の考えを発表することを通して、卒業研究論文に向けて、どのように文章を構成したらよいのか、どのような研究の方法があるのかといった知識を得ました。現在は、それぞれが研究のテーマを決め、そのテーマと関連のある文献を探しています。
     白澤ゼミでは、先生から「あなたはこれについてどのように考えますか?」と質問されることが多く、その際には必ず全員が自分の意見を発表します。これにより、どのように言えば自分の意見が相手に伝わるのかということを考えることができ、さらに他者の意見から新しい視点を発見することもできます。
     また、白澤先生はゼミの終わりに必ずフィードバックを行ってくださるので、何が重要であるのか再確認をすることができます。
    このようなゼミの流れにより、卒業研究へ向けた準備を行うとともに、臨床現場において必要な知識が身に付くと考えています。
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    2018年
    01月01日

    あけましておめでとうございます。

     2018年の初春をいかがお過ごしでしょうか。
     福岡女学院大学心理学科は、今年、新たなカリキュラムをスタートさせます。昨年9月に施行された「公認心理師法」に基づき、国家資格獲得への道を整備すること、さらには、学生たちが心理学を通じてより成長できるための実践的教育を拡充することを目指しています。
     公認心理師や臨床心理士といったカウンセラーの仕事を目指す人のための「臨床心理コース」、マーケティングや商品開発、経営管理や企画を行うなど、企業で活躍する人のための「キャリア心理コース」、あらゆる行動の基礎となる人と関わる力を伸ばす「人間関係コース」、以上3つの学びと研究の流れを創ると同時に、2コース取得により更に飛躍する体制も考慮しました。また、選択必修科目群を加えることにより、基礎に裏打ちされた心理学の知見を用いて活躍する者の育成を目指しました。
     今年も、心理学を力としポジティブに社会貢献できる女性たちの教育に努めたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
    (心理学科長:佐野)
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    2017年
    12月25日

    授業紹介:3年次 富永ゼミ(『専門演習』)

     3年次になると学生たちは“ゼミ”に所属し、指導教員のもと、ゼミの仲間たちと研究や学外活動に励むことになります。ゼミは大学の中で最も教員の個性が反映された場所と言えますが、そこでの取り組みはなかなか見えにくいものです。そこで『心理学科Today』では、心理学科の教員たちがゼミでどのような活動を行っているのかを紹介していきます。第4回となる今回は、富永准教授の3年次のゼミです。

     

     3年ゼミでは、3~4人のグループで、心理学の先行研究の追試を行うという課題に取り組んでいます。この課題の意図は、4年次になると4年間の集大成として学生は卒業研究に取り組みますが、そこで必要となる、研究を進める上での一つ一つの作業や、一連の流れを学んでもらうことにあります。また、卒業研究は個人で行いますが、仲間との協力は不可欠であることから、仲間と協働する力を育てるということも意図しています。
     まずは先行研究を選び、それを十分読み込むことに始まり、質問紙の作成やデータの統計処理といった作業を行っていきます。「お手本」を元に作業は進めていくわけですが、「マネ」で終わりにならないように、どういうわけで先行研究ではそのような手段が採られているのかを理解しながら進めてもらっています。統計結果の数値の意味するところを理解することや、そうして得られた結果について考察することは、特に難しいところのようですが、話し合ったり、教員からアドバイスをもらったりしながら、結果、考察、そして今回の研究で見えた課題についても、主体的にレポートにまとめることができました。そして、そのレポートの概要をスライドにまとめ、発表会を行いました。発表会には大学院生に聞きに来てもらいましたが、3年生でこれだけの発表ができるのは立派だと感心していました。
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     こうして研究の一通りの作業を実践した後、現在はそれぞれの卒業研究の作成に向けて、自分の研究テーマを掘り下げる作業に入っていっているところです。卒業研究に向けての取り組みには、自分で課題を見つける、課題に対して適切な解決法を考える、データを基に考察を行う、他者に伝わりやすいように自分の考えをプレゼンする等、社会に出てからも大切なスキルが含まれており、そうした力を身につけていってほしいと思っています。
     早いものであと数カ月もすれば4年生になりますが、彼女たちがどのような卒業研究を仕上げていくのか、今から楽しみです。
    (担当:富永)

    2017年
    12月20日

    授業紹介:3年次 米川ゼミ(『専門演習』)

     3年次になると学生たちは“ゼミ”に所属し、指導教員のもと、ゼミの仲間たちと研究や学外活動に励むことになります。ゼミは大学の中で最も教員の個性が反映された場所と言えますが、そこでの取り組みはなかなか見えにくいものです。そこで『心理学科Today』では、心理学科の教員たちがゼミでどのような活動を行っているのかを紹介していきます。第3回となる今回は、米川教授の3年次のゼミです。

     

     3年生になると、「専門演習」という名のゼミ形式の授業を行います。学生は各自希望してゼミ担当の教員に所属して、少人数に分かれて勉強します。通常は4年生までの2年間をこのゼミで過ごして、卒業研究論文を仕上げます。卒業研究は、4年間の心理学の専門的な勉強の集大成となるもので、4年制大学で勉学に努めた証となるものです。授業内容について、ゼミ生のM.Y.さん(香住丘高校出身)に紹介してもらいました。
     
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     米川ゼミでは、興味のあるテーマを各自が自由に設定して研究に取り組んでいます。3年次ゼミ前期では、各々が関心を持った心理学に関する本を読み、全体的な要約を作成しました。後期は、より実践的に心理学の論文を読み解いていきます。本文を読み解きながら重要な部分を引き出す作業を行うことで、読む力と自分なりに文章をまとめる力が身につきます。臨床心理学といった特定の領域や分野、研究テーマに限らず、様々な心理学を学んでいます。毎回のゼミでテーマが変わるので、多種多様な心理学に触れることができ、面白いです。時には映画も鑑賞し、心理学的な観点の習得を目指しています。
     米川先生から資料や情報についてのアドバイスを受け、自分なりの考えを皆の前で発表することで「自ら考え発信する力」が身につきます。ゼミのみんなと共に「なぜ」を追求しながら、議論を交わすことで視野が広がります。
     これからもゼミの活動を通じて、よりバランスのとれた真偽の判断が出来るように、日頃から物事を多面的に深く考える姿勢を大切にしていきたいと思います。
    (担当:米川)

    2017年
    12月15日

    授業紹介:3年次 藤村ゼミ(『専門演習』)

     3・4年次になると学生たちは“ゼミ”に所属し、指導教員のもと、ゼミの仲間たちと研究や学外活動に励むことになります。ゼミは大学の中で最も教員の個性が反映された場所と言えますが、そこでの取り組みはなかなか見えにくいものです。そこで『心理学科Today』では、心理学科の教員たちがゼミでどのような活動を行っているのかを紹介していきます。第2回となる今回は、藤村准教授の3年次のゼミです。

     

     藤村ゼミでは、毎年3年次の秋に九州心理学会に参加し、研究報告をしています。今年は、12月9-10日に佐賀大で実施された大会にてポスター発表を行いました。ゼミ生は2グループに分かれて、自分たちの問題意識に基づいて研究テーマを設定し、調査研究を行いました。それぞれのグループの方に様子を報告していただきます。
    (担当:藤村)
     
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    1)朝倉市の地域イメージに関する研究

     私たちは、地域イメージを調査するチームです。私たちは、3年次のゼミ活動の一環として朝倉市との連携事業に取り組んでいます。その活動の中で今年7月、朝倉市は記録的な豪雨に遭い、甚大な被害を受けました。そこで私たちは、朝倉市に少しでも役に立ちたいという思いから、“被災地の地域イメージの検討”という研究を実施しました。本研究の目的は、被災前と被災後の地域イメージの比較を行い、この調査の結果から、被災地の復興支援につながる施策について考えることでした。
     調査結果から、被災後の地域イメージにはネガティブな傾向は見られず、朝倉市の認知度や支援に対する意欲は“向上している”という考察が導かれました。しかし同時に、被災地への訪問や居住はまだ躊躇しているような結果も見られました。そのため、今後の対策として、必要な支援や被害状況、ボランティア参加の呼びかけを発信して、まだ復興が完了していないことも知ってもらいながら、朝倉市の再開しているお店や、地域の方々の元気な姿や思いを同時に発信していくと良いのではないかと考えました。それによって、被災地の地域イメージがネガティブになることや、被災地訪問の躊躇を防ぐことができるのではないかと考察しています。
     この研究で得たものを朝倉市の復興に少しでも役に立てるように、またゼミ生みんなが自分なりに成長する糧になるように、これからも活動していきたいです。本研究を行う上で、協力してくださった、先生や学生の皆様に感謝いたします。
    (S.I.さん)
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    2)リーダーシップ幻想と自己肯定感に関する研究

     私たちは、“自己肯定感とリーダーシップ幻想は関連性があるのか?”という問いを設定しました。リーダーシップ幻想とは、簡単にいえば、集団の業績に影響を与えているかもしれない他の要因に注目することなく、“集団の業績の結果はリーダーによるものと過度に見なしてしまう傾向”といえます。私たちは、先行研究を調べながら、“自己肯定感の低い人ほど、リーダーシップ幻想をする傾向があるのではないか”という仮説をたて、研究を進めて参りました。
    仮説を検証するため、秋には学内の学生を対象に質問紙調査を実施しました。回答者が所属している、又は、所属していたサークル、アルバイトなど、今までの経験の中での集団の中のリーダーを想像しながら、自己肯定感、リーダーシップ幻想についての質問紙調査に協力してもらいました。データを集めた後は、2年生のときに「心理学実験」や「心理統計」の授業で学んだ分析方法を用いて分析しました。分析の結果では、私たちの仮説は支持されず、リーダーシップ幻想と自己肯定感との間には、関連性はないことが分かりました。
     学会での発表では、私たちのこの研究に対して、様々な視点からの指摘やアドバイスを頂き、とても貴重な経験になりました。この経験や、頂いたアドバイスを活かし、来年の卒業論文に活かしていきたいと思います。
    (M.T.さん)
     

    2017年
    12月11日

    授業紹介:3年次 分部ゼミ(『専門演習』)

     3・4年次になると学生たちは“ゼミ”に所属し、指導教員のもと、ゼミの仲間たちと研究や学外活動に励むことになります。ゼミは大学の中で最も教員の個性が反映された場所と言えますが、そこでの取り組みはなかなか見えにくいものです。そこで『心理学科Today』では、心理学科の教員たちがゼミでどのような活動を行っているのかを紹介していきます。第1回となる今回は、分部講師の3年次のゼミです。

     

     分部ゼミでは、研究は勿論のこと(写真 左)、「心理学を活用して実社会に挑むこと」を課題としています。その一例が福岡県朝倉市の地域創生です。
     地域創生は全国的に重要な課題となっており、様々な大学で「域学連携事業」として推進されています。これに対し、心理学は人の心の理(ことわり)の学問で、その知識は人間に関係する全ての場面に適用できるものですが、残念ながら心理学を基盤とした地域創生策は無いに等しい状況です。そこで2017年度の分部ゼミでは、心理学を活用した朝倉市の創生に挑戦しました。
     その成果が「参加型あさぐらむ」です(写真 右)。これは、朝倉市の観光客や市民が朝倉市の“フォトジェニックな写真”を撮影し、専用ハッシュタグを付けて自身のインスタグラムに投稿するだけで、その写真が朝倉市の公式HPに掲載されるシステムです。
     人には、自分が関与したものを好きになる傾向があります(IKEA効果)。また、誰もが少なからず、「自分は特別でいたい」「自分を認めてもらいたい」と願っているものです(自己高揚動機・承認欲求)。「参加型あさぐらむ」は、“私”の一枚を朝倉市の公式HPで紹介することを通じて、これらの思いを充足させると同時に、なるべく多くの人に朝倉市に関わって頂くものです。これにより、朝倉市を好きな人、市の魅力を発信してくれる人を増やすことで、市の活性化を目指しています(詳細はこちら)。
     以上の取り組みは全て学生たちが発案したものですが、その存在を多くの方に知って頂き、参加して頂くために、学生たちはプレスリリースにも挑戦しました。「どのような文を書けば自分たちの企画に興味を持ってもらえるか」を熟考しながら、何度も文章を練り直しました。その結果、新聞やテレビなどで企画を取り上げて頂くことができました。
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     このように分部ゼミでは、心理学を使って実社会の問題(例:朝倉市の地域創生)に挑むことにより、学生の力を開花させるとともに、社会人としての素養を身につけることを目指しています。
    (担当:分部)
     

    2017年
    12月05日

    授業紹介『心理療法基礎実習』

     福岡女学院大学心理学科では、学生の可能性を開花させるための講義や演習が数多く準備されています。では、そこではどのような授業が行われ、学生たちは何を学んでいるのでしょうか?このような疑問にお答えするため、本ブログ『心理学科Today』では担当教員による授業紹介を行っています。
     今回紹介する授業は『心理療法基礎実習』。臨床現場で実際に適用されているさまざまな心理療法について、その理論と実践の導入を学ぶ科目となります。
     

     

     今回は「イメージ療法」を紹介します。人は心身ともにリラックスした状態でいると、内的に現れるイメージを感じやすくなります。イメージ療法では、クライエントが自身の見ているイメージを報告していくため、危険なイメージの場面では助け舟を出すなど、セラピストが介入することもできます。また、イメージはその人の現実世界でのものの感じ方や行動と呼応しているため、イメージのパターンを変えることで現実世界に変化を起こすこともできます。これらは、クライエントが深くリラックスルした閉眼状態で行うので、導入手続きにも一定のスキルが必要となります。
     一方、目を開けたままの状態で感じられるイメージを手掛かりに、自分自身について様々なヒントを得る方法もあります。『心理療法基礎実習』では、ペアになって“開眼壺イメージ法”を体験者と誘導者の役割で実習体験しています。気分そのものをコントロールすることは難しいですが、イメージを手掛かりにするとそのコントロールをし易くなります。初めは半信半疑だった受講生も気分とイメージの繋がりを実感してくれたようでした。
    (担当:福留)
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    2017年
    11月30日

    授業紹介『産業・組織心理学』

     福岡女学院大学心理学科では、学生の可能性を開花させるための講義や演習が数多く準備されています。では、そこではどのような授業が行われ、学生たちは何を学んでいるのでしょうか?このような疑問にお答えするため、本ブログ『心理学科Today』では担当教員による授業紹介を行っています。
     今回紹介する授業は『産業・組織心理学』。組織における人の問題は誰にでも関わりのあるものですが、それに対処するための理論やスキルを専門的に学ぶ機会は非常に限られています。本科目は、組織をより良く動かし、組織で“良い仕事”を行うために必要な理論や知識を習得するものです。

     

     大学を卒業すると多くの人は、会社をはじめとした組織の一員として働くことになります。組織は、「人が独りでは成し遂げられないことを『共働』を通じて実現する場」と言えます。しかし数名のグループワークでも見られるように、共働はしばしば困難を極めます。例えば、組織の成員に持続的に働いてもらうためには当人たちのモティベーションを刺激し、維持し続ける必要があります。また、成員の考えが完全に一致することは稀ですが、その場合は意見の調整をして対立を和らげる必要もあります。『産業・組織心理学』は、このような組織における人の問題に対応するための理論を心理学的な観点から学び、それらをどう実践に活かすかについて考える科目です。
     人が集う組織には人の問題が満ち溢れています。だからこそ、心理学を通じて組織の在り方を学び考えることは、組織で“良い仕事”を行うための大きな武器となります。
    (担当:大里)

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    2017年
    11月24日

    授業紹介『学習心理学』

     福岡女学院大学心理学科では、学生の可能性を開花させるための講義や演習が数多く準備されています。では、そこではどのような授業が行われ、学生たちは何を学んでいるのでしょうか?このような疑問にお答えするため、本ブログ『心理学科Today』では担当教員による授業紹介を行っています。
     今回紹介する授業は『学習心理学』。「学習」と聞くと学校などをイメージされるかもしれませんが、実は人間そのものに関係する現象です。その現象を歴史的な研究の流れの中で捉え直し、主要な理論やその根底にある考え方を理解することを目標としています。

     

     心理学は、19世紀末に哲学から分かれて誕生、発展してきた若い学問領域です。学問としての考え方を整備する際に中心テーマとなっていたのが「学習」です。
     心理学が誕生した頃はダーウィンの進化論の影響を強く受けており、環境への適応が重視されていました。その影響もあり、研究では動物を使った学習実験が中心に行われていました。ここで取り上げている「学習」という現象は、学校で行うような教科の勉強だけに限らず、もっと広く、「個体がある経験をしてその後行動の在り方を変える現象全般」を指します。つまり経験によって生じる行動の変化を指し、生物の存在そのものに関係する事象と言えます。
     授業では、これまでの研究成果や構築された理論をベースに、学習の種類やメカニズムについて理解を深め、「学習」が人間や生物に対して持つ意味を新たな視点から考えることを心がけています。先人の研究を検討し追体験することで、「学習」という機能が人間の生存にとっていかにかけがえのないものであり、また、日常生活の中でどれだけ重要な役割を果たしているかが理解されてきます。
     学習心理学の教育目標は以上のようなもので、その内容を15回にわたって行っています。授業では、行動主義心理学から認知心理学に至るまでの主だった学習理論に関して講義し、各種の概念や用語を整理しています。特に行動主義心理学については、古典的条件づけやオペラント条件づけを多様な外界への適応メカニズムの観点から捉え直し、現代的な意義を再発見するようにして、人間行動の変容に関する理解を深めています。また学習の認知説、社会的学習理論等に関しても概説しています。認知心理学における学習に関しては、記憶のスキーマ理論や知識構造、知識表現との関連でとらえていきます。最後に、学習理論の臨床的応用である行動療法や認知行動療法にも言及して、その現代的な意義を伝えることを心掛けています。
    (担当:米川勉)
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    2017年
    11月15日

    授業紹介『人間関係心理学』

     福岡女学院大学心理学科では、学生の可能性を開花させるための講義や演習が数多く準備されています。では、そこではどのような授業が行われ、学生たちは何を学んでいるのでしょうか?このような疑問にお答えするため、本ブログ『心理学科Today』では担当教員による授業紹介を行っています。
     今回紹介する授業は、心理学科1年生を対象に開講されている『人間関係心理学』。心理学をもとに自分を知り、他者を知る科目で、学生からの評価が最も高い授業の一つです。
     

     

     心理学科には臨床心理士や公認心理師を志望する者も多数いますが、学科での学びを現在そして将来の自分に役立てることを目的としている学生も大勢います。本学科では、心理学を実社会で活かすための様々な科目を準備しています。その一つが『人間関係心理学』です。
     この授業では、心理学領域の理論を講義で学ぶだけではなく、それ以上に、その知識を使って今まで気づかなかった「自分」を見つめたり、新たな視点で「他者」を観察したりするという、体験的な学びを重視しています。そのため毎回の授業が、①理論についての説明講義、②簡単な演習、③その体験を振り返って「気づき」を得るための作業で構成されています。
     
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    愉しく雑談しているように見えるかもしれませんが、出された課題に取り組んでいます。
     
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    出された課題を元に、受講生全員で演習を行います。
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    演習での体験を「気づき」に高める視点として、心理学の理論を学びます。
     
     『人間関係心理学』の受講生からは、「自分を見つめることや人間関係の改善ができた」「心理学が現実社会で応用できるを実感した」など、座学以上の効果があったとして好評を得ています。それ以上に私が嬉しいことは、卒業生たちが「社会に出て『人間関係心理学』で学んだことがとても役立っている」と言ってくれることです。
     

     

     2018年度から心理学科では新たなカリキュラムがスタートしますが、そこでは「人間関係」が一つのキーワードになっています。『人間関係心理学』という授業は、大切な科目として今まで通り開講されますが、さらに学びを深めるために『人間関係心理学実践演習』という科目が追加されました。
     この新たな科目では、演習での「気づき」を今まで以上に重視すると同時に、心理学の理論以外についても応用できる力の獲得を目指しています。福岡女学院大学心理学科の学生達が、頭だけではなく心もシッカリ成長させることができるよう、そして卒業後も伸びゆく人となるよう、これからも支えていきたいと思います。
    (担当:佐野)

    2017年
    11月10日

    授業紹介『心理療法実習』

     福岡女学院大学心理学科では、学生の可能性を開花させるための講義や演習が数多く準備されています。では、そこではどのような授業が行われ、学生たちは何を学んでいるのでしょうか?このような疑問にお答えするため、本ブログ『心理学科Today』では担当教員による授業紹介を行っています。
     今回紹介する授業は、心理学科3年生に向けて開講されている『心理療法実習』。心の問題を解決するために実際の臨床場面で用いられる心理療法を体験的に学ぶ授業となっています。

     

     心の問題を解決する心理療法には様々なものがありますが、この授業では、理論と技法に裏打ちされた代表的なものとして、「心理劇」「傾聴技法」「認知行動療法」「主動型リラクセイション療法」「表現療法」「イメージ療法」について、それぞれの専門教員が教えています。このように多彩な内容の心理療法を学べる授業は本学心理学科ならではのものです。
     私は主動型リラクセイション療法(サート;Self-Active Relaxation Therapy)を担当しています。サートとは、「主動」、すなわち自分が動く/動かすことで、バランスの良いリラクセイションの状態、動きを作る方法です。他人に助けてもらうのではなく、自分の力で自分のできる限りのところで動かしていくため、安全な方法であり、ある程度学習することで自分を日常的にケアする方法としても適しています。
     授業では理論を紹介するだけでなく、学生たちが実際に援助者と被援助者になって、自分自身が身体を動かしてサートを身に付けるとともに、援助者にもなって相手を手伝う要領も身に付けます。学生たちは、授業で学んだ内容を家に帰って家族に試してみたり、友人に試してみたりしているようです。コメントシートなどでは、「喜んでもらえた」「新しい発見があった」など、成果が報告されています。
    (担当:奇)
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    2017年
    11月06日

    授業紹介『人格心理学』

     福岡女学院大学心理学科では、学生の可能性を開花させるための講義や演習が数多く準備されています。では、そこではどのような授業が行われ、学生たちは何を学んでいるのでしょうか?このような疑問にお答えするため、本ブログ『心理学科Today』では担当教員による授業紹介を行っています。
     今回ご紹介する授業は『人格心理学』です。「十人十色」という言葉があるように、私たちの考えや意見、行動は人それぞれです。そのような個人差を生み出す要因としての人格について、深く学ぶ授業となっています。

     

     同じような場面に遭遇しても、人によって感じることや考えること、行動は異なります。入学式直後の新しいクラスをイメージしてみてください。誰もが友達が欲しいと思うものですが、初対面の人にも自分から積極的に話しかけて会話を楽しむ人もいれば、自分から話しかけるのは少し苦手でドキドキしながら誰かが声をかけてくれるのを待っている人もいます。
     このような個人の感じ方や考え、行動の違い、つまり「心の個人差」を説明するのが「人格(パーソナリティ)」という概念です。日常的には、「性格」という言葉を使うことが多いですね。心理学を専門的に学んでいなくても、多くの人は自分と他者の「性格」について、語り、判断し、時にはそれをもとに自分の行動を決定します。しかし、そこには誤解や決めつけが生じることもあります。『人格心理学』の講義では様々な視点から「人格」について学術的に学び、考えていきます。一例を挙げると、以下のようなテーマがあります。
    ・人格を理解するための重要な理論とは?
    ・人格は測れるのか?測れるとすれば、どのような方法があるのか?
    ・人格はどうやって形成されるのか?それは変わることがあるのか?
    ・人格と心の健康や適応との間にはどのようなつながりがあるのか?
     私たちは自分のことをどれほど分かっているのでしょうか?ましてや、他の人の「心」について的確に理解できているのでしょうか?人格心理学の授業を通して、「思い込み」に気づき、「当たり前」を疑ってみましょう。
     
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