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    人文学部 メディア・コミュニケーション学科

    人文学部 メディア・コミュニケーション学科Today 一覧

    2017年
    10月11日

    授業紹介:元NHKディレクターに学ぶマスメディアの力

    メディア・コミュニケーション学科の目玉授業のひとつである集中講義「マスメディア・フィールドワーク」では、 毎年の夏に福岡の放送局と新聞社を訪問します。新聞・ラジオ・テレビといったいわゆる「マスメディア」が、どのようにニュースや番組をつくり、私たちに届けているのかを、現地を訪れて現役ではたらく人たちから直に学ぶ授業です。

    とはいえ、ただ見学をして帰ってくるだけではありません。より深い学びを得るためには、事前にマスメディアの基本的なしくみと取材のマナーを学習し、受講生自身がフィールドワークをつうじて何をどのように知りたいのかを考えなければなりません。今年は、その準備を手助けしてくださるゲスト講師として、元NHKディレクターの渡辺学さんをお招きました。

    渡辺さんのレクチャーは、冒頭から「メディアの使命とは何か?」という根本的な問いかけから始まりました。渡辺さんが勤務経験から導き出したひとつのこたえは、「情報で人の生命と財産を守ること」。ニュースや災害情報を伝えて安全を確保するだけではなく、ドラマやお笑い番組をみて心が晴れたりすることも、生きていくうえで重要な要素です。メディアに関わるすべての人は、こうした重い使命を背負っているといえます。

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    続いて、渡辺さんが制作した番組を題材にして、テレビ番組ができるまでのプロセスを学びます。今回ご用意いただいたのは、渡辺さんが入社1年目につくったドキュメンタリー番組でした。つまり、渡辺さんが受講生たちとそう変わらない年齢のときに制作されたものです。「もし自分がこの仕事に就いたばかりだったら、どんな番組をつくれるだろうか?」と、想像力をふくらませながら番組を鑑賞します。企画を立案するまでの苦労、取材と撮影時の工夫、放送当時のリアクションや、新人ゆえに犯してしまった大失敗まで、洗いざらいお話してくださいました。

    とくに、深い取材をする上で重要なのは幅広い要素が刻み込まれた「自分史」をもつことだそうです。たとえば、苦しい生活を強いられている人々に取材をした際には、風呂なしアパート住まいを経験した渡辺さんの学生時代のエピソードが共感をよび、調査対象者の声をうまく引き出せたとのことでした。さまざまな経験を積んでおけば、物事をさまざまな観点から捉えられる上に、初対面の方と理解しあうためのとっかかりも増えます。

    こうした確かな他者の理解をもとにつくられる番組は、社会を大きくデザインしなおすきっかけになります。身近な人々の関心から世間の問題を見抜き、その現状をていねいに発信して視聴者の心をつかめれば、ゆくゆくは国会をも動かして法制度を変化させて、日常の困りごとを根本から解決できる。全国各地に情報を届けられるマスメディアの仕事には、個人の問題を社会全体にまでつなげる可能性が秘められているのです。

     

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    ほかにもディレクターの仕事の厳しさや題材の探し方、4分10秒の短いリポート映像を1,000本ノックのように何度もつくって番組づくりをマスターさせるNHK式の鍛え方などなど、たっぷりとお話をうかがいました。レクチャーに集中できるよう顔を上げたまましっかりと耳を傾けつつ、手元を見ずにメモをとる学生の姿も見られました。渡辺さんの熱意がうつったのか、いつのまにか真摯な取材態度も身についたようです。

    この場を借りて、ご協力いただいた渡辺さんに御礼申し上げます。現在の渡辺さんはNHKをご退職されたのち故郷の福岡にてアーティスト/デザイナーとしてご活躍されているそうなので、そちらのお仕事についてもまたいつかおききしたいです!

    (学科Today 編集担当)

     

    2017年
    09月12日

    授業紹介:音楽で過去をたどるラジオ風ワークショップ

    今回ご紹介するのは、非常勤で夏の集中講義「マスカルチャー論」を担当してくださっている、目白大学の溝尻真也先生の授業です。ポピュラー音楽を題材にして、日常生活における大衆的なメディアの変化を考えます。数日にわたり終日行われる授業のしめくくりでは、学んだ内容を軸にワークショップ型の発表会を行いました。発表のテーマは、自分たちがすごしてきた20年間を音楽とともにふりかえるラジオ番組づくりです。ペアを組んでパーソナリティに扮し、15分間の公開生番組形式で表現します。

    教室内に組まれたブース風の席にすわって、いざ放送開始。ほとんどの学生が音楽を流すのにポータブルプレイヤーではなくスマートフォンを使っており、さっそく時代の変化を感じました。事前に台本を練っているとはいえ、生放送は出たとこ勝負です。音量の調整したり、次の段取りを考えたりしながらのトークは大忙しのようでした。
     
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    誰もが知っている曲が流れると、教室になつかしい雰囲気がただよいます。小学生だったころに流行っていた遊び、おばあちゃんの家で過ごした日の情景、兄の影響でよくみていたアニメの話、幼いながらに気に入っておねだりして買ってももらったカセットテープなどなど、音楽が喚起するさまざまな思い出話に花を咲かせていました。ときには選んだ曲に関する豆知識も披露され、どのペアも下調べの成果がよく出ていました。

    同じ20年間を切り取っても、ドラマの主題歌や、ダンスに特色がある曲など、各組が独自に打ち出した特集テーマによって、さまざまな側面がみえてきます。日常的にラジオを愛聴している学生の発表では、リスナーからのお便りを紹介するコーナー(内容もラジオネームもフェイク!)がいかにもラジオ然としていて驚かされます。それぞれの生活のなかで音楽とメディアが多様に重なっているのだと痛感させられました。

    特に目立っていたのは、ラジオドラマを仕上げてきたチームです。彼氏とケンカをした少女が不思議なおばあさんと出会い、過去を旅しながら思い出の音楽をたどって自分を見つめ直す、タイムトラベル物語でした。少女の経験をたどりながら、生きた時代は異なるおばあさんも音楽に心を動かされた青春時代をともになつかしむ筋立てもさることながら、役柄に合わせた声の出し方まで工夫して世界観を表現していました。

    発表をきいている学生たちも、音楽が流れるたびにそっとハミングしたり、リズムにあわせて体を動かしたりと、それぞれの記憶とともに思い思いに番組を楽しんでいるようでした。学生たちとは世代の異なる編集担当の私も、ラジオドラマに出てきた不思議なおばあさんのように、自然となつかしい気持ちになりました。
     
    (学科Today 編集担当)

    2017年
    08月31日

    授業紹介:学生が考案。メディア社会を考えるワークショップ

    大学の授業というと、広い教室に多くの学生が集まり、教員の話にひたすら耳を傾けている様子が想像されます。もちろんそうした形式の授業は今も健在ですが、なかには学生が授業内容を考える側にまわって、主体的に運営していく科目もあります。

    メディア・コミュニケーション学科の「メディア演習IB」も、そうした例のひとつです。この授業では、身体を動かしたりことばを交わしたりしながらメディアと社会の関係性を実践的に考えるためのワークショップを、学生が自ら考案して実施します。ワークショップが始まると、教員は最低限の助言をするのみ。テーマ設定や進行も学生が行い、当日に使う備品の準備も一任されています。
     
    今回は、3名の学生が「『盛る』とは何か」というテーマのもとにワークショップを行いました。ここでいう「盛る」は、「ごはんを盛る」といった通常の行為ではなく、アプリなどで写真を加工することを指します。ファッションに敏感で、スマートフォンで頻繁に写真をやりとりする大学生ならではの関心だなと合点がいきました。
     

    まずはプリクラに注目して、どんな機能が追加されてきたのか、世の中のニーズがどう変化したのかなどを、グループごとに話し合いました。初期のプリクラでは背景が選べる程度でしたが、現在はメイクアップ効果や小顔に見せるための加工や編集など、多くの機能が追加されています。こうした技術の変遷から、ワークショップ参加者たちは、写真を「盛る」ことは理想の自分に近づくため行為であると結論づけていました。

    次に、「盛り方」をより深く考えるために、インスタントカメラを使った実践に挑戦します。プリクラや写真加工アプリをはじめ、ほとんどの「盛る」行為はデジタル技術によるものです。そこで、あえてデジタルに頼らず、自分たちの工夫による「盛る」方法を試し、このコミュニケーションの意味について改めて考えてみようというのがワークショップ全体のねらいでした。


     
    インスタントカメラには慣れていない世代なので、まずは操作をあれこれ試します。そのうえで、どんな効果が表せるのかを班ごとに話しあいながら撮影に挑みました。個人ではなくグループで取り組むと、飛び出すアイディアの幅もぐんと広がります。まさに「三人寄れば文殊の知恵」です。関心の近い同級生が選んだテーマなだけに意見も出しやすく、互いに持っている知識や特技も活かしやすいのは、学生主体のワークショップならではのメリットだと感じました。

     
    授業の終わりに、ワークショップを企画したグループに感想を聞いてみると「前もって細かい準備をしておくことが大事だと思いました」との反省が反射的にこぼれてきます。すると、それを耳にした教員からは「確かに事前の準備も大事だけれど、つくりこまないことが発想の柔軟さにつながる場合もある」とのアドバイスが返ってきました。実際に自分が前に出て伝える立場になると、ふだん授業を受けているだけでは気づかないことが、たくさん見えてくるはずです。
    (学科Today 編集担当)

    2017年
    08月18日

    授業紹介:4年生の卒業研究構想発表

    メディア・コミュニケーション学科での学びの集大成となる卒業研究に挑む4年生が、それぞれのテーマをプレゼンする構想発表会を行いました。わずか3分の持ち時間で、研究の背景・概要・方法・課題などを伝えなければならないため、自分の考えを簡潔に整理して、他者にも伝わるように表現する必要があります。たたでさえ30度を超える暑い日が続いた7月末の教室内に、学生達の熱意がめらめらとたちこめます。

    研究テーマは実にさまざまです。たとえば、地元のサッカーチームのファン文化に着目した学生は、他のチームとは違った観戦方法やファン文化に興味を持ち、その原因を地域との距離感に求める比較分析を検討していました。他にも、テレビの前に家族が集まってだんらんする習慣はなぜ失われつつあるのか、アイドルグループのライブでは使われるペンライトの形態はどのように変化したのか……などなど、いずれも学科の特色が濃く現れた、メディアとデザインとコミュニケーションの関係をさまざまな角度から読み解くテーマが出揃います。自分にはあまりなじみがないテーマでも、学生が丹念に調べた情報を聞くと、漠然とイメージしていた以上に深い学びがあるのだと気づかされます。
     
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    とはいえ、まだまだ構想発表の段階。発表に向けて、各自が集めた情報をもとにやっと骨組みを組んだところです。質疑応答の時間では、同級生や指導教員だけでなく、発表会をききにきた下級生からも「どんな立場で研究に望むのか」「そもそも対象とするような現象いつごろから起きたのか」「判断の基準は何か」といった率直な疑問が飛び交います。インタビューに必要な事前準備や、調査対象を絞るための基準、比較対象の方法など、研究を前に進めるための的確なアドバイスも得て、思考を整理しやすくなったはずです。

    何事も一人だけで進めていると、道に迷ったり、そもそも迷ったことに気がつけなかったりします。そんなときでも、他者からの素朴な一言であっさり方向を見定められることがあるので、3分間というごく限られた時間であっても考えを発表するのは大切なのだなと感じました。なにより、ともに苦闘する同級生たちの存在は大きいものです。堂々と発表する姿がお互いを刺激し、これからも切磋琢磨してくれることでしょう。

     
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    年末の卒業研究の完成まで、時間はまだたっぷりあります。自分の感性を信じて、ゆっくりじっくり研究を深め、独自の観点から自分なりのこたえを導き出せるよう、応援しています。
    学科Today編集担当)

    2017年
    08月10日

    オープンキャンパスにご参加いただきありがとうございました

    今年も8月上旬に毎年恒例のオープンキャンパスが行われました。メディア・コミュニケーション学科のブースや模擬授業にご来場いただいた多くの方々に、学生たちが授業で制作した作品の展示や、現役学生スタッフとのコミュニケーションをつうじて、学科のとりくみをお伝えいたしました。少しでも受験にむけての疑問や不安が解消できれば……と、学生スタッフにも熱が入りました。

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    ワークショップでの学生によるトークでは、東京やシンガポールでのフィールドワークのような特別な授業だけでなく、ご実家から片道約2時間をかけて通学する学生と、大学近くで一人暮らしをする学生の時間の使い方を比べてみたりと、さまざまな内容をお話ししました。学問にも部活にもアルバイトにも日々めいっぱい挑戦する彼女たちだからこそ、ぐっと伝わる説得力があったように感じます。
     
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    メディアデザインラボ(MDL)では、CGソフトを使用した3Dモデル制作の模擬授業も実施しました。パソコンなどのデジタルツールに苦手意識がある人も少なくなかったものの、授業を受けているうちに誰でも少しずつ操作には慣れるので、最初はできなくてもまったく問題ありません。実際にさわってみて「楽しいな!」と実感していただけたのなら何よりです。

    なお、オープンキャンパス二日目では台風の影響で多くの送迎バスが運行をとりやめたことを受けて、8月27日(日)に開催するミニオープンキャンパスでは鹿児島県・宮崎県・熊本県から大学への無料送迎バスを運行いたします。次回もお待ちしております!

    (学科Today 編集担当)
     

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